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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第2章:学院三年生
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お昼ご飯は沢山食べましょう

sideレイア


『第二回戦、開始‼︎』


「【土槍】!」


「【光壁】!」


アリシアの綺麗な試合を見たあと、異常にやる気が出た俺は現在二回戦で騎士科の女子生徒と戦っている。


「【スラッシュ】!」


「【縮地突き】!」


相手の女子生徒は片手剣の使い手だった。最初は驚いたが、威力は確かな様だ。


それに騎士科の生徒は騎士を目指すものが多い。ここで王族に良いところ見せれば就職率アップだ。

おまけに対戦相手は俺(名誉騎士)、名誉騎士は騎士団所属ではないが、実力は高くなければならない。

そんな俺と打ち合えただけでも将来的に大きなアドバンテージになる。

この女子生徒は客観的に見れば将来を約束された様なものだ。


しかし、今の俺は激しく戦いたいんだ。そっちに付き合うつもりは無い


「【スラッシュ】!」


「ちっ、【ブレイドサークル】!」


俺の獲物は両手剣だ。片手剣の武器防御では防ぎきれない。

事実片手剣の武器防御での隙間に一撃入れて片手剣を無効化出来た。

おまけに俺の剣は片手剣より向う側、つまり相手側にある。


「【【ホリゾンタル】!」


【ホリゾンタル】は垂直斬りのスキルだ。だが垂直斬りと言うだけで別に下に振り下ろせないわけじゃ無い。

俺は剣を振り下ろし、片手剣を地面に叩きつける。そして片手を柄から離して相手の腹に向けて・・・・


「【光玉】」


光属性最下級攻撃魔法なら威力も低い。俺の魔法は威力が低いが、念の為だ


『そこまで!勝者レイア・ドライア・ナイトヴァンス‼︎』


俺の勝ちだ。

にしても


「なんでアリシアは王女付きで呼ばれてるのに俺は呼び捨てなんだ?」


男女差別ってやつか?

それともカリスマ性ってやつが俺には無いのか⁉︎












さて、俺は二回戦を突破し、時間があったから控え室のお菓子を少々拝借して部屋から出た後、

物凄い数の人(男女比2:8)の中を突破し、お昼頃なので待ち合わせの場所へ向かう。


「なんだ、もう来てたのか」


「まあ、アリシアやソフィーナは兎も角俺やクラリスは暇だからな。

ベルゼは飯買って来てるぜ。アヴァールの奴はその辺の売店見に行ってる。

時間になったら戻るそうだ」


じゃあエッジとエッジの膝枕で寝てるクラリスが席取りでベルゼが買い出し、

アリシアとソフィが未だ来て無くてアヴァールは自由にしてるのか」


「しっかしあれだな。試合見たけど大してレベル高く無いな」


「仕方ないだろ。二年は良いとしても一年生相手に三年、二年が本気を出す訳にもいかない」


「それもそうか・・・・」


残念そうだな。そんなに暇だったのか


「まぁ、午後は三年が殆どだ。少しは強い奴から工夫した奴と多種多様な強者が来るだろ」


特に警戒してるのはエンヴィ・インヴィディアだが、オークに負ける奴だ。強いとも思え無い


「まああれだな、アリシアとか、ソフィーナが戦えば面白いかもな。

アリシアは単純に強いし、ソフィーナは工夫して来てるし」


俺とエッジで話しをしていると、アヴァールとベルゼが戻って来た。


「ほーら飯だぞ。冷めないうちに喰わねぇとな!」


「まてベルゼ、まだソフィとアリシアが戻って来てない」


アイテムウィンドウに食料を入れても、物は保つのに食料は保たない。

だから余り長い時間待つ訳にはいかない。


「俺とアヴァールで少し探してくる。こっちに来たら連絡してくれ。

こっちも見つけたら連絡する」


「・・・えー、面倒、ヤダー」


「我儘言うなアヴァール、急がないと食事が冷めるぞ」


「うー・・・・」


俺は会場の方に、アヴァールは屋台の方に探しに行った









「おいおい嬢ちゃん、いいじゃねぇか、ちょっと付き合ってもらうだけだって」


「そうそう、ちょっとこの辺のこと教えてもらいたくてよぉ」


「お礼にイイコト教えてやっからよぉ、へへへ」


俺がソフィとアリシアを見つけた時の状況は、最悪とは言わない物の相当悪い状態だった。

変な男三人組に囲まれて言い寄られている。その上ソフィは怯え、アリシアも強がってはいるが足が震えている


「おいお前ら、俺の連れに何やってんだ?」


俺は男の内の一人の肩に手を置いて話しかける


「あぁ?んだよ、嬢ちゃん達の連れか?」


「ヒョロいガキだなおい。とっとと消え失せろ!」


「いや、待て。おいガキ、金目の物置いてって土下座したら勘弁してやるぞ」


・・・・これじゃあ完全にただの盗賊だな。さっさと片付けるか。

【格闘術】は持ってないが、自衛出来るくらいには戦える。


俺は男の肩に乗せていた手をそのまま振り、男の首を殴る。


「ガハッ・・・⁉︎」


「「ア、アニキ⁉︎」」


俺が殴ったのはどうやらこいつらのリーダーだった様だ


「おい、こうなりたくなかったら消えろ。二度と俺たちに関わるな」


「ちっ、テメェ、いつか後悔させてやるからな・・・‼︎」


「おい、そんなこと言ってないでアニキ運ぶの手伝え!」


男二人はリーダーを抱えて逃げてった


「さて、アリシア、ソフィ、無事か?何もされてないか?」


「え、ええ、大丈夫よ」


「助かりました、お兄様」


二人は声が少し震えてるものの、特に異常は無い様だった


「じゃあみんなの所に行こう。みんな待ってるぞ」


俺はアリシアとソフィを連れて席へ戻った









「ふ〜ん。そんな事あったんだな。

大変だっただろ?」


「いいえ、お兄様があっという間に追い返してしまいましたので、なんともありませんでしたわ」


あれから食事を取り終わり、軽くお茶しているとアヴァールが口を開いた


「・・・その二人、ソフィーナなら、兎も角、何故、アリシアが、王女、だと、気付か、なかった?」


なるほど、そう言えば


「確かにそうだ。ソフィは公爵家令嬢、アリシアに至ってはイーストラル王国唯一の王女だ。

知らないなんてこと、あるはずが無い。この国に住んでいるなら例え田舎者でも知っている筈だ」


「ーっ‼︎レイア、貴方今、答えを口にしたわね」


「は?」


「この国の者ならみんな知っている。でも国外の田舎者だったら?こう言った知識の無い傭兵だったら?

仮に田舎者なら良いわ。冒険者志望かただの観戦客よ。

でも傭兵だったらこの国に用があることになるわ。この国でしなければなら無い荒事の仕事が・・・・」


傭兵は、戦力なら冒険者と大して変わら無い。寧ろ質が同じで数は冒険者のが上だ。

それでも傭兵がいるのは彼らが対人戦闘に長けているからだ。

彼らに言えば馬鹿だから秘密を悟られる事なく暗躍する事ができる。

傭兵は金さえ貰えればいいから雇い主に一切関心が無いから情報も絞れ無い。

利用する側からしたら都合がいいのだ。

その傭兵がこの辺に居るのは、やはり物騒だ。


「嫌な世の中だな。何処の誰が依頼してるのやら」


「逆に依頼を貰いに来たのかもしれないぜ?

暗殺騒ぎとかあったからもしかしたら護衛で雇ってもらえるかもって思ってるんじゃね?

もしそうなら傭兵が多い理由も説明がつく」


「なるほどな」


「レーイーアー!あたしの彼氏がいつの間にか賢い事言う様になっちゃったよー‼︎」


「待て待て待て待て‼︎なんだその俺が馬鹿だったみたいな言い方は⁉︎」


「だって馬鹿だったじゃない。そこが可愛かったのに〜」


意外な発見だな。まぁ、馬鹿っぽくて可愛い以外にも好きな理由はありそうだが



「まあいいや。どうせイリス様辺りに報告しておけば裏で色々やらかすだろ。

あの人悪巧み大好きだからな。それより次の試合に向けて支度しようぜ」


俺はソフィやアリシアと雑談をしながら、控え室へ向かった。

だから気が付かなかったのだ、この小さな、誰かが漏らした呟きに






「レイア・・・・・そう(・・)なのか?」

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