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第三十一話 レイン・ローレンス伯爵

毎日前書きを書いているのですが、最近何を書いていいのか混乱してきた今日この頃です!ということで、あとがきにガッツリ書こうと思います。

では本編をお楽しみください!

 謎の部隊に奇襲された後ライ達は周囲を警戒しながら進軍した。


 奇襲された被害は死者七人、負傷者十数人と奇襲されたにしては被害は少ない。主にリエルやラッシュが敵からの弓を撃ち落とし前線で戦ったのと、ライによる早期決戦にしたおかげだ。


 ちなみに、水帝の宝玉に似た?能力を使ったことをラッシュから聞いた二人が詰め寄ってきて大変だったのは言うまでもない。休みが取れたときに買い物に付き合うという(前々関係ない話だが)約束を取り付けることで何とか許してもらえたのだった。


 ここでエスティアに説明してもらえばよかったのでは考え付いて、エスティアに文句を言うと


 【あら、私は説明してとお願いされていないのだからしょうがないじゃない。人の姿を取るのにも結構大変なのよ。少なくとももう一つ宝玉があればそれも苦ではなくなるのでしょうけど。それにあのぐらい男なのだから甲斐性を見せなさい。じゃないといい男にはなれないわよ】


 と言われるだけだった。


 ライは気落ちしながらも一日後にはエンディル村の少し離れた場所を通過しローレンス伯の砦に到着する。


 ライ達がローレンス伯の城門前に到着するとすぐに門が開かれ中から一人の男ができてた。


 「どうもどうも、ようこそ遠路はるばるこのようなところにお越しになりましたな」


 ライがもった第一印象は小心者という印象だった。ほかのティア、リエル、ラッシュも同じような感想を持ったのか顔を見合わせ戸惑う。


 そのようなことを知らずか男は自己紹介を始める。


 「私はこの一帯を治めさせていただいているレイン・ローレンス伯と申すもので、以後お見知りおきを」


 相手が自己紹介してきたならばこちらも自己紹介しなければならないだろう。


 「私の名前はライ・ジュリアールと申します。先日国王陛下から軍師の地位を拝命した若輩者です。この度は、この地で反乱の兆しがあったとのことなので援軍に駆け付けた次第です」


 「おお、それはとても有難いかぎりです。こちらから手助けを申し上げたいほどでしてな」


 「では話が早い。現状の状況をお教えてください。斥候などを放って情報は仕入れていることは入れているのですが、当事者である方の情報が確実でしょう」


 「それもそうですな。しかし、このようなところではゆっくりと話すこともできないでしょう。連れてきた兵士も休息が必要でしょうしそちらをどうにかしなければ」


 「では、彼らに温かい食事を用意していただけませんか?実はここに来る途中に謎の部隊に襲われましてそれから神経をすり減らしていたのです。温かいものを口にすれば安堵すると思うので」


 「わかりました。ではすぐにご用意いたしましょう。今の話は聞いておったな?すぐに兵士の方々に料理を出すのだ」


 指示を出されたレイン伯爵の兵士はすぐに砦の中に入っていった。


 「ジュリアール軍師を含めたあなた方にも後で運ばせます。なので詳しいことは私の執務室で」


 「分かりました」


 その後、兵士たちとは別れてレイン伯についていったのは主要メンバー全員であった。


 主要メンバーは執務室に到着すると椅子に座ることを進めそれからレイン伯が話し始める。


 「それで、最近の近況でしたな」


 「はい」


 「といっても実はほとんど分かっていない状況なのです」


 「何も分かっていない?偵察は派遣してるんですよね?」


 「それはもちろんです。ですが現在反乱を起しているエンディル村では厳重な警戒をされており、密偵が入り込む隙がなく、また後ろに控えている謎の部隊というのが不気味でして」


 「まだ判明はしていないんですね」


 「そうなんです。以前反乱鎮圧をするために兵を向けたのですがエンディル村の抵抗も激しく、しかもその部隊のせいで手痛い損害を被ってしまってですな。ただ、唯一の救いがこちらが仕掛けない限りあちらからも攻撃してこないことが幸いでして」


 「攻撃してこない……ですか。なら何かしらの要求もないのですか?」


 「要求という要求は今のとこないですな。それがあればもっと楽なのですが」


 ライはおかしいと呟くのを何とかこらえる。目の前にいるレイン伯に聞かれたら何がおかしいのか説明しなければならないからだ。


 今はそのような説明をするよりもっと情報を集めることが重要だ。


 「では、相手の規模も分かっていないのですね?」


 「あ、いえ。規模は大体予想はついております」


 「どのくらいです?」


 「相手の兵力はおそらく『エンディル村の村人全員』と謎の部隊約千ほどかと。それだけではなく、昨日入ってきた連絡ではとある部隊が合流した可能性があるとも聞いていますが」


 ライはここで引っかかる言葉を聴いたが表情は出さずに聞いていた。それから、後は現在謎の部隊がエンディル村の西側に陣地を配置していることと、この城の兵力がライ達の兵力を除けば二千と密偵にはなっている二百を合わせる、総数二千二百だ。


 伯爵にしては少し小規模だなと感じていると理由はこの兵力でも守れる自信があるらしい。


 ライは、この話に乗れば後々とあることを聞くのに不自然がないと考え話に乗っかることにした。


 「すでに聞き及んでいると思いますが、エンデリンヌでも六千、グリム伯爵でも五千ほどの兵力を保有してました。もし二つの伯爵家が攻めてきても大丈夫なのですか?」


 こう質問レイン伯爵は自慢するように胸に手を当て話し始めた。


 「この城は一見他の城と替わらないように見えるでしょうが、実は色々な対策があるのですよ」


 「対策?」


 「軍事機密に当たるのでいくら軍師であるジュリアール殿の頼みでもすべてを話すことはできませぬがな。ただ色々な策があると思っていただければ」


 ライ達が到着したとき主だった罠は見当たらなかったから策といわれてもと思う。でも、レイン伯爵の雰囲気から嘘を言っているようにも感じない。


 なので、ライは核心の一つを質問することにした。


 「そういえば、ここに来る途中とある噂を聞いたのでした」


 「噂ですと?」


 「はい、ローレンス伯には娘がおりその方の名前はリューミル嬢とお聞きした。しかも、そのリューミル嬢は自ら鍛錬に励み騎士をされているとか」


 ここで説明しているとレイン伯爵は少しだけ顔をゆがませるがすぐに愛想のいい笑顔に戻る。


 一瞬だけだったのでよく見ないと気がつかない、レイン伯はこの話題にあまりいい思いは抱いていないようだ。


 しかし、何も気がついていないように振舞いながら話を続ける。


 「それで、令嬢なのに騎士をされているリューミル嬢は不思議な力を使われるとか。たとえば土砂で道が塞がれれば一人で処理をしたとか。痩せこけている土地を豊かな土地に変えたなど」


 相手の反応を見逃さないようにしているライ。


 「そのような噂高い令嬢に一目お目にかかれればと思ったのですが、どうにかなりませんか?」


 とりあえず、ライは宝玉のこともありその騎士に一目会ってみたいと思っていた。話してみて信頼できることを確認できたら、宝玉のことを話して協力してもらえればとも。


 でもライが期待していた言葉はもらえなかった。


 「すみませんが、実は今娘のリューミルは外出しておりましてな。もし砦内にいればお会いさせるのですが」


 「そうですか。それは残念です。ですがもし私達がここに滞在している間にお戻りになればお願いしてもよろしいですか?」


 「もちろんです。その時には会わせることをお約束しましょう」


 「お願いします。では次にエンディル鎮圧軍を派遣するとしてお願いがあるのです」


 「お願いですか」


 レイン伯はここでライに対して疑心を持つ。もしかしたらこの城から兵を出し預けてくれないかといってくると考えたからだ。


 慎重に相手の真意を探るように言葉を待っていると


 「この戦いではまず私達の兵だけで出兵してもいいですか?」


 ということ言われこれは以外ではあったがレイン伯にはとてもありがたい提案だ。自分の兵力を消費せずにすむのだから。


 「それは願ってもないことです。でも本当によろしいのですかな?あなた方の兵力は多く見積もっても千はいない。相手は少なくとも千はいるのですぞ。しかも多くなる確立が高い。どうするつもりで?」


 「確かに相手が千以上いるのかもしれません。ですが、先ほども申しましたけど奇襲されたときに数は減らせましたし私には水帝の宝玉がありますので」


 「おお!そういえばグリム伯を打ち倒し手に入れたというあの宝玉ですな!」


 レイン伯爵は突如嬉々として話に食いついてくる。思わずここまで食いついてくるとは予想していなかったライ以外の面々は驚いた表情をしている。


 それでレイン伯もみっともなかったかと感じたのか乗り出していた体を戻し咳払いをしてから聞いてくる。


 「ゴホン、少し取り乱してしまったですな。……それでジュリアール軍師。貴方に少し頼みがあるのですがよろしいですかな?」


 「頼みというのは?」


 「その噂の水帝の宝玉を見せていただきたいのですが」


 「宝玉をですが……」


 ライは考えるしぐさをして、顔をあげ返事をする。


 「分かりました、王家に忠誠を近い仲間でもあるローレンス伯爵に見せるのになんの問題もありません」


 「おお!それでは!」


 「ただ、今は私は持っておりません。後日にお見せしても?」


 いち早く見たいのか気がせいていたが今は見せれないと遠回りに言われて、気を落とす。


 「なんと、今日は見れないのですか。それは残念ですな」


 「まあ、後日にはお見せしますからご安心を。ただエンディルのことについては任せていただいてよろしいですね?」


 「ぜひともお願いいたします!ですが必ず宝玉を見せていただきますぞ!」


 「はい」


 と言質をとり話が一段楽したところで、扉をノックされる。


 「入れ」


 レイン伯爵がそういうと、扉が開かれそこにはメイドさんがいた。手元にはトレイを持っておりどうやら、ライ達の分の食事を持ってきてくれたようだ。


 「予定通りジュリアール軍師達の分を最初に持ってきたのだな?」


 「はい、いち早く暖かいうちに食べていただこうと思いましてメイド一同腕によりをかけさせていただきました」


 「うむ、ご苦労。ではこの後はジュリアール軍師が引き連れてきた兵士達にもちゃんとした料理をお出しするように。もし変なものをお出ししたら私が許さないからな!」


 「承知しております」


 レイン伯爵とメイドとの会話が終わると、伯爵は視線で指示を出しライ達の目の前に料理が並べられていく。


 並べられた料理。籠にパンが入っており、さらには良い匂いと湯気を立てるスープに山菜を使ったサラダ、鳥肉を使った肉料理だ。


 行軍中は保存が利く食べ物を食べるのが基本で、このように新鮮な鶏肉や山菜を食べることはまれなのだ。


 なのでこのような料理はとてもありがたかった。


 全員が料理を食べ始めるとレイン伯爵は全員が食べ初めて自分は邪魔かと考えたのか席をたちながら


 「では私は色々な手続きをしなければならないのでここで失礼いたしますぞ。軍師殿達はゆっくりと料理を味わってくだされ。外にはこのメイドを待機させて降りますので声をかけてもらえれば片付けさせます。では私はこれで」


 そういってレイン伯爵は執務室を出て行ってメイドも頭を下げながら扉を閉めて部屋から出て行った。


 それを確認してティアが話しかけてくる。


 「……なんだか想像していた人とぜんぜん違ったなぁ」


 「そうだな、なんかこう俺は好きになれないぜ」


 「モグモグモグ」


 ティア、ラッシュ、リエルがそれぞれレイン伯爵に対しての感想を(リエルは食べるのに集中していた)しいていたがどうやらあまり好印象を受けることはなかったらしい。


 「まあ、どっちにしてもやることはかわらないし明日から敵に備えてゆっくりと体を休ませよう。この料理も冷めたらおいしくないよ」


 ライはそういってスープを飲みよく味わう。


 皆はライに対して違和感を感じたが行軍中だったときの空腹が今になってやってきて、まずはお腹を満たすことを先決として料理に手をだした。


 「まだこっちのことをどうこうするつもりはないみたいだしね」


 全員に聞こえないほどの声でライは一人呟く。


 しかし、この声を一人だけ聴いている人物がいた。


 それは白帝の宝玉の宿主であるエスティアである。


 エスティアはライの呟きの意味も先ほどティアたちが感じた違和感にも気がついている。宝玉がライにわたってからの日々ずっと見てきたのだから。


 でも、エスティアは今回力の使い方以外ではあまり助言する気はなかった。聞かれれば言うこともあるだろうが基本的には見守ると。


 これは見捨てたというわけではなくライに経験をつませるためでもある。これからライは沢山の困難にたつ向かうことになる。こんなところで躓いては途中で倒れる可能性は高いだろう。いくら周りが助けたとしてもだ。

 

 (がんばりなさい)


 エスティアは口に出さず心の奥で応援の言葉を呟いてライを見守るのだった。 

遭遇戦を切り抜けようやく目的地に着いたらライ達。しかし、ライ達の目的の一つである宝玉の持ち主であるかもしれないリミュールには会えませんでした。

一体リミュール嬢はどこにいるのでしょうか。

そして最後にエスティアが考えていた、ライの違和感と困難とは!


 次回 エンディル村にライは出発することになりますのでお楽しみに!


 ……となんだかアニメの次回予告風にしてみました。こんな感じでいいんだろうか?

とにかく文章が長くなってきたのでここら辺で。

ではまた明日会いましょう。お気に入りのほうもよろしくお願いします。

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