武道大会
sideレイア
武道大会当日、俺はいつも森に行く時の装備に聖剣を背負って会場に来ていた
「お兄様、今日は負けませんよ」
「あら、私だって勝ち上がっていくつもりよ。二人とも覚悟しなさい」
ソフィもアリシアも元気だな。
だが・・・
「俺だって負け無いぞ。狙うは優勝だ。俺だって冒険科の訓練で鍛えてるんだからな」
ステータスはレベル上げじゃ無くても筋トレで鍛えられる。僅かだが、ステータスが上がるのだ。
「それより先に俺以外の三年生や二年、一年生に勝たないと戦えないぞ。
順当にいけばソフィと4回戦で、アリシアと決勝で会うことになるな」
「ふふふふ、私だってお母様の指導を受けたんだから、剣も魔法もかなり上達したわよ」
イリス様仕込みか、怖いな。あの人は不意を突かれて死にかけたとはいえ、やっぱり英雄だ。
戦闘面で彼女以上の人を俺は知らない。そんな人の弟子にして娘、相当だな
「期待しているよ」
きっと二人とも決勝まで来るだろう
『勝者レイア‼︎』
「ありがとうございました」
一回戦目は一年生だった。剣を握って日が浅い上、名誉騎士として名が通っているから応援も俺に多い。
そのせいで本来の力を出せてない所がある生徒だ。
また一、二年したら戦いたいものだ
「さて、他を見に行くか」
俺はソフィの試合を見に行くために控え室に寄らず、直接客席まで向かった
「やあアリシア」
「あらレイア、勝ったみたいね。おめでとうと言っておくわ」
「ありがとう、と言っておくよ」
軽く会話を交わしつつ席について観戦の準備をする
「にしても早かったわね」
「ん?あぁ、応援や学年のせいもあるだろうが、あぼ男子生徒も伸びれば伸びるだろ」
「いえ、そうじゃなくて、貴方の所にファンが大勢行ったのよ。
控え室で待ち伏せして色々渡したりするつもりだったらしいけど」
「そうなのか?俺はソフィの試合を見るために控え室に寄らず直接ここまで来たんだ。
そうか、なんだか悪いことしたな・・・」
機会があったら謝っておこう。その機会はこなさそうだが
「天然ね。ーっ‼︎レイア、始まるわよ」
ハッとして闘技場を見るとソフィと女子生徒(二年生)の紹介が終わり、戦いが始まる所だった
「ソフィー!がんばれー‼︎」
周りの応援に便乗して応援すると、こちらに向かって顔を向けて笑ってきた
・・・・・え?聴き分けれたの?
『試合開始‼︎』
自分の疑問を解消するよりも早く試合が始まった
「【水弾】!」
「【風壁】」
相手が【水魔法】でソフィが【風魔法】、相性は良くも悪くもないな
「【竜巻】!【旋風】!」
ソフィは二つの異なる中級魔法を左右から放つ。
あの二つの魔法はそれぞれ風の流れが違う為、魔法で攻撃しても直接攻撃の為に接近しても吹き飛ばされてしまう。
「勝負あったな」
「えぇ、あの組み合わせに対抗するのは相当な技巧派か、同じ風使いじゃないと無理ね」
つまり俺じゃ無理だという事だ
「怖いものだ。次はアリシアだろ?応援するぞ」
「ふふふ、私にかかれば秒殺よ秒殺」
アリシアは不敵に笑いながら客席を立った。
「・・・・俺もソフィの所に行くか」
俺はソフィの控え室へ向かった
部屋に入るとソフィが出迎えてくれた
「お兄様!」
「やあソフィ、まずは一回戦勝利おめでとう」
「お兄様の方こそ、おめでとうございます」
「ありがとう。ソフィ、上がってこいよ。あと二回戦、負けたら今迄の努力が台無しだからな」
「お兄様の方こそ、油断して足下掬われても知りませんよ」
お互いにやや挑発気味な事を言いながら笑いあう。
「ソフィ、アリシアの試合が始まる。一緒に見に行かないか?」
「はい、お兄様!」
ソフィは俺の腕にひっつきながら歩き始めた
アリシアの試合が始まった。
俺も観客も皆始めは応援していたが、戦闘開始数分でその歓声は消えた。
俺もソフィも他の観客も、解説さえもアリシアの綺麗な剣技と魔法に見惚れていたのだ
アリシアがレイピアを振るい、魔法を放ち、踊るように剣を振るう。
一撃一撃の威力は性別と年齢のせいで大した事ないが、攻撃の間隔が短く、
反撃を許さないどころか防御も間に合わなくなり、対戦相手は段々後退していき、遂に・・・
『リングアウト!勝者、アリシア・フランシス・イーストラル王女‼︎』
「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおお‼︎‼︎‼︎‼︎」」」」」」」」」」
戦闘の内容は一方的な攻撃だったが、それを醜いと感じさせない美しい剣技だった。
それを見て俺は・・・・
「あのアリシアが、化けたものだ。流石はイリス様仕込み」
俺は特別席に座っているイリス様を見ると・・・・
ーニヤリ
「ーっ‼︎・・・・本当に、女性ってこういうのに敏感なのか?」
イリス様はこちらをみて挑発的な笑顔を見せてきた。
大方こういう意味だろう
『私の最高の弟子を倒してみなさい』
「英雄からの挑戦となれば受けるしかないな」
今からでも対戦が楽しみだ




