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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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諜報員ってカッコいい

sideレイア


エンヴィを例の地下へ行かせた後、俺は街に出ていた


「さて、まずはどうするかな・・・・取り敢えず、その商会に行ってみるか。

隠密系スキルはないが、素人に見抜かれる程下手ではないからな」


なんせ去年、ソフィや母さんにその手のスキルを取っててもおかしくないと言われた程だ。

俺はその商会の本部へ行き、中へ入る。

無論、堂々と、あたかも客であるかのようにだ


「さて、トイレトイレ」


俺はそのままトイレに行き、個室の一つに入る。鍵は閉めない。

この手の大きな商会のトイレは基本的に裏路地の方に繋がっている換気用の穴がある。

俺は相当臭いそれを我慢すると、その通気口に入り、奥へ進んでいく。


「運が良ければ適当な所に出るだろ。

そうでなくても裏口から入ればなんとかなるか。

っつうか臭っせぇ・・・・」


いかに良い商会といえども通気口は臭かった。

暫く進むと、案の定裏口にでた。

俺は計画通りそのまま裏口から侵入し、適当な部屋に入る。


「お、やっぱあるんだなこう言う部屋」


俺が入ったのは更衣室だ。

つまりここでここの商会の制服に着替えて堂々と通るのだ。

俺は制服に着替えると、そのままなんともない顔で出て行き、奥の会長室へ行った。

会長室は文字通り会長がいる。

そのため従業員は近寄らず、ある意味ここが一番の隠れ場所になるほどだ。

俺は会長室に耳を押し付け、中の音を聞き取る


『それでシーラーズ、あの娘はどうなった?』


『へ、へい、旦那様。あの教会から追い出し、教会を焼き払うのには成功したんですが、

それ以降行方がわからなくて、通行人に聞いても既知の情報以外ありませんでした。

旦那様の私兵の方がいらっしゃるので、少なくとも旦那様の統括区からは出てない筈です。

何処かで匿われてるのかもしれません』


成る程、伯爵の管轄区からは出さない方が良いだろうな。

既知の情報がなんなのか気になるが、現状からみてその情報から彼処にたどり着くことはないだろう。


『あの娘は甘い。絶対に子供達を連れている筈だ。匿われていれば必ず気づく筈だ。

匿われてはいないだろう。

それより例の小娘の方がヒントになるだろう。

そっちはどうなった?』


小娘、エンヴィの事か?

なんでエンヴィの目撃情報がヒントになるんだ?


『へい、名前はエンヴィ・インヴィディア。種族人間、年齢15、国立クライン魔法学院の3年冒険科の生徒です。

あのレイア・ドライア・ナイトヴァンス様と学友で、アリシア王女様の友人のようです。

確かに3年前に教会に出入り、と言うか住んでいたようです。

度々食料を買い溜めているのですが、その後は学院の寮に戻るだけで動きはありません。

最近は露店に行く事が増えてます。友人のプレゼントを買いに行ってるようです』


エンヴィの方も上手く隠れてるようだな。

これならそうそうバレはしない筈だ。


『そうか・・・小娘の方は24時間体制でマークしろ。必ず何処かにある隠れ家に行く筈だ。

小娘が動きやすくなるように町中の私兵は半分に減らす。

その分しっかり小娘の方をマークしろ』


『はい。承りました。

私からは以上ですが、旦那様の方は何かありますか?』


これ以上は危険だな。ろくに情報も出なさそうだ。

俺はそっと元来た道を辿り、何事もなかったかのように町へ戻った。

この後はアリシアと合流しないとな







「アリシア、そっちはどうだった?」


「少なくとも騎士団の副長を始め一部の騎士は協力してくれるわ。

お父様の方は世間体もあるから余り大きな協力は期待できないわ。

確固たる証拠でもあればすぐでしょうけど」


「そうか、証拠の方は案外簡単に用意できそうだ」


俺はアリシアに収集した情報を報告する


「成る程、やっぱり伯爵メインな訳ね。

・・・・こうしましょう。

まず、食料を買い溜めしたお姉様を適当な廃墟に向かわせるの。当然尾行も付いてくるわ。

その時念の為に何人か子供達と、マリーさんをその廃墟に居させて。

その後は多分お姉様を追って尾行がいなくなる筈。その間にレイアが逃がして頂戴。

数日すれば私兵を連れた伯爵、あるいは商人がくるからそこを副長達に確保してもらうわ。

それで良いかしら?」


「構わないが、マリーさんや子供達を連れ出すのは大変じゃないか?

いくら巡回兵が減るからって言っても居なくなるわけじゃない。

見つかったらまずいぞ」


その時点で計画は破綻している


「そこはレイア、あなたのお家の馬車を借りるわ。

流石の伯爵も二階級も上の貴族に手は出さないわよ。

それにその場にいるのはただの兵士、公爵家の馬車を止める事なんてするはずないわ」


それもそうか


「じゃあ俺は馬車の手配と現地の視察に行ってくる。

後子供服を何着か用意しておくから、アリシアはマリーさんの着られそうな服を頼む」


「あぁ、変装ね。わかったわ。任せておいて。

私はお姉様の所に行って作戦を説明してくる」


「頼んだぞ」


これで解散しようと思った所である事を思い出す


「あぁ、それとアリシア、エンヴィの部屋に行ったらついでに上がらせてもらえ。

作戦がバレたら元も子もないからな」


「ええ、わかったわ」


はっはっは、エンヴィの反応が楽しみだな。

きっと顔を真っ赤にするに違いない

予定がタイトになってきたので1、2週間ほど連載を停止します。

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