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黒銀の魔眼剣士  作者: 神名一葉
第1章:学院2年生
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ソフィとの買い物、全てへのキッカケ

sideレイア


「さあお兄様、今日は私とデートですよ♪」


「ああ、ソフィは何処に行きたいんだ?」


母様に振り回された次の日、今日はソフィと買い物する訳だが、俺は別にソフィと行くのは嫌いじゃない。

ソフィは走り回ったりする様な事はしないし、異常に洋服ばっかり買ったりもしない。

言っちゃなんだけど半分位が冷やかしだ。


「母様は西の商店街へ行ったそうですし、今日は東の方へ行きましょう」


「そうか。じゃあ行くか」


俺たちは東の市場を目指していく。

東の市場には洋服などの煌びやかな商品は置いてない。代わりに魔道具などの高級な道具が置いてある。


「ほら見てくださいお兄様、この魔道具なんて素敵じゃありませんか?」


「あぁ、この灯りは今までの物よりも明るいし、形も綺麗だしな。

その分高いが」


表示されている金額は金貨17枚、簡単な灯りが金貨10枚だから結構高い。


戦闘用の物だと金貨20枚近い値段になる。

だが、魔道具には絶対に魔石という物が嵌められる場所があり、それが動力源となっている。

なので魔石無しなら戦闘用の物で金貨15枚だ。

魔石は高くは無いが元々付いているのは加工が施された大き目の魔法石がつけられると高い。

魔石の相場は銀貨30枚だからな。魔物から取れるから結構需要も供給もある。


「お兄様、このネックレスなんて素敵じゃないですか?少々値は張りますが」


ソフィが見つけたのは金色の星型の縁に紅い星型の魔石がついたネックレスだった。

シンプルだが、中々良い品物の様だ。それに魔石が付いてるならなにか効果があるかもしれない。


「店員さん、このネックレスいくらですか?」


「あ・・・あぁ、それは銀貨40枚ですよ」


「え⁉︎」


例えショボい魔道具でも銀貨60枚する。装飾も良いからもう少しするのにたった40枚、なにかあるのか?


「このネックレス、なにかあるんですか?」


「ええ、普通は魔道具には【分析】をかけるのが普通なんですが、この魔道具には効果が無いんです。

魔石は取り外し出来ませんので正直、ただのガラクタでして・・・・」


「なるほど・・・」


【鑑定眼】で見てみる



星紅のネックレス(せいこうのネックレス)


効果:魔力を蓄積し、所有者に渡すことが出来る。

現在値1000/1000




「ーっ‼︎これ、下さい」


俺は効果を見た瞬間衝動的に金貨を一枚押し付けてネックレスを受け取る。

お釣りをもらった後はソフィを連れて一旦適当な喫茶店に入る。


「お兄様?このネックレスがどうかしたんですか?」


「ああ、このネックレスにはな・・・・」


俺はネックレスの効果を説明する。


「それは・・・凄いですね。そのネックレスがあればお兄様の絶望的な魔力を改善できます」


「いや、これはソフィに使って欲しい」


「え⁉︎ですが・・・」


「俺は魔力だけじゃなく魔攻撃も適性も絶望的だからな。

そんな俺が使う位なら魔法職のソフィからしたら喉から手が出るほど欲しいだろう?

ソフィの為ならこのネックレスはソフィにつけてもらいたい」


「お兄様・・・ありがとうございます///」


ソフィはネックレスを首につける。


「どうですか?似合ってますか?」


蒼い目と対になる紅い魔石、その紅を強調する金色の縁、それらを包む茶髪に整った顔立ち。


「うん、とっても似合ってる。ソフィの為に誂えたみたいに似合うよ」


ソフィの髪をそっと撫でてやる。

ソフィは髪を撫でられると喜ぶからこういう時はこうする癖が付いている。実際ソフィはこうすると眠そうにしている


「お兄様・・・・」


だが今回はどうやら違う様だ。

頬を桜色に染め、目を軽く閉じている。


「ソフィ?」


「お兄様、私達は兄妹でも、血は繋がってません。

それを知ったのは春でしたが、私はそれよりも前から、お兄様の事が・・・・・もし、受け入れてくれるのでしたら、どうぞ・・・」


ソフィはそのまま唇を閉じて顔を突き出してくる。

頬を染め、目を閉じていながらもウットリした表情をしているソフィはどこか妖艶な姿で、引き込まれていく。


「・・・・・」


「・・・・・」


いよいよ唇が触れ合うと言うところで頭に浮かんだのは、笑顔な、悲しそうな、怒った、楽しそうな、様々な顔をしたアリシアと・・・・







美しい黒髪と黒目をしたおっとりした垂れ目の女性と、視界が赤黒く染まるほどの憤怒だった





「ーっ‼︎」


俺はソフィの唇に触れる前に顔を引き離した


「ーっ⁉︎おにい・・・さま?」


俺は原因もわからない怒りに振り回されてソフィの反応を知る事が出来なかった。


もし俺が、ここでソフィの事を見てやれたら

もし俺が、怒りの矛先を求めて森へ行かなければ

もし俺が、森で魔物と戦って忘れようとしなければ

もし俺が、この事と向き合っていれば

もし俺が、強引に忘れてさえいなければ

もし俺が、・・・・・なければ、






あんな事にはならなかったかもしれないのに

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