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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第3章:強さを求めて
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討伐依頼って移動時間のが絶対長いよな

sideレイア


アリシアと半日デート・・・もとい遊び倒した次の日、今日は近場で狩系の依頼を受ける予定だったはずなんだが


「・・・・アリシア、ずるい」


「そうですよアリシア!貴女がこんな抜け駆けするような人とは思ってませんでしたよ!」


「あら、何がずるいのかしら?私はただレイアと半日遊んだだけよ。

ちょっとレイアと手を繋ぎながら露店巡りをして、海洋生物館見に行って、夕食一緒に食べて来ただけよ?」


「「それがずるい(のよ)!!」」


随分と騒がしいが、あれはじゃれあってるような感じだろう。

俺は2人を横目に食事を続ける。

昨日は確かにアリシアの言った通り過ごしたが、それのどこがずるいのかわからない。

それより早く食事を取って欲しいんだが・・・・


「レイア、お前あれどうにかしろよ。いい加減どうにかしねぇと女将に怒られちまう」


「そうだレイア、お前の婚約者と妹と愛じ・・・・相棒だろう。どうにかしてから食事を取れ」


アイナは静かに淡々と食事を取ってるが、ベルゼとエンヴィは耐えられないようだ。

ベルゼは台所の方からこっちを見て鬼のような形相の女将にビビり、エンヴィは俺の食事を取り上げてしまう。

アイナがエンヴィの手元にある俺の食事を少しづつ取って言ってるのは看過できない。

確かに早めにどうにかしたほうがいいだろう。周りの目もきになる。


俺はため息まじりにアリシア達の会話に割り込む。


「おい3人とも、何が気に食わないのか知らないが、いい加減周りの迷惑も考えて大人しくしてくれ」


「お兄様!お兄様がそんなだからアリシアは・・・!!」


「・・・・仕方ない。レイア、は、こう言う、男、だった」


「流石レイア、貴方は私の味方だって信じてたわよ!」


「え、え?なに?俺なんか変な事言った?」


反応がバラバラで上手くまとめられたか分からないが、少なくとも大人しく座って食事を始めてるし大丈夫だろう


問題は俺の方だ


「おいアイナ、俺のデザート無くなってるんだが?」


相変わらずアイナはわざとらしい。口元にみかんの果汁がついて皿には余分に皮がある。

最早隠す気ゼロのようだ。


「・・・・これは事件、犯人はこの中にいる」


「ふざけるなって。怒らないでやるから反省しろ」


「・・・・犯人は、お前っ痛い痛い痛い!」


ふざけたことを抜かしやがるのでこっちに向けて来た指を掴んで曲がらない方へ曲げてやる。


それから賑やかに朝食を終えた俺たちはようやく冒険者ギルドへ向かい、依頼掲示板で依頼を探してるんだが・・・


「こっちのが割りがいいわ」


「いや、こっちのが良い。報酬もそこそこだがこれは強い。ぜひ戦ってみたい」


「・・・・これ」


アリシアとエンヴィとアヴァールがそれぞれ依頼書を持ってこれが良いこれが良いと言い合っている。

着いて早々厄介ごとか。何が厄介かって身内で多発してるところだ。


「なあベルゼ、このチームいつもこんななのか?」


「あぁ、大体エンヴィは強敵相手を選び、アヴァールはその時使いたい魔法を使えるのを選ぶ。アリシアは前の時と同じで割りがいい依頼を選んでる。

大体じゃんけんで決まるぞ」


「このチームほとんどの事をじゃんけんで決めてないか!?」


宿取り位なら雑用の範囲内だが、ここまで来るとまずいんじゃないのか?


俺がチームの内情に戦慄しているとベルゼから追加で説明が入る。


「エンヴィはとアヴァールの場合はその時の状況で変わる。金に余裕があったらエンヴィの方、そうでないならアヴァールの方。

ただし金が無くてエンヴィの依頼の報酬のが高額ならそっちって感じだ。

例外としてアヴァールの方は理由を聞いて受ける場合もある」


意外とちゃんと決められていた。本当に完全じゃんけん制かと思った。

ならチームの判断基準に従ったほうがいいだろう。


「今は金に余裕あるのか?」


「ああ、レイアが加わる辺りになって節約して余裕を作っておいたからな。

アヴァールのへそくりとコレクションも加われば相当な額になるんだがなぁ・・・」


アヴァールへそくりなんて持ってるのか。しかもベルゼの口振りだとアヴァールの持ち金はチームの貯金と同程度ある事になるぞ?

そこは流石【強欲】って感じなのか?

まあ今は依頼だ。


「じゃあ、まずはアヴァールの理由から聞こうか」


俺の声を聞いていたらしいアヴァールがトコトコとこちらへ寄って来て話し始める。


「・・・・連携、の、練習」


「連携?そう言えばアイナが戦ったところ見た事ないし、チームで戦ったこともないな」


戦うこと自体は多々あったが、確かにこのメンバー全員で戦ったことはないはずだ。

いつもは手分けして殲滅とか、メンバー数人足りないとかそんなだったし。


「確かに連携の練習は要るな。それこそいつか致命的な事態を招きかねない。で、依頼の内容は?」


俺が依頼の内容を聞くとアヴァールが依頼書を渡して来る。

内容は




依頼:ロックコングの討伐

ランク:C

期限:発注5日後

報酬:一体につき銀貨4枚

内容:街から4km西にある岩山にロックコングが出現、数匹で群れているので討伐してほしい





ロックコングは岩や鉱石を喰らって肉体の高度を上げる魔物だ。基本的にはCランク、場合によってはD上位〜B下位に変化する。

岩山で集団なら実質Bランクになるだろう。そこを隠してCランクにしてる理由は振い落としだろうな。

まあ、いくら考察出来ててもチームランクがDなのに受けようとしてる時点でギルド側からの評価は下がるだろうな。


実際の戦力から見て【悪食】と【強欲】があれば距離と殲滅力は事足りる。なら大丈夫だろう。


「まあ、良いんじゃないか?役割分担をしっかりしていればどうにかなる依頼だ。

ギルド側が受注さえ許してくれれば」


「・・・・そこ、は、問題、ない。前、に、ギルマス、おどs・・・取引、して、高い、ランクの、依頼、受けて、良い、って」


「・・・・そうか。都合がいいからツッコミは無しで行こう」


脅した、の部分はなかった事にしよう。その方が都合が良い。


俺の中ではアヴァールの依頼を受けることが決まった。

アリシアは貴族の荷物運びだった。

エンヴィはどうしてもAランクの竜の鱗採取受けようとしていた。

曰く、竜を倒して手に入れ、ついでに鎧を作りたいそうだ。

いつか戦いたいとは思うが、と言うか俺もその依頼を受けたいが、アヴァールの理由は確かに重要だ。無視できない。


結局、アヴァールの出した依頼を受ける事になった。

次こそは竜狩り行こう・・・!!






「来てしまったか」


町で馬車を借りて1時間、岩山に来てしまった。足場がボコボコで戦いにくそうだ。


「さて、予め役割を決めていたわけだが、1つ問題が発生した」


とても深刻な問題だ。それを察したみんなが一斉にこちらを向いた。

全員の聞く体勢が整ったのを確認して、俺は喋った。


「・・・馬車、どうする?」


「「「「「「・・・・あ」」」」」」


ここは岩山で斜面、しかも魔物が出る。そんな所に貸し出しの馬車を置いて行くわけにはいかない。

よって1人は見張りが必要なのである。


「・・・・今回の作戦は俺とエンヴィが敵を引きつけてベルゼが遊撃、可能なら俺たちが撃破、無理そうならアリシアの【火魔法】とアヴァールの【樹木魔法】で討伐、ソフィは補助、アイナは回復だ。

妥協策として馬車をこのまま連れて行き、エンヴィの【風魔法】で音封じ、ソフィとアイナは馬車の上から援護しつつ周囲の警戒、いざとなったら馬車で逃走、と言う感じで行こう」


「「「「「「了解」」」」」」


こう言う時1人に押し付けると話が進まない。作戦それ自体に組み込んでしまえ良いんだ。

これが今まで学院で学んで来た処世術だ。主にミレイア先生のせいで身についた技能だが。


その後苦労ながらも道を見つけ、馬車を止めた後1体目のロックコングを見つけた。


「発見、聞いてた通りの外見だな。岩でできた身体、あれじゃあ剣はあまり通じないんじゃないか?」


いくら剣が上等でも、ただの岩なら兎も角魔物のステータスをもつ岩を斬るのは難しい。


「いや、刀を使えば切れるぞ。刀は剣と違って叩き斬るのではなく切り裂くのだ。

刀を上手く扱え、尚且つロックコングの防御を上回れれば切れる」


「いや、確かに刀の鍛錬はしたが、俺はまだそこまで扱えないと思う。

俺は攻撃を防ぐからエンヴィが切ってくれ。ベルゼも出来るなら何かしらの攻撃で傷をつけてやれ」


「了解だ」


「任せとけって、【悪食】に食えない物はねぇ!」


そう言って遊撃担当のベルゼはロックコングの背後へ回り込んだ。

全員が定位置についたことを確認して、で合図を送る。


「作戦開始!エンヴィ、まずは速攻で近づいて一発食らわせてやれ!防御は俺がやる!」


「任せたぞレイア!」


俺たちの声に反応したロックコングが岩を食べるのをやめ、雄叫びを上げながら腕を振り下ろす。


「グォオオオ!!」


「防御!」


チーム戦の基本、行動は声に出すこと。俺が防御するのを確認したエンヴィは俺の脇を通り抜けてロックコングの腕を切りつける。


「【一閃】!」


「ガァアアァア!!?」


取り敢えず腕を一本落とした。このままなら俺とエンヴィだけで十分やれるな。


再度攻撃するために一度体勢を整えた俺の目にヤバいものが見えた。


「グガァアア!!」


「ーっ!?追加で2体接近!」


「なんだと!?」


小さめのと大きめのが1体づつ来た。どうやら俺たちが襲ったのはつがいだったようだ。


「さて、何とかなるか・・・・?」


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