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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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エンヴィの放課後

sideレイア


季節は過ぎ、11月になった。今は11月6日。

そして一週間後、ソフィの誕生日会が開かれる。

王城で、だけどな。

そんな事で今現在、友人達はコソコソと準備をしているわけだ。

だがバカにはできない。かく言う俺もその一人なんだから


「さて、どうしたものか・・・・」


「あら、ソフィの兄なのに妹の満足できるようなプレゼントの一つも出来ないの?」


「いや、そうは言ってもなぁ・・・・近しい存在だから分からないというか、何というか・・・」


家族(血は繋がってないけど)だからこそ、ソフィが何を欲しがっているのかが分からない。

これがアリシアだったりエッジだったりすると簡単なんだがなぁ


「まぁ、取り敢えずあそこの露店に行ってみるか」


「そうね、先ずは見てみない事には始まらないしね」


俺とアリシアは近くにあった露店を見てみる。









色んな店に入って数時間、漸くソフィへのプレゼントが決まった。


「まぁ、一応満足いくものは買えたな」


「そうね。レイアにしては中々良いチョイスだったじゃない」


「失礼な事を言うな」


暇になった俺とアリシアは一緒に露店をブラブラしていると・・・・


「ん?あれってエンヴィじゃないか?」


「あ、本当だ。お姉様どうしたんだろう?」


最近になってアリシアは、エンヴィの事を姉と呼ぶようになった。

エンヴィの方も受け入れてもらえたと喜んでいた。

それはさておき、何故かエンヴィが裏路地へ入っていくのが見えた


「・・・・これはあれだな」


「ええ、あれね」


俺とアリシアは一拍置いた後、声を揃えて言った。


「「尾行するしかないでしょ!」」


と、言うわけで、俺とアリシアはエンヴィの入っていった裏路地へ入っていった。








「結構奥まで来たな・・・何処まで行く気だ?」


「ねぇレイア、本当は人混みの中通るより早いからここ通ったんじゃない?」


「成る程、近道か。人混みがあまり好きじゃないエンヴィならやりそうだな」


エンヴィは前まで遥か南の氷の大陸に住んでいたのだ。

その為、暑いところを苦手としている。

だから基本的に人混みを避けて行動しているわけだ。


暫くエンヴィの後を追う内に、急にエンヴィが周りを警戒し始めた。

かなり入り組んだ場所だから逃走した後にまた来るのは無理だ。

俺とアリシアは咄嗟に気配を隠し、物陰に身をひそめた。

エンヴィは周りを確認し終わると、ゴミ捨て場となっている、目測3㎥の箱の蓋を開け、中に入っていった。


「・・・・どうする?」


「・・・・一旦帰りましょう。

幸いここは狭いから、壁を伝って上に行けば道がわかるし、ここへの道も覚えられるわ。

レイア、頼んだわよ」


「え、俺がやんの?」


「当たり前でしょう?私が行くと目立つもの。

それにほら、私は私服なのよ?王女の私服を汚したりして、不敬罪になっても知らないわよ?」


こんな時だけ客観的に見れば正しい理論を展開してくる。

普段は呼び捨てで良いだのなんだの言ってるくせに


「はぁ、こんな時だけ王女様気分かよ。

わかったよ、俺は上から行くけど、アリシアはどうするんだ?」


「あら、貴方の【念話】スキルは飾りかしら?」


・・・・つまりあれか、俺に上から周りを見させ、【念話】スキルで道案内しろという訳か。

しかも俺はこの道を覚えないといけない訳だ。


「レイア、返事は?」


ニヤニヤしながら言うな


「へいへい、仰せのままに、お姫様」


俺は上に行き、【念話】スキルで道案内しつつ道を覚えた。

そして終わってから気が付いた。


「あれ?わざわざこんな事しなくても俺がアリシアを抱えて上に行けば良かったんじゃないのか?

そうすれば俺も無意味にスキルを使わなくても済んだのに」


だがまぁ、後の祭りである。


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