第四十五話 帰還
こんばんわ?おそらく予約投稿なのでこんにちはになっている時間帯ですね。
なんだか現在の時刻は夜中の一時なのですが、気分が乗ったので短いですが更新させていただきました。
では、本編をお楽しみください。
ライが目覚めてから約五日後。
ようやく補給部隊が到着した。
兵糧の規模は大体二千の兵士が二月ほどを賄えるものだった。
現在ローレンス砦の兵力は怪我人や捕虜も合わせると四千八百にもなる。本来なら足りないだろう。
しかし、ローレンス砦の防備にリューミルは残るという。なので捕虜であった千の兵士は砦に残ることになる。
次に、エンディル村にいた部隊とフィルが連れてきた部隊。
これはこれからの復興にも必要だと判断し二千の内千五百をリューミルに預けることとなる。
残りの五百はフィルが率いてライ達についていく。
ちなみに、残りの千八百の内トムが率いる第五大隊の九百とライが率いている第十三大隊だ。
フィルの五百と王国兵千八百、計二千三百の兵力はこれから王都に帰還することになっていた。
その切っ掛けとなるのは二日前にさかのぼる。
二日目にランに指摘されて王都に動きがないのか連絡を取れないかと聞いてきたのだ。
そんなもの魔法を持っていないのだから知らないと思ったが、遠風の本があると伝えられて探してみると本当にあった。
持っている記憶はないのに持っていたことに驚きこれも記憶の変化による障害かと思いつつ、ライはランに使い方を教えてもらいエミルに連絡を取ってみた。
するとすぐに返事は返ってきたのだ。あちらの様子は以前ランが言っていた通り南の町、リューネリスが兵力を集結させているために、王都でも準備を進めているということであった。
そのことに対して了解したと伝え今度はこちらのことを伝えた。ローレンス砦を落とし騒動を終わらせたこと、レイン伯爵は隠居させ軟禁状態にすること。その後を娘であるリューミルが復興に力を使うことなどを。
このことについては文章で「そうか、ならば父上にも伝えておこう」など書かれていた。
本当ならばここで終わるつもりだったライ。しかし、突如ランがエミルに報告したいことがあるといい、ライが本を渡すし報告が終わると本を返してきた。
一体何を報告したのだろうかと思いつつ本を見てみると一番最初に目に入ってきた文章は
《どういうことだ馬鹿者!》
だった。
どうやら、ライが無理をして倒れそのせいで記憶に障害が出たことをばれたらしい。
顔をしかめながらばらしたであろうランを見ると、ランにそっぽを向かれてしまった。
どうしたものかと思いつつ、一応日常生活やほとんどは覚えているから大丈夫だと伝える。それからしばらくして帰ってきた文章にはこうかかれていた。
《ライ、ローレンス砦のほうが落ち着いたら北は一段落したはず。ならば一度王都に戻ってくるのだ。そして、父上に報告をするように。もちろんこれは単に報告のことだけで呼び戻すわけではないぞ。お主が協力したという部隊。率いているものはフィルといったか。その者の処遇についても決めなければいけないからな》
フィルのことについて書かれており、処遇というのに不穏な気してどうするつもりなのかと質問するとすぐに返事は返ってくる。
《安心するがいい。別に処罰するつもりはない。ランの報告にフィルとやらはお主と親しいと聞いた。ならば、もしかするとこれからも一緒に行動するのかと思ったのだ。だから連れてくるがいい。だが、言っておくがあくまで協力者として行動するのだぞ?間違いなどあってはならぬぞ!》
なんだか最後は焦ったような文章に感じられた、でも間違いってなんだろうか?ライには見当がつかない。
まあそこは置いといて疑問が浮上する。仮にフィルのことを認めてもらったとしてライ個人として運用していいものかということだ。軍師の地位はもらったとしても領地も屋敷も資金もないというのに。
そのことを伝えると大丈夫だという返事が返ってくる。
《どうやらライは忘れておるようだな。軍師のほかに伯爵の地位ももらったのを覚えていないな?本来なら収める領地と資金などを渡すのだが、ことがことだったから遠征から帰ってきたらという話になっていたのだ。ならば、ライは領地もちになるということになる。ということは、私兵を持っていてもおかしくないだろう?》
なるほど、どうやらエミルはフィルの部隊はライ直属の私兵の位置に認定する気なのだ。そうすれば、個人で保有しても何も問題ない。
その後は兵糧がつき次第移動するということを伝え遠風の本による連絡は終えたのだ。
そして、現在に戻りライ達は兵糧到着により帰還することにして、ローレンス砦に集まっていた。
砦の前にはリューミルが見送りに着てくれた。
ライ、ティア、リエル、ラッシュ、フィル、トムはそれぞれ挨拶をし互いの無事を祈りあう。
全員が挨拶を終えると最後にリューミルがライに話しかけた。
「ライ様、数日前にした約束は覚えておられますか?」
「ああ、もちろん」
数日前の約束とは将来手が空いたらライの元に駆けつけるという約束だ。
ライが返事をして頷くとリューミルは安心したように微笑み話をしてくる。
「あの約束はずっと有効です。ですから、何かありましたら遠慮なく仰ってください。……それと、これもお持ちください」
そういってリューミルが差し出してきたものは金色に光る宝玉、土帝の宝玉であった。
この宝玉は元々リューミルのものだ。それに土帝の能力はすでに白帝の宝玉に力を移したため以前ほどには使えないはず。
なので、リューミルに宝玉は渡していた。
ライは困惑した様子でリューミルを見るとリューミルはこちらを安心させるように微笑む。
「この宝玉はライ様が仰っていたように前ほど力を使えないのでしょう。ですが、少しなら使えるはず。ライ様の立場ならこの先も困難な状況になるのでしょう。南のリューネリスのこともあります。ですから、少しでも力を必要とするはず。私より、ライ様もしくはお仲間でお使いください」
「だけど、ここの防備はどうするんだ?まだ反逆を考えている貴族が攻めてくる可能性もあるんだぞ?」
「ご心配なく。先日野戦を行った際ローレンス軍を指揮していた指揮官が持っていた土矢の指はを回収しておりました。これで守るだけなら容易いですわ」
そう言われて、ライは納得する。いつの間に回収したのか分からないがあの弓矢はライ達を苦しめたもの。なんとか白帝のガントレッドで防いだが、普通の軍だったらすぐに撃退できるはず。
ライはそう思い、リューミルから宝玉を受け取り礼をいう。
「ありがとう。これはぜひ有効活用させてもらうよ」
「はい、どうかご武運をお祈りいたします」
「ああ、そっちもどうか無事で」
そういって、ライ達はローレンス砦を後にする。リューミルとはここで別れるのだった。
いかがでしたでしょうか。
ちょっとだけこの先の方向性を示した回になりましたね。
ちなみにここで言っておきたいのですが、これが今日の分というわけではなく、もう一話更新します。今日は二話更新するんです。頑張りますよ!
ということで、次回予告はなしで行きます。
ではまた明日……ではなくまた夜に!




