表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
48/124

地下への道は近道?

sideレイア


エンヴィの後を追った次の日、俺とアリシアは再び例の箱の前に来ていた。


「よし、準備はいいかアリシア?」


「ええ、バッチリよ。丁度いい身代わり(レイア)も居ることだし」


「・・・・盾にするのはいいが、俺の動きを阻害するのだけはやめてくれよ?」


「勿論よ。なんなら援護するわ」


まぁ、【火魔法】さえ使わなければ良いか


「それじゃあ開けるぞ。1・2・3!」


蓋を開けたそこには










階段があった


「・・・・い、行こうか」


「いま、無駄に意気込んではずかし〜とか思ってるでしょ?」


「う、うるさい!行くぞ!」


俺は問答無用で階段を降りて行く。無論足音と気配は消していく。

暫く降りて行くと、少し広い空間に出た。

警戒し、気配を探ると・・・


「誰か居るな。アリシア、俺が合図したら来い」


「わかったわ」


俺が先行し、先にその部屋のような空間に出ると・・・


「うごくな!」


「なんだお前!『しょーにん』か⁉︎」


「・・・・孤児、か?」


そこには、汚れた継ぎ接ぎだらけの子供服に、

錆びれたナイフをこっちに向けてくる子供が二人いた。


「『しょーにん』・・・・あぁ、商人の事か?

それなら安心してくれ。俺は昨日ここに来たエンヴィの友達だ」


反応から見て、貴族だとは言わないほうがいいな


「え?エンヴィおねーちゃんの友達?」


「あ、やべー、ねーちゃんに怒られっぞ!」


「「にーちゃん、ごめんなさい!」」


・・・・悪い子ではないようだな。

これならアリシアもすぐに馴染めそうだ。


「大丈夫だ。怒ってないからな。

アリシア、来てくれ。別に悪い子たちじゃないみたいだ」


「あ、そう?じゃあ遠慮なく」


アリシアも階段を数段降りてくる。


「君たち、このおねーちゃんもエンヴィの友達だ。

アリシアって言うんだ。仲良くしてやってくれ」


「よろしくね」


「「うん」」


それじゃあ、本題に入るか


「聞きたいんだが、ここを纏めてる人。えぇっと、大人の人とかいるかな?」


「うん。シスターがいる」


「シスターに用事があってきたの?」


シスター?教会か何かの人か?

でもなんだってこんな所に?


「ああ、シスターを呼んできてくれるか?

にーちゃんたちはここで待ってるからさ」


「「わかった!」」


子供達は、その不健康そうな容姿からは想像できない元気さで奥へ行ってしまった


「・・・さて、アリシア、ここなんだと思う?」


「そうねぇ・・・・孤児を集めてる善人の隠れ家に一票」


「じゃあ俺は潰れた孤児院か何かの子達の集まりに一票」


まぁ、どっちにしても過酷な環境には違いない。

これは、俺個人としても、公爵家長子としても見逃せないな。

特にこの辺りは表向き、他の伯爵家の管轄内だ。


「にーちゃん!つれてきたよ!」


「あの、貴方達がエンヴィさんのお友達、ですか?」


奥から出てきたのは、汚れた修道服にヒビの入った眼鏡を掛けたシスターだ。


「えぇ、エンヴィの学友です。

ただ、たまたまエンヴィを見つけて、それを追ってここを見つけたんですよ。

だから大丈夫です。特に危害を加えるつもりはありません。

なのでその短剣や糸、収めてもらえますか?」


「・・・ええ、すみません。どうも新しい人には警戒心が抜けなくて」


仕方ないだろう。ここに居るんだから、そこそこ酷い目にあったんだろうな。


「奥で離しませんか?」


「俺は構いませんが、代わりに事情を説明してもらえますか?」


「構いません。言ったからといってどうにかなるものではありませんので」


了承してもらえたとみて良いだろう


「アリシア、そういう事だから付き合ってもらえるか?」


「まぁ、関わっちゃったしね。良いわよ、手に負えなくなったら家の名前を使うんでしょう?」


「まぁな」


いくら俺の家が王族の次に階級の高い公爵家だからといって他の貴族、

しかも伯爵家の領地内で好き勝手できない。

だったら国内最高権力者に頼るしかないわけだ。


俺とアリシアはシスターについて行き、奥に進んでいく。

そして少しだけ綺麗な部屋に着いた。

ここが応接室らしい。


「かけて下さい」


「「失礼します」」


俺とアリシアは椅子に腰掛ける。

椅子に仕掛けがないことは【鑑定目】で確認済みだ。


「それでは、自己紹介させていただきます。

私はマリー・クオリア。見ての通り、シスターだったのですが、

私のいた教会がある商会に潰されまして、今追われているのです。

エンヴィさんはたまに来て食料などを提供してくださるのです」


なるほど、商会の連中か。

ああ言う人種は貴族やなんかには媚びてくるが、

平民、特にこう言う奉仕活動をしている人をゴミのように見てるんだよな。


「俺はレイア・ドライア・ナイトヴァンスです。

今はエンヴィ・インヴィディアの同級生ですので、お気になさらず」


「アリシア・フォン・イーストラルよ。

同じくエンヴィ・インヴィディアの義理の妹だから、呼び捨てで良いし不敬罪云々言うつもりはないわ」


「ーっ⁉︎き、貴族、ですか・・・」


やっぱり、あんまり良い顔はしないな


「ええ、もしよろしければ力になりますよ。

この辺を好き勝手できる商人というと、ここの伯爵をバックにつけてる『シーラーズ商会』ですよね。

伯爵本人が相手なら兎も角、商会くらいなら家でどうにかしますし、

伯爵がでしゃばって来たらアリシアが王族の力を駆使してどうにかしてくれます。

なので、詳しくお聞かせ願いませんか?」


「・・・わかりました。貴方達のこと、特にアリシア様の事は良く聞いてましたから」


シスター、マリーさんは事情を説明してくれた。噛み砕いて説明すると、

どうも伯爵の次男がマリーさんの事を気に入ったらしく、

適当な口実をでっち上げて法外な慰謝料の請求をし、そのまま教会を潰したようだ。

伯爵の次男はマリーさんさえ居れば良いらしく、子供達は商人が持って行き、適当に売るつもりのようだ。

途方に暮れていたところをエンヴィに助けてもらい、この隠れ家を貰ったようだ。


「くそっ、奴隷制度なんて400年前に潰れたっていうのに、まだそんな事する奴がいるのか・・・・‼︎」


「まったく、そう言うのが居るからいつまで経ってもこの国は良くならないのよ」


だが、文句ばかり言ってられないな。なんとかしなくては


「アリシア、こうなったら徹底的に潰そう。

俺が商人、アリシアが伯爵家を潰す。

商人の方は逃す。そうすれば隣国の帝国に行くはずだ。

俺は帝国のダリウス皇子に頼んでその商会の連中を冷遇するように言っておく」


「え?」


「レイア、サラッとエゲツない策を言うわね。

しかもそれ、どう考えても私の負担が大きいじゃないの」


マリーさんは目を白黒させているが、俺はこの人が助けなくていいと言ってもやるつもりだ。


「で、でも、私には、何もお礼できるようなものは・・・」


「いえ、お礼は結構とまでは言いません。ほんの少し、人を紹介して欲しいんです。

神聖国の教会、あるいは国そのもののなかでそれなりに権力のある人を」


卒業後、俺たちは神聖国に行き、なんとかして『聖女』に会う必要がある。

その為にも、『聖女』への繋がりが欲しい


「??はぁ、わかりました。

私はこれでも神聖国出身なので、修道院の校長先生に向けた手紙を書いておきます。

私はこれでも昔、主席とまではいきませんが次席ではあったんですよ」


伝手が出来た。

後は商人と伯爵か・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ