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第五十話  番外編 リエルの感情

こんばんわ!今回は大きな戦いの話に始まる前にリエルの番外編を入れようかと考え執筆しました。戦闘のことをお待ちしていた方は申し訳ありません。もう少しお待ちください!

今回は一応できるだけ誤字脱字をなくすために読み直しをしたのですが……あったらごめんなさい。

では、挨拶もそこそこに本編をお楽しみください。

 この話は番外編でリエルの感情を時系列に表していきます。始めはリエルとライが軍部で始めて会う時期です。 



 第十三大隊の部隊隊長と呼ばれる私の名前はリエル・シュリエルという。年は十五、この歳で隊長なんてなぜ自分がと思って最初は嫌だったけど、今となってはある程度楽しく過ごせてはいる。


 楽しく過ごせてる理由のひとつが隣にいる。


 軍部の部屋にある机の向こう側に座っている一人の男性のほうを見た。


 彼の名前はラッシュ・ガーリネック。私が来る前まではこの部隊の隊長をしていたらしいけど、私が来たことで副隊長になった人。


 私は正直無口なのは自覚しているし安心した相手ではないと名前を呼ばせたくない。今まで近寄ってきた男は下心丸出しで隙あらば体を触ってこようともした。もちろんそんな人物達は返り討ちにしたけど、そうしたら今度は私がなぜか責められた。正当防衛なのに責められた。


 それからというもの人と喋るのも苦手になった私。


 でも不思議なことにこのラッシュという人は最初であった私に


 「俺の名はラッシュっていうんだ。隊長ってあんたのことなんだってな。正直こんな若い女の子が来るとは思っても見なかったが……よろしくな」


 そういって彼は私を受け入れてくれた。


 ただ、部隊にすぐに受け入れられるということはない。年齢のせいもあってか最初は見下したような馬鹿にしたような態度を兵士に取られていた。


 それをラッシュが守ってくれて抑えていたけどついにある兵士が言ったのだ。


 自分達よりも弱い隊長につくのは嫌だと。


 するとラッシュは


 「なら、お前らより強ければ認めるんだな?」


 とその兵士に言っていた。


 リエル自身は勝手な人だと思いつつ勝負には異論はなかった。いつまでもラッシュに守られていてはいけないのだから。


 そうして兵士達と戦った結果リエルの圧勝に終わった。


 リエルは自分が持つ双剣、『瞬風の双剣』を使い圧倒したのだ。


 倒された兵士達もあっけに取られたがラッシュだけ


 「これで文句はねえよな?」


 その一言でリエルは十三大隊で初めて居場所を確保することができたのだ。


 それからもラッシュと一緒に第十三大隊ですごし、時には王国から派遣されたという上司からいやらしい視線やセクハラまがいのことをされたりと嫌なこともあったけど、ほとんど返り討ちにしたりしていく。


 だけど思い出を思い出していたリエルの表情は沈む。


 また、今日上司が来るらしいのだ。


 以前の上司、イウルと名乗った男を退治してからは代わりの上司は誰も来なかった。


 私は変な上官だったら認めないと考えラッシュに相談したのだ。するとラッシュはある提案をした。


 内容は部屋に入ってきたら指揮官を攻撃する。それを防いで第一関門突破だ。第二にリエルではなくラッシュが隊長として接する。何かリエルが試したいことがあれば自ら試せばいい。


 ラッシュの最後の試すというのは攻撃してみれば良いということを言っていた。


 納得してリエルは現在椅子に座りながら待っていたのだ。部屋に訪れる新しい上官、ライ・ジュリアールを。


 左右に兵士を配置し自分もナイフを持ち、待っているとついに扉を誰かが開いた


 それを見てリエルはナイフを投げる。左右に待機している兵士も棒を振り下ろそうとしている。


 扉を開けて入ってきたのは黒い髪をした若い男だった、隣には髪と瞳が炎のように赤色をしている女性も追従している。


 そして、その赤い髪をしている女性がナイフを落とした。


 殺すつもりはなくても腕に当たるぐらいのところに投げたのに落とされたのは衝撃を受けた。


 入ってきた男のほうは姿勢を低くすると両側から攻撃してくる兵士を倒していたのだ。


 二人とも実力があるんだなと考えていたリエルを節目に男のほうから話しかけてくる。


 「これは手厚い歓迎だな」


 こちらが攻撃をしたにも関わらず入ってきた男は気にした様子もなくラッシュに話しかけてきた。これで第一関門は突破されたのだと悟る。ならば次は自ら攻撃してみて試してみようと足に力をいれて、タイミングを計っているとラッシュと話していた男、ライと名乗った人物は


 「隊長は隣の子でしょ?」


 といってきてドキリとした。自分は喋っていないのに看破された。


 私はどういう人なのかと思い真剣にライと呼ばれた人物を凝視していた。


 相手もその瞳を逸らすことなく受け止めてくる。見つめ返してくる黒い瞳は、リエル自身にとって驚きのものだった。ずっと見ていると吸い込まれそうな、それでいて身長や女ということなどを差し引いてもあの目には嘲りなどなく対等であろうとしている。


 しばらく互いに交差する視線。


 私は観察を終えて力を抜いた。そして机にあったお菓子を渡す。隣にいる女の人、確かティアといっていたかその人にも渡していた。


 私は普段お菓子を信頼した人以外にはあげない。自分が好きというのもあるけど、私は一緒に幸せを共有できる人と思った人物じゃないとあげても意味ないと思っている。


 だから自分の行動に驚いていた。なんとなくあげてもいいかなと初対面であるライとティアに思った。こんなこと初めてだ。


 でも後悔はしていない。ティアは美味しいといってくれたしライも美味しそうに食べてくれた。それからもっとその表情を見たいなと思って、机にあったお菓子を丸ごと進めたけど取ってくれなかった。


 薦めすぎるのもダメかな?と考える。


 なので、ライ達とエンリデンヌに向かう行軍中にはあえて渡さなかった。


 しかし、次に渡す機会があったのは遠くない。


 突如としてエンリデンヌにグリム伯爵という伯爵が攻めてきて、ここではライの奇策などで撃退したけど、戦闘後ライの姿が見えなくなって自分はどこにいるのだろうと探したことがある。


 少し長い時間探した後、ようやく見つけることに成功した。


 いた場所は城壁の上。そこで目を閉じ何か考え事をしているようだ。でも、すぐに話しかけるか躊躇してしまう。ライの表情がなんだか苦しそうに見えてからだ。


 ズキッ


 なんだろう、どうしてかその表情を見て自分の胸辺りが嫌な感覚がよぎった。あんな顔を見たくないと。


 リエルは意を決して近づきライの裾をクイクイと引っ張り


 「大丈夫?」


 と声をかけてみた。すると、自分が接近したことにも気がついていなかったのか最初驚いていたがすぐに返事を返してくれた。……表情がすごくつらそうだけど。


 「ああ、考え事をしてたんだよ」


 考え事がおそらく今回の戦いのことと察するのはリエルにもできた。しかし、この憔悴しきった表情はそれだけではないような気がする。


 それからリエルはすぐには喋らないでも良いという意思表示でライの隣に座り、どうにか元気付けようと持っていたお菓子を取り出し渡すと戸惑いながらもライは受け取ってくれた。


 少しだけ安心して自分の分を食べ始めるとライはポツリポツリと話してくれる。


 話の内容は作戦として色々と計略を設けたけどもっとよくできたのではないか。人を殺す原因を作ったのは自分だ。戦争と模擬戦ではぜんぜん違うこと。リエルはライが初めての実戦にショックを受けて戸惑っているのだと考える。


 だから、リエルはライが指示をしなかったらもっと被害は出ていたと励ます。口足らずなのは自覚している。でも無言でいるなんて、悲しい、苦しい顔をしている人を前に無言でいるなんてできなかった。


 励ましながらもどうか元気を出してほしくて、大胆だったと思ったけど手も握った。すると、ライは驚くが伝えたいことが伝わったのか握り返してくれる。


 すると元気が出たのかリエルがいたいと思っていた笑顔を見せてくれ


 「ありがとう」


 といわれた。


 その瞬間、リエルは手から伝わる女とは違って大きくかたい感触と眩しいくらいの笑顔を見て心臓がドクドクと早まり顔が赤くなって顔を背ける。


 それから、何かしないとと思ってお菓子を渡した。また受け取ってくれてそれで嬉しくなって、でも顔を見ることができなくなって、いつの間にか自分は城壁を後にしていた。


 全速力で走ってこの気持ちを落ち着かせようと考えたがそんな中リエルはこの胸に広がる暖かい気持ちが心地よいなと思い始めるのだった。


 その後は何とか普通に接してエンリデンヌからグリム伯爵の砦を落とす。


 だがその時にライが倒れたと聞いて顔が真っ青になったことが分かる。胸が苦しいほどに締め付けられるのも。


 だから、ライが目覚めたときには本当に嬉しかった。水帝の宝玉が必要だと現れたエスティアに言われてすぐに飛び出したのは失敗かもしれなかったが、いち早くよくなるならと思っていたし、はやる気持ちを抑えることはできなかっただろう。


 目を覚ましたライに対してなぜ無茶をしたのかと問いかけたら、そうするしかなかったといわれ少しだけ納得しずっと心配させてすまないといわれてリエルは許す。ちゃっかりこの時に心配させたということでデートを後日してくれるという約束をしたけど、心配した分良いだろうと自己完結する。


 ライが目を覚ましてこれでこの戦いは終わりかなと思ったリエル。だけどそうはならない。


 まずライが今回反乱を起したイウル伯爵に対して処刑すると言い出したのだ。当人であるグリム伯爵は狂っていて王家に弓を引いたのだから衝撃がなかった。衝撃があったとすればライにだ。


 エンリデンヌで話したときは人が死ぬことを忌避していたライ。なのに自ら人を殺すといい始める。


 最初戸惑い、こんな感情を持ちたくはなかったが初めてライという人物に恐怖を一瞬感じた。


 恐怖を感じたのは一瞬でグリム伯爵を処刑したライは当日食事も取らず部屋に立てこもった。だけど、次の日には出てきて普通に接してくれる。


 もしかして昨日のことは幻だったんだろうかと首をかしげたぐらいだ。


 しかし、日数が経っていくと徐々に戸惑いが大きくなる。


 グリム伯爵の砦を後にした後、エンディル村に向い奇襲を受けたけど無事その土地を治めているというローレンス伯爵に合う。


 次の日反乱軍と名乗る人物達と出会い話を聴くと反乱をしようとしたいるのはローレンス軍であるということが判明して、自分達は村で出会ったローレンス伯爵の娘と名乗るリューミルとフィルというライの幼馴染と出会うことになる。


 こっそり抜け出したライを見て駆けつけてみたらフィルという女の子と如何わしいことをしていると勘違いし、ライに八つ当たりしたことは……今思うと後悔している。ライを窮地にたたせたのだから。


 それはローレンス砦の戦いで顕著に出てきてライは十分に戦うことができなかったのだ。


 その結果戦には勝っても再びライは意識を失ってしまう。


 しかもグリム伯爵のときとは違い日間も起きなかったのだ。その時本当に何で自分は八つ当たりなんてしてしまったのか、もっと自分が動ければ負担は軽かったのではないかと同じ思いでいるらしいティアと一緒にライのそばにいることしかできなかったのだ。


 起きないライを見て何か心にぽっかりと穴ができたような感覚、喪失感。いつもあったのに何もかも失った感じ。


 時にはもうライに迷惑をかける自分達は傍にいるべきではないとも考え始めた頃にエスティアが宝玉から出てきて、ライが起きるということを聞いて嬉しかった。真っ暗なところに一つの希望が生まれたような気がした。


 それから数日たって、ライが目覚めたときにエスティアがメイド服でライの体に乗っているのを見て嫉妬をしてしまったがその後はもう決して逃さないように腕を抱きしめた。


 もう決して失いたくない。離れたくない。あんな喪失感を味わうなんて嫌だ。


 とここで自分の心の動きにリエルは気がついた。


 自分は目の前にいる男の人、ライに惹かれているのだと。今までは近くにいることに心地いいと思っていたけど。


 リエルはここでようやく心のうちにある気持ちに形を持ち始めたのだろう。


 それからも、できるだけ近くにいようと思った。邪魔にならないように。でもできるだけ。


 不本意な情報。ライが他の人たちと王都に帰還した際にデートをしたという話を聴いて、ライに詰め寄ろうとしたけど以前の嫉妬を思い出し自重した。次には出遅れないようにしなければ。


 王都に帰還してから数日後、今度は南で不利になっている王国兵を助けにいくことになる。ただなぜか王族であるエミル王女がついてくるということで少しだけ緊張したけど、悪い人ではないということが分かりすぐに受け入れることができた。


 何事もなく終わるのかなと考えていたリエル。でも再び以前感じた恐怖みたいなものを感じてしまう。しかも今回はもっと強くだ。


 進入した間諜を発見したライは間諜に向けてまったく慈悲はなかった。いつものライの面影はなく冷徹という言葉があっていると思ったのだ。


 リエルは恐怖していた。何かとても怖いと。


 でも、初めて意識した異性を見捨てられるはずない。イウル伯爵のところで恐怖を感じて何も声をかけられなかったけど、今ならば自分にも何かできるんじゃないだろうかと思う。


 リエルはライの行うことを見つつ決心する。


 今度ライに嘘を言うことになるけどある一計を仕掛けようと。これで嫌われたらどうしようという恐怖もあった。でもこのままライがおかしくなって優しいライがいなくなるのはもっと嫌だ。


 だからとリエルは機会を伺うのであった。

いかがでしたでしょうか!普段は無口でいるリエル。その心情を今までの出来事照らし合わせてライに惹かれていく様子を書いてみました。私的にもリエルのことを気にいっており書いてて楽しかったです。

でも、一つだけ注意で言いますが。

最後のエンディングはまだ考えていません。

よって結ばれるのがリエルとは限りませんし、誰とというのは現段階では考えていません。物語の推移で考えていきますが……

次回予告は少しだけします。

考えている話は二つ。

一つは番外編でも最後に表現したことなのですが、ライに起こっている異変。

もう一つは素直にガリアント平原での駆け引きを開始する

のどちらかです。

どちらにするかはまだ決めていません!

ということで、今回はこの辺で

また明日更新いたしますのでよろしくお願いします!

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