協力を求めて
sideレイア
俺たちは一度、いつも持ち歩いてる携帯食料を置いて地下を出た。
「さて、どうするか。取り敢えずエンヴィに連絡でも入れるか?」
「そうね。相手が相手だもの。数は多い方がいいわ。
レイアはお姉様に説明してきて。私は家に帰ってお父様達に協力してもらいにいくわ」
「わかった。じゃあ俺はこのまま寮に行くから、迷うなよ」
「大丈夫よ」
俺とアリシアは別れ、アリシアは家(城)に、俺は学院の寮に向かう。
暫くし、女子寮のエンヴィの部屋に着いた。
俺はドアをノックし、エンヴィに呼びかける
「エンヴィ、ちょっといいか?」
『レイアか?少し待ってくれ』
中から返事が来たので待つ。
十数秒後、エンヴィは部屋から出てきた。
ちらっと中が見えたが、ぬいぐるみがたくさん置いてあった。
・・・・うん。見なかった事にしとこう
「エンヴィ、少し話したい事がある。
中に入れてもらってもいいか?」
「え、いや、出来ればここでお願いしたいんだが・・・」
どうやらエンヴィ的にもあの部屋は見られたくないらしい
「じゃあこのままで。
実はなエンヴィ、昨日アリシアと出かけた時にエンヴィが裏路地に入っていくのが見えてな」
この時点で、エンヴィの顔が引きつってる
「暇だったから二人で尾行してみたんだよ」
この時点で、エンヴィの引きつった顔に汗が流れ始めた
「そしたら大分入り組んだ所に箱があってな、エンヴィが中に入るのを見たんだ」
この時点で、エンヴィが汗が流れて引きつった顔を少し逸らした
「それで今日、その箱の中に行ってみたんだ」
この時点で、エンヴィの汗が流れて引きつってこっちを見てない顔が赤くなり始めた
「シスターのマリーさんから事情を聞いてな、早めに商会を潰し、
伯爵を、最低でも男爵まで降格させる。出来たら豚箱行きだな」
「・・・・すまないな」
エンヴィは顔芸を止め、相変わらず赤い顔を俯かせて謝った
「いや、こっちも尾行なんかしてすまなかった。
それで、潰す間あそこが無防備になる。だから出来るだけ頻繁に彼処に通って欲しいんだ」
「そんな事でいいなら任せてくれ。
それであの子達が自由になれるならお安い御用だ」
・・・まったく
「エンヴィは優しいな」
「そんな事はない。私は中途半端に補助して、結局は助けになってない。
実際に行動し、本当の意味であの子達を助けてあげようとしているお前とは違うさ。
私のこれは、ただの自己満足にすぎない」
エンヴィはそれだけいうと、また俯き、暗い雰囲気を出し始める
「エンヴィ、俺のこれも同じだ。所詮は自己満足。
しかもエンヴィは無償で助けてやってるが、俺の場合報酬をもらう事になってるからな。
まあ、ただ推薦状みたいなのを貰うだけだが・・・」
だがこの推薦状こそ、相当に貴重なものだ。
王国と神聖国は離れている。北から順に
神聖国
技術国
王国
帝国
となっている。
特に技術国はその圧倒的技術力を駆使し、かつての戦争時代で大量の国土を手にした。
総面積で言うならこうなる
技術国
王国
帝国
神聖国
南北の位置も適度で国土も広い。
だから技術国を抜けて神聖国に行くとなると、大体2、3年掛かる。
そこからさらに国の象徴『聖女』への謁見資格入手。
これだけ課題が揃うと下手したら4、5年かかってしまう。そういう訳で推薦状はかなり助かるのだ。
「つまり、苦にならない程度の報酬を貰う俺としては、ギルドの依頼と大差ないんだよ。
それに、国民が苦しんでたら助けるのが貴族の役目な訳だしな」
それだけ言うと、エンヴィの顔から影が消えたが、代わりに呆れ顔が出てきた
「・・・普通、上級貴族は国民なんて目もくれずに政務をこなして怠惰に生きるものだぞ?
普通お前みたいな、絵に描いたような貴族は居ないんだぞ?」
「そんなもんだろ」
今年の春にあった暗殺事件なんか良い例だ。
「まぁ、そういう訳だ。一応毎日通ってやってやってくれ。
俺とアリシアはなんとか伯爵と商人を抑える」
「わかった。任せておけ」
こうして救済計画が始まった




