61/200
52話 順番
その夜私は夢をみた。
白い空間に金髪の男の人の後ろ姿が見えた。
その人に黒髪の女の人が抱きついた。
それはリオニーさんだった。
彼女はその男の人越しに私に言った。
「彼はね、恋愛になれていないの。初めて会ったのが貴女だったからたまたま恋に落ちただけ。順番が違えば私だったのよ」
そうかもしれない、と私は思った。
彼は虐げられてきて恋を知らなかったと思う。だからたまたま助けた私のことを好きになってしまったんだ。
そう思った瞬間、黒い感情が私の中をうごめき始めた。
「彼はあなたじゃなくてもよかったのよ」
「女なら誰でもよかったの」
「貴女よりも魅力的な人はたくさんいるわ」
「あなたみたいな得体のしれない女なんて」
私は再び自分の殻に引きこもった。




