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第二十八話 王国の異変

こんにちは、今日は急遽用事が入ってしまい帰ってくるのが遅くなってしまって、投稿時間も遅くなってしまいました。申し訳ありません。

では前書きもあまり書いてませんが早速本編をお楽しみください!

ライ達が出立してエンリデンヌに到着しグリム伯との戦いが始まる前日に王都に沢山の情報がやってくることになる。


 現在、情報を持ってきた一人の兵士に王座の広間に出頭させ、フェレス王国、国王ジギルと隣で王女エミルが話を聴いていた。


 「それで、その情報は本当なのか?」


 「はい、先ほど国にある遠風の書に報告が入ってきました。それによるとエンリデンヌにグリム伯を筆頭に他二貴族が追従し約五千の兵を向けているとのことです」


 遠風の本とは遠くに離れている人物に文章を届けるための魔法道具だ。各都市部には必ずあり相互の連絡を取るには必需品であった。


 報告している兵士を見ながらジギルは答える。


 「エンリデンヌには約六千の兵を保有しているはずだ。それにあそこにはドール伯爵がいる。心配ないだろう」


 ドール伯のことはジギルも覚えていた。物腰は穏やかでまじめであり、また有能であると覚えている。だからこそ異例の若さでエンリデンヌという要衝を任せたのだ。


 しかし、兵士はジギルの言葉を聴いてきまづそうな表情をする。


 「ん?何か問題があるのか?」


 「いえ、それが……現在エンリデンヌには常用兵力が千ほどしかいないようなのです」


 「なんだと!」


 この話にジギルは衝撃を受ける。


 「後の五千もの兵力はどうしたのだ!」


 「あちらが言うには、兵馬を買い集め各貴族へと輸送をさせているそうです。何でも王命であったとか」


 「私はそのような命令を出した覚えはないぞ!」


 激高して叫ぶと、報告している兵士がすくんでしまった。


 「お父様。彼はただ報告をしているだけです。もう少し落ち着かれたほうがいいと思います」


 ここで、エミルが国王である父親を諌める。


 諌められたジギルは確かに今は怒鳴るべきではなく冷静になるのだと思い直す。しかもこの兵士は情報を伝えてくれたのであって怒鳴るなど、八つ当たりにも等しいのだ。



 「すまなかった。報告を続けてくれ」


 「はっ」


 国王が冷静になったことに少し安堵し説明をしていく。


 「五千の兵は現在エンリデンヌに進軍しているのは間違いないようです」


 「五千の兵力にたった千の兵力か……いくらエンリデンヌが守りが堅いといっても厳しいか。町から男手を召集したとしても約二千しかいない。それでも相手の半分以下だ」


 エンリデンヌは相当深刻な状況であり、ジギル国王は眉をゆがませる。


 とここで、隣からエミルが質問を兵士に対してしていた。


 「エンリデンヌにはまだライは到着していないのですか?」


 本来軍事や政治に女性が口を挟むことを貴族はいい顔をしない。それがたとえエンリデンヌが平凡な王女でこのような質問をしていたならば、さすがの王も叱ることもしたはず。


 しかし、ジギル王を含め誰もそのことに触れない。


 エミルがいつも王の隣にいれるのは困ったときにエミルが出す知恵で幾度か助けられてことがあったからだ。


 エミルがした質問にジギル王も一人の少年のことを思い出す。


 「そうだ、ライにはエンリデンヌに向かうように指示していたのだ。その報告はないのか?」


 「まだ確認していないのでわかりませんがエンリデンヌから一日離れた場所に、約千ほどの部隊がいるという報告は受けております」


  ライが出立して結構時間がたっている。誤差を考えてもおそらくその部隊がライたちの部隊である可能性は高かった。


 「ふむ、グリム伯の兵達とどちらが早くつくのかわかるのか?」


 「おそらくその部隊のほうが早くつくかと。何も問題が起こらなければですが」


 「それに賭けるしかないだろうな」


 それでもまだ兵数では劣っているのだ。心配は尽きなかった。


 部隊模擬戦では優秀なことを示したライ。しかし実戦と模擬戦では違うのだ。だから、今回は経験をつませるという意味で、エンリデンヌに向かわせたのだがそれが裏目で出てしまった形だ。


 なら他の貴族に救援を出すようにすればいいかも知れないが、この報告が本当ならば軍馬を買い集めて輸送させることにさせたのはエンリデンヌから兵力を分散させるため。ということはおそらく、その貴族たちはグリム伯の息が掛かったものたちと考えていいはずだ。


 ならこちらからできるとしたら、グリム伯の息が掛かっていないと思われる信頼できる貴族に救援を求めることぐらいか。


 そう思い、指示を出そうとした矢先王座の広間に扉が大きく開く音がするのだった。


 「一大事でございます!」


 乱暴に扉を開かれて王を守護する兵士や、広間にいた将軍たちが視線を向けるが入ってきた兵士にはそのことを気にする余裕もなく慌てて走ってくる。


 そして、王の前で膝を突くと、ジギルは質問する。


 「一体どうしたというのだ?」


 「今遠風の本より報告があり、そのままお伝えします!南の町リューネリスで商人たちが結束し反旗を翻しました!その数傭兵や海賊を登用したらしく、またいくつかの貴族の支援もあり一万を超えたとのことです!」


 「一万だと!」


 「それだけではありません!西と東の町でも次々と謀反の噂があがっております!北の地域ではエンディル村で民が謀反!そこを収めるローレンス伯爵が沈静に勤めているとのことですが難航しているらしく、また所属不明の部隊が接近しているとのこと!」


 「なぜそのようなことが起こるのだ」


 ジギルとしては意味が分からなかった。


 今回のことには不可解な点が多すぎるのだ。ジギルは民のことを中心と考えてたつもりだ。民の暮らしを圧迫させないように税も低く設定し低いところでは一割としていた。


 昔は戦時中に四割などもあったらしいが今は戦時中でもなく平和なときだ。無理に税を上げる必要はない。


 それしておかしなところの一つ目は、なぜ報告もあがらずにいきなりこのような謀反などが起こりえるのか。


 不満がいきなり爆発するなどほとんどないはず。爆発するときは以前から不満をため限界を超えて初めて爆発し謀反などの行動になるのだ。


 原因が分からずジギルは色々なことを思案する。


 南のリューネリスに一万の兵力がいるらしい。しかもその兵力が北上を開始したら今の防衛力では途中にある砦で防ぐことはできないだろう。


 それに加え、リューネリスは海の町と呼ばれその名の通り海に面した町であり、他国からの物資の搬入なども多く商業拠点としても重要な場所なのだ。


 次に北のエンリデンヌここは南ほど敵兵力はいないが守る兵力が少なすぎる。優先度では南のリューネリスだろう。しかし、エンリデンヌも北の国の最重要拠点、北の国の関所であり見捨てることはできない。


 そして、エンディル村での謀反と接近している部隊。優先度は低いがジギルとしては放置していれば、その評価が他の村にも伝わり謀反の兆候があるという村まで謀反を起しかねない。


 そのころを頭の中で熟考しジギル国王は指示をする。


 「まず優先すべきことは南のリューネリスだ。南のほうに約一万五千の兵力を送る。ダンド将軍おぬしに指揮を任せる。補佐は自由に任命してよい。引き受けてくれるな?」


 ジギルがダンド将軍に言うと、将軍は頭をたれ


 「その任しかと拝命いたしました。南の反乱分子を除外し沈静して見せましょう」


 「うむ、しっかりと頼む。次にクレイ将軍、お主を第三師団び将軍代行に任命する」


 「陛下、私は副将軍であったはずです。将軍であったエストリア将軍はいかがなされたのでしょうか」


 「先日、エストリアから病を患ったと報告を受けてな。もしこのような事態にならなければ回復を待つのだろうが、今は悠長なことを言っておれぬ。受けてもらえるな?


 「わかりました。エストリア将軍が戻ってくるまでの代行拝命いたします」


 「うむ、ではクレイ将軍おぬしは第三師団を動かし各地方の防衛強化と謀反の兆候があるという村や貴族を摘発しまたは沈静するのだ。できるか?」


 「拝命なれば全力を尽くしてやり遂げて見せましょう」


 「頼む。次に北のエンリデンヌついてだが」


 「お父様それについては私に案があるのですがよろしいでしょうか」


 今まで指示していたジギルにエミルがいきなり話しかけてきた。


 「ふむ?どうしたのだエミルよ」


 「エンリデンヌに兵力は送らず周りの貴族にけん制をすべきです。そうすればこれ以上エンリデンヌに兵力が向かうことを阻害できます」


 「ふむ、確かにそれはそうだがエンリデンヌのほうはどうする?」


 「それは私の騎士であるライが勝利を収めるでしょう」


 「戦争には絶対はないのだぞ?」


 「それは分かっています。だけど今は余剰の兵力を分散するのは愚の骨頂。これ以上兵力を裂いては王都の防衛が薄くなる。王都が落ちてしまうのが一番の窮地ではのはずです」


 「むぅ」


 確かにエミルの言にも一理ある。おそらく今回の謀反は計画的の可能性が高い。ならばこれ以上兵力を裂けば王都を危険にさらすことになる。下手したらそれこそが今回計画を企てた思惑かもしれないのだ。


 「しかし、エミル。北にけん制として少数を派遣したとしてエンディルはどうするのだ?」


 「エンディルではローレンス伯が尽力しているということですから、こちらから約千を向かわせればどうでしょう」


 「千とはまた少ないな」


 「エンディルにはまだ謀反した兵力の数が分かりません。ですから勝つ動きではなく、現状維持の動きを求めればいいはず」


 「その間に余裕が出たら他の兵力を向かわせればいいと」


 「そうです。一番近いエンリデンヌから出兵すれば早いでしょう」


 「む?もしかしてエミルはそれほど早くライが解決すると思っているのか?」


 「はい、グリム伯の噂は聞いてましたけど特に秀でているところはなかったはずです。ならば国一番の頭脳を持つライならば難なく解決できるでしょう」


 ここまで聞いてジギルは少し顔をしかめる。


 先ほどから聞いていれば、エミルはよほどライのことを信頼しているらしい。


 孤児院のことも聞いているしエミルからライが騎士になることを頼まれたときはすぐに返事をしたぐらい自分も信頼していた。疑うわけではないが、信頼しすぎるのもどうかと思っていた。


 でもエミルが言うように兵力をこれ以上分散することも得策ではない。


 苦渋の選択でジギルは選択した。


 「なら、エミル。お主がそれほどまでに信頼するライを信じよう。この国一番の頭脳であるあの若者に。では次はエンディルに送る千の兵士を誰に向かわせるかだがいいものはおらぬか?」


 「陛下、一人推薦したいものが要るのですがよろしいでしょうか?」


 提案をしたのはクレイ将軍であった。


 「クレイ将軍、その者の所属と名前は?」


 「名前はトム・ジリエド。 以前私の部下であり今は第五大隊の隊長をしています。ジリエドは臨機応変に物事に対応できるために今回のように、状況によって動ける人物であり適任ではないかと」


 「なるほど。大隊ならちょうど千人率いているのだ。しかもクレイ将軍にはこれから色々としてもらうことになる。分かった、エンディルに向かうのはそのジリエドというものに任せよう」


 「ありがとうございます」


 「うむ、では大体の方針が決まった。では各自準備に取り掛かるのだ!」


 「「「「「「はっ!」」」」」


 各将軍と文官が答えることによってその場での話あいは終わった。

 

 そして、この日から数日後エンリデンヌ防衛成功の知らせとグリム伯を倒したことが知らされた。

 

 エミルの提案は結果的にだが正しかったのだ。このことにより、国王の選択とエミルの評判が上がることになる。


 しかし、時同じくして再び不穏な情報が入ってきた。


 王都にいたはずの貴族数人がこの時期にいきなりいなくなったという。


 その中にはライとゲームの最優秀者を決めるために戦ったイウル伯爵の名前もあった。


 エンリデンヌの戦いはたった一つでしかなく、徐々に混乱は王都も含めて王国に広がり始めたのだった。


 


 

いかがでしたでしょうか。今回は前回宣伝していた通り、王都での様子を書いてみました。ですが、エミルのことを書くつもりでしたが中心がエミルよりではありませんでした。理由は王国で起こっている異変をまとめという形にして状況を説明したかったからです。

また、それに対して王国がどう動くのかもしていたらこれからの展開も分かりやかと思いかきました。

個人的にはエミルの心情やユレイヌとの会話を出してあげたかったんですが……それままた次回になると思います。

もしかしたら次の話で少しだけ入れて、ライたちのほうに視点を持っていくかもしれませんが。どうなるかは約束できません。

あとがきがすごく長くなりましたが、以上で後書きおわります!

ではまた明日よろしくお願いします!お気に入りもよろしくです!

※あとここでPV二万を超えました。皆様見ていただきここで御礼を申し上げます。またこれからもがんばっていきますので暖かい目で見守っていただけると幸いです。

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