第十話 城下町デート?
パソコンが異音をあげて今日休ませてました。あ、今の時間は朝の五時です!って関係ない話でした!
ちょっと小休憩で三角関係?を書いてみたんですが少し物足りなさを感じている自分でした。でも、三人の絡みは嫌いではないので書いてて楽しかったです!ということでお楽しみください!
お気に入りもお願いしますー。着たらまどから喜びの舞を踊っている可能性があります!(笑)
第一戦目が終ってから翌日、ライは今日から二日ほど特にやることはなくなってしまった。第二戦目のお題は当日に出されるので対策や準備をすることもできない。
なので二日間暇になった。
なったのだが……どうしてこうなったのは分からなかった。
現在ライは城下町中心部の商店街に来ている。周りでは威勢の良い声が飛び交い、昼食時というのもあり周りには色々な食欲をそそる匂いが充満していた。
そんな中、普通なら気軽に歩いてどこで何を食べようかと考えるであろうライはそれどころではなく、一体どうしたらこの空気を払拭できるか頭をフル回転させている。
空気を重くしている原因をライは見る。
右には昨日約束したとおりティアが正午にやってきて予定通り町案内(デート?)を決行した。
いつものティアだったら人懐こい笑顔を振りまいていただろう。でも現在は不機嫌そうにそっぽを向いていた。
「なあ、そろそろ機嫌直したら?」
ライはティアに話しかけるが
「だって!」
ティアは指を後ろ似さして言う。
「二人きりだと思ったのに何で『もう二人』付いてきているの!」
そう、ティアが不機嫌な理由はライの後ろにいる二人が原因だ。
フードを被った小柄の少女と、メイド服を完璧に着こなした女の人。ティアが兵士の服を着ていてライの後ろを付いてきているので、二人はライの付き人と思われているだろう。
ライはティアが指を指した方向を見ながらため息をつく。
「はぁティア、別にいいんじゃないか?久しぶりに三人集まれたんだ。まさか本当に一緒についてくるとは思わなかったけどさ」
そう言われてフードを被った人物、エミルはふて腐れる。
「別にいいではないか。三人でであるのは約数年ぶりのこと、私も色々と話がしたかったのだ」
エミルの言葉にティアが反応する。
「私も同じ気持ちはあることはあるけど別に今日じゃなくても・・・せっかくライと二人きりだったのに」
後半のほうは独り言なのかライには聞こえない。
「確かに今日じゃなくても良かったかもしれない。しかし、明日はいきなり戦争が起こる可能性も否定できないのだ。それならば確実に好機を有効に利用しなければな。後一つ言わせてもらえば抜け駆けは許さないぞ?」
やはり後半の言葉はライには聞こえない。いや、俺をおいて話を進めてもらってもいいけどできれば二人向かい合ってくれないかな。間にいる俺としては気まずいのですが。
困り果ててどうすればいいのか悩んでいたとき、見かねてしまったのか後ろにいたユレイヌが助け舟を出してくれる。
「お二人とも、少し耳をお貸し願いませんか?」
突如二人の間に割り込んできたユレイヌに視線を向ける二人。一応ここでは最年長であろうユレイヌの言葉に反応していた。
二人とも不機嫌顔でとりあえずユレイヌの近くに行き、ユレイヌは近寄ってきた二人に何かを耳打ちする。
すると、どうであろうか。城をでてからずっと重かった空気がいきなり弾けとび、重圧はすべてなくなってしまった。
それどころか二人は上機嫌になってライの腕を左右から手に取り引っ張ってくる。
右からはティアが
「ライ!私おなかすいちゃったからどこかで食べよう!」
左からはエミルが
「私もおなかがすいた!エミルの言うとおりどこかで昼食をとるぞ!」
見事なまでに機嫌が直っている。
一体何を言ったのか気になりユレイヌに聞いてみたいが二人が引っ張ってくるので、まずはどこかで昼食を取ることになった。
四人で歩いて買い食いしようか考えていると、一つの店先でティアが止まる。
ティアが止まった場所は女性が多くいる飲食店だった。
店の名前は「豊潤森林」
詳しく聞いたところによるとここは昼は昼食屋、夜は酒場としているらしくメニューも豊富らしい。
昼食屋のときは量よりも質らしく、男性には物足りないが女性には丁度いいということで今話題の飲食店らしかった。
四人はここで昼食を取ることに決定してそれぞれ思い思いのメニューを注文していく。
そしてしばらくすると、料理が人数分運ばれてきた。
ライたちが頼んだ料理は店の看板料理である麺料理だ。細い麺が皿に乗っており、麺には細かくちぎられた青い葉、キノコ、ほうれん草、鶏肉などの具が乗っていた。
見た目からするとライには少し物足りないように思る、しかし一口食べるとここが繁盛している理由が分かる。
口に入れると、まずそれぞれの素材の味が舌を楽しませてくれてその後に麺を噛むと、そこから微かな甘みがにじみでる。麺ばかりだったら飽きてしまうかもしれないが、乗せられている鶏肉やほうれん草、キノコなどを一緒に食べると麺と相性がよくまた違った味をそれぞれ楽しめていた。
この料理には他の面々にも好評のようで宮廷料理で舌が肥えているであろうエミルも舌鼓をしていた。
四人は出された料理をぺろりと食べきると、会計を済ませて商店街を歩いていく。エミルとティアは少し前を歩きながら、次はどこにいくかを話し合い議論していた。
この町のことを知らないのだから二人に任せることしかできないライは二人にすべてを任せて、後ろを静かについてきているユレイヌに並び話しかける。
「ユレイヌさん、ちょっと聞きたかったんだけど二人に一体何を言ったんだ?あんなに不機嫌だったのに急に機嫌を直したけど」
ユレイヌはライのほうを見るとなにかイタズラをしている子供のような笑みを浮かべながら
「さあ?私はただちょっとした提案をしただけですよ?お二人が機嫌がよくなったのは自然ではないでは?」
「自然とは思えないけどね」
「でしたら私には分かりかねます」
どうやらユレイヌは教えてくれる気はないようだということが良く分かる
首をかしげながら、原因を考えるそんなライを見ながらユレイヌは思う
「(聞いた話では頭がすごく鋭い方だとは聞いてましたが、こっち方面では疎いようですね)」
昔からエミルに聞かされていたライという人物をユレイヌはどういう人物か観察をしているのだった。
と色々と考えているうちにティアとエミルは次にどこに行くかを決めてライの腕を引っ張っている。
「ライ!次は服屋にいくよ!」
「こら、さっさといくぞ!」
ユレイヌは観察をするためにもっと注意深く、言動などにも探りを入れてみようかとも考えていたがやめた。
主であるエミルがあのような、年相応の笑みを見せているのだ。その笑みを引き出してくれるだけで、どれだけ信頼しているのかがありありと分かる。
なら自分はもっと別のことのために観察しておこう。
一人のメイドがある思いを胸に秘めたのはこの時であった。
そんな四人一行は町中を歩き回り、約一刻(二時間)楽しい時間をすごした後、ユレイヌがエミルたちに話しかけた。
「エミル様、そろそろお城にお戻りになるほうがよろしいかと」
「なに?もうそんな時間なのか」
せっかく楽しんでいたところなのにと水を差されたようようでため息をつく。
「我侭を言わないでください。今日も結構無理したのですから」
ライと一緒に出かけるためにとある習い事を急遽中止したのだ。
だがそれならばまだいい。この後にエミルに入っている案件は貴族との謁見だ。さすがに私用で無視することなどできない。
「分かっておる。そこまでの我侭は言わぬ。だがひとつだけ質問するくらいの時間はまだあるだろう?」
その答えにユレイヌは意図を悟り頷く。
返事を確認したエミルはティアとライを見た。
「ティアどうやら時間のようだ。そろそろ結果をライに聞いてみようと思うがいいか?」
「うん、いいよ」
「よし」
そういって二人はライに近寄り訪ねる。
「ライどっちが謙虚だった!」
「どっちが謙虚だったのだ!」
いきなりの二人の質問に意図が絞りきれないライ。
「二人とも何を言い始めた?」
「だーかーら!どっちが謙虚だったのか教えてよ!」
「思ったままのことを言うのだ!」
二人ともなぜ謙虚だったのかを聞くか分からずに助けを求めるようユレイヌを見ると、ユレイヌは説明してくれた。
「お二人ともお昼に不機嫌だったようなので、一つ提案をして差し上げたのです。その内容はどちらが謙虚に過ごせるかですね」
なるほど、だから二人は喧嘩をやめたのか。ってあれ?でも二人が機嫌がよくなる理由にはなっていないような。
「どっち(なのだ)!」
勢いよく聞かれ思考を中断すると一つの考え閃きがこの場を乗り切るために何とか質問を返す。
「謙虚だった人を選べばいいんだよね?」
「そうだよ!」「そうよ!」
ふむ、とりあえず言質はとったな。
「俺が決めていいんだよな?文句は言わないよな?」
「うん!」「ああ!」
「うんわかった、それなら選ぶよ一番謙虚だった人は」
ティアとエミルは目で自分を選べと訴えかけている中ライは名前を口にした。
「ユレイヌさんかな」
ユレイヌの言葉を言うと同時に
「「「え?」」」
名前を言われたユレイヌを含め三人は驚いていた。
だがすぐに理由を迫ってくるティアとエミル。
「ちょっとライ!一体どういうことか説明して!」
「そうだぞ!何で私とティアじゃなくてユレイヌなんだ!」
「説明はするけどさっき二人は言ったよね、文句は言わないって」
「「うっ……」」
二人とも確かに認めたのだから反論はできない。しかし、ユレイヌもわからず質問してくる。
「いったいなぜ私を選んだんですか?」
「お題は謙虚ということだったけど二人から選べとは言われてなかったし、あと二人を仲裁してくれたのもユレイヌさんだから謙虚だったとしたらユレイヌさんかなと」
自分の考えをユレイヌは伝えると少しだけ頬が赤くなる。
「ぶぅー、なら副賞はユレイヌさんになるんだ」
「ぬーユレイヌになるのか」
「ん?副賞って?」
なんだかこれに選ばれた人が特典のようなものがあったようだが、一体何を副将に選んでいたんだろうか。
ユレイヌは口に手を当てて笑いながら。
「そうですねー、少し驚きましたが翌々考えたらお得かもしれませんね。ありがたく頂戴しておきましょう」
どうやら女性人には分かっているようだった。
「ユレイヌさん副賞っていったい?」
「副賞はライ様と一緒にデートする権限があったんですよ」
「はい!?」
「本当はお二人のどちらかにと思っていたんですが、私を選んでくださるなら甘んじてこの権利をいただきましょう」
「ちょっと待て、権利を許した覚えはなかったけど」
「ではあのまま重い空気のままがよかったのですか?」
そう問われてライは黙る。自分でも空気が軽くなったのはありがたかったので、否定できないのだ。ただ、そのせいでまた空気が重くなり始めているような気がする。
「と、そろそろ本当に時間がありませんね。エミル様、城に戻りましょう」
まだ、納得いかないという表情をしていたが時間がないのは本当のようで仕方なくといった感じで諦めていた。
「わかった。ならティア、ライ私はこれで戻る。あとティアくれぐれも抜け駆けはダメだからな?」
「んー一応分かったといっておくかな」
「不安だがしょうがない。ではまたな」
そういってエミルとユレイヌは王城に帰っていった。
「ライこれからどうしよっか?」
ようやく二人きりになれたことを喜んでいるティアだったが
「んー少し疲れたから俺も部屋で休もうかなと考えていたりいなかったり……あのーどうしてそんな表情をなさるんですか?、手が痛いんですけど?」
返事を返している間に徐々に不機嫌になっていったティアは腹いせのためかライの手の甲をつねっていた。
「ふんだ、別にいいよーだ。さっさと帰るんでしょ。いくよ」
手の甲をつねったと思ったら次はさっさと歩き出してしまう。
女心とは分からないものだと感じえるライであった。




