第三十七話 ローレンス、エンディルの戦い 前編
どうも、こんばんわ。また7時に間に合わなかった;;ですが、自分としても書いていて楽しくなってきているのでがんばります!
本編をお楽しみください!
様々な思惑が絡み合う中、ついに二つの勢力が北の地で動き始めた。
二つのうち一つはローレンス伯所属の千による歩兵部隊。それにあわせ騎兵三百、歩兵七百の部隊を率いる第五大隊 トム・ジリエドが率いる王国兵部隊の計二千による陣容だ。
後方にはローレンス砦があり兵力約二千を温存し,また策をめぐらしている途中であった。
対してもう一つの勢力はライ・ジュリアールとローレンス伯の娘に当たるリューミルとの混成部隊だ。
兵力内容としてはライが率いる三百の騎兵と七百の歩兵、リューミルが率いる千の歩兵部隊と(村人など義勇兵も含まれる)、フィルが率いる弓兵が中心とした歩兵部隊、計三千の兵力。
二つの陣営は今まさに戦いの火蓋を切ろうと、ローレンス砦とエンディル村の中心にある平原、ジュナイ平原に集結していた。
最初にたどり着いたのはライ達率いる混成軍。一刻後に送れてローレンス軍が姿を現す。
展開をしている分、ライ達は敵が現れた時点で攻撃を仕掛けることで優位にたつことが可能であった。でも、ライ達の最初の目的は相手の指揮官を説得することだったために攻撃することはなかった。
その間にローレンス軍も展開を終わり、こちらの様子をうかがっていた。
ローレンス軍に王国の旗を確認できてた。
王国の旗は中央に大きく盾が書いてあり手前に二本の剣がクロスしていた。その周りに六つの石が均等に並べられている。あれが、フェレス王国の象徴ともいえる軍旗だった。もちろん、ライ達も持参している。
「ライの言うとおり本当に出てきたね」
隣にいるティアが相手にフェレス王国の軍旗があることを確認して話しかけてくる。
「だな、ここまでは予想通り。我侭を言えば後ろにいる兵力がいないのがベストだったけど、さてどうしたものかってところかな」
「うーん。本当にどうする?ライ言ってたよね。王国兵は前線に出てくるだろうって。けれどもしかしたら監視の意味もこめて兵を入れてくるかもって」
「一応予想をしていたけど、これはもう相手の指揮官しだいってことになるかな。こちらの説明を受けても納得せずに攻撃してきたら対応しないといけない。こちらを信じたとき移動しようとしても、後ろから攻撃される可能性があるからな」
「けど一応考えてはいるんだ」
「まあね」
そういうライだったが今時点では本当に相手次第だった。ここでは相手にこちらの信憑性を訴え最悪、戦うことになってもしょうがないとさえ考えている。
ティアとそのようなことを考えていると、ローレンス軍の中から三つの馬が前に出てきた。その内の二人は立派な甲冑に身を包んでいるが、もう一人は二人に比べて綺麗ではあるが質は劣ると思われる鎧を着ている。
三人のうちの一人がこちらの軍に対して叫ぶ。
「私はフェレス王国第五大隊所属、隊長のトム・ジリエドというもの!この度国王陛下の命を受けエンディル村で起きている騒ぎの原因を解決するよう申し渡された。私はできればこの騒ぎを一つの血も流さすに終わらせたい!まずはお互いに話す余地はないのだろうか!返答を返されたし!」
ライは名前を聞いて驚いていた。
確か第五大隊のトムという人物とは王都で軍部に行った時に出会ったことがあるのだ。
第十三大隊所属のリエルたちの場所が分からず、案内してくれたのが何を隠そうトムだった。親切にしてくれたというのもあり、ライは名前を覚えていた。
そんな人物と一つでも返答を間違えれば戦うことになる
ライは慎重に言葉を選び返事を返した。
「私の名前はライ・ジュリアール!第十三大隊を率いている軍師だ!トム・ジリエド殿、こちらとしても血を流さずに終わるのならば願ってもないことではある!我らは王家に忠誠を誓う者同士戦うなど誰も望んでもいない!なので今から我ら三人が平原の中央に歩を進める!そちらも三人の歩兵を前に出し、そこで話そうと提案するがいかがするか!」
ライはこちらから話しかけると、トムから返事があった。
「その案了解した!こちらかも三人の騎兵のみで向かうとしよう。しばし待たれよ!」
そういって、トムが言い終わると一緒に出てきた騎兵のローレンス軍のものと何かを言い争っているのがこちらから見える。
様子を見ながらライもこちらの人を選定しなければならないなと思ったので、二人の人物を呼ぶことにした。
「今回はリエルとリューミルさんにお願いするよ」
「え、私じゃないの?」
「ティアも考えたけど、今回のことには向かないと思ってさ。三人と限定してしまったし、相手に説得力を持たせるならリューミルさんははずせない。もし敵が襲い掛かってきた場合、速度が早いリエルに動いてもらったほうが効率が良いからね」
すべてを説明をするとティアも渋々ながら納得したようだ。
ちなみに、ティアには言わなかったが他の理由もあった。
もし、敵が指揮官であるライを狙って弓矢を三人に向け放った場合、以前奇襲されたときに矢を防いだリエルがいたほうが都合がいい。
暗殺者のときと昨日の騒ぎである程度の制限が付いてしまい、ここで無駄な力を使わないようにするための措置だ。
これを伝えたらまた心配されたり落ち込んでしまうと思ったライの気遣いであった。
「とりあえず、今言った三人でいくよ。それでいいよね?」
「構いませんわ」
「(コク)」
近くにいたリューミルとリエルが返事を返してきた。
「なら行こうか」
そういって、ライ達は平原の中央に歩を進め始めた。
対して、ローレンス軍も歩を進める。言い争っていたようだが意見は纏まったようだ。あちらも歩を進めてくる。
二つの集団が平原の中央で声が聞こえるほどに近づいた時、相手の騎兵一人が驚いていたが、それに気が付いていないのか、トムは話かけてきた。
「ライ殿、いえ今はライ軍師といえばよろしいですか?とにかくお久しぶりです。できればこのような場で会いたくは会いませんでしたが私のことは覚えていますか?」
「はい、軍部で案内してくれたことは今でも覚えてますよ」
「そうですか、まさかあの時はこのようなことになるとは思ってませんでしたがな」
「こちらもです。それで、話し合うというのはどういうことですか」
トムはチラッと左にいるおそらくローレンス伯が手配した軍を率いる隊長をみてから返事を返す。
「即刻この戦いを終わらせていただきたい。軍師が言ったように我々が戦っている暇ではないのですから」
「でもこちらも引けない理由がある」
「ほう、それは一体なんなんですか?」
「ローレンス伯が王家に反逆をしようとグリム伯爵と繋がっていたらしい。貴公も私達がエンリデンヌを平定しグリム伯を討ち取ったのはご存知のはず」
「その話は聞き及んでいますが、それを信じろと?確証がないのに?」
「でしょうね。なら、この方はどなたか知ってますか?」
そういってライはリューミルに視線を向ける。
何かローレンス伯軍の隊長が慌てていたがかまわず聞く。
「いえ、存じないが」
「彼女の名前はリューミル・ローレンスという名前で、今回エンディル村に非がないということを知った切欠の人物です」
ここでトムは驚いていた。
「リューミルという名前は確かレイン・ローレンス伯爵の長女である方のお名前では。それにローレンスという名前も」
「何をいう!こちらの王国からの指揮官殿がリューミル様のお顔を見たことがないからといってそのようなどことも知らぬ、女を連れてきて惑わすとは!トム隊長殿。これ以上話し合う余地はないと思います。すぐに部隊に戻りこの者たちに鉄槌を下しましょう」
ローレンス伯の部隊長はそういってきた。
でもこの隊長の言葉は失言であった。ライは心の中でいい方向に向かい始めたと確信する。
トムが確認するように質問していたのにその途中で割り込んで話題を強引に逸らそうとした。これでは、ある意味何かの発覚を恐れていますというのと同じだ。
現にトムはローレンス伯の部隊長を疑心の眼差しで見ていた。
トムとしても、この時点でもしやライの言い分が正しいのかもしれないと感じ始めていた。ライが紹介したリューミルという女性だが、確かにトムはローレンス伯爵のご息女であるリューミルという女性を見たことがない。
でも、見たことがなくても馬に乗る姿勢といい、気品とでも言うのだろうか雰囲気が普通の民とは明らかに違うのだ。本当はまだこの時は偶然が重なりライが誤魔化そう条件にあった女性を連れてきた可能性もあった。
しかし、このローレンス伯が送ってきた隊長が止めたことにより疑心から確信になりつつある。
ただ、だからといってすぐには動くことはできない。
現在トムの部隊は前衛に配置され後ろにローレンス伯の部隊がいる。今、離反行動をしようとしたら弓で撃たれ、襲うにしても尋常じゃない被害が出る。無駄に兵を殺すことはしたくなかった。
その様子を見ていたライは「そういえば」といいつついきなり話題を変えたのだ。
「そういえばトム隊長、私と出会った時に戦った覚えはおありで?」
「は?」
「私も戦ったときは驚きました。国王の前で王都広間で戦ったあの模擬戦。あれで私は『負けました』。もし戦うつもりなら次は同じ徹は踏みません。では話し合いはこれで決裂でいいですね?」
「決裂で結構だ!すぐに思い知らせてやる!」
トムの変わりにまたローレンス伯の隊長が代わりに答えていた。
返事を聞いてライ達は自分の部隊に戻り、トム達もしばらくしてから引き返していった。そんな中トムは必死に最後の言葉を考えている。隣にいる派遣された隊長は気にしていないようだが、トムにはあまり表情に出さずに意味を考える。
(私とライ殿とは一度も戦ったことがないはず。なのに彼は負けたといった。しかも国王の前で模擬戦ということは時期的に優秀者決定戦のこと、その後彼とも出会った。ということは……もしや?)
ある一つの考えが浮かぶがそれを隣の隊長ににばれない様にしつつ、トムは隣の隊長に兵達に指示を出すと告げた。
すると、その隊長は戦う意思があると確認したのか頷いて自分の後方部隊に戻っていくのであった。
ローレンス伯の軍の隊長がいなくなってから近くにいた兵士にある一つの伝令を告げるのだった。
平原中央の話し合いを終えて、帰ってきたライ達。
直後に、ライは今回戦闘をすることを告げて陣形の説明もする。ただ、少しだけ代わった陣形にライと王都で出会ったことがないメンバーは首をかしげていた。
しかし、ティアとリエル、ラッシュ、意外なことにランは意図を汲んでくれていた。
でも、意図が分からないフィルとリューミルが質問してくる。
「お兄ちゃん。この陣形は最初に聞いていた陣形とは全然違います。しかも、あんな指示を出して大丈夫なんですか?」
「私も、さすがにあのような指示を出すなどいくらライ様の指示といえ」
「なら条件をつける。こちらが取った陣形をみて相手が突撃隊形以外の陣形をとった場合、命令は解除、していいよ。でも、突撃隊形をとった場合指示通り動いてくれ」
「大丈夫だよ、ライのことを信じてあげて」
「ライは頼りになる」
ティアとリエルが二人に安心しろといっていた。
まだ依然として納得いかない二人。でも、フィルは孤児院の頃から知っている間柄、リューミルとしてもあったばかりだが自分の王国での立場を悪くしてでも協力してくれたライを信じてみる気になり始めていた。
「よし、じゃあ陣形を早速動かして。現在こっちの部隊は三千の兵力がいる。それで兵力を分けると槍歩兵四百をティア、槍歩兵四百をリエル、剣兵四百をリューミルさん、剣兵四百をラン、ラッシュには槍歩兵と剣歩兵を三百づつの六百 フィルは弓兵五百 最後に俺が騎兵三百を率いる。全員いいな?」
ライが確認すると全員が頷いた。
俺の予想が正しければこの平原の戦はすぐに終わる。でも相手もどのような仕掛けをしているか分からない。
そう思いつつライは次の一言を言うのだった。
「さあ、戦争の始まりだ」
ついにジュナイ平原でグリム伯に次いでの戦いが始まるのであった。
いかがでしたでしょうか。次からついに戦闘ですよ!ライの陣形の意図はなんなんでしょうね!そして最後にトムに行った言葉の意味とは。
その日その日で考えて書いているのでどんどんアイディアが出てきて楽しいです。
そしてこれからもがんばっていきます!感想のほうが来ていてすごくやる気が出ている状態です!また明日もがんばりますのでよろしくお願いします。
ではまた明日お会いしましょう!活動報告の方も更新しておきます。




