新年あけましておめでとう
実祈「…ということです。」
叶真「…ん?今の話の通りだと…。死ぬ理由が見当たらないが…。」
叶真「その後大喧嘩するとか…。なのか?」
実祈「いいえ。二人ともそこまで大きな喧嘩はした事がほぼありません。」
「この話、すべて作り話なんです。」
…
……
実祈「よくできているでしょう。自分に交際相手がいた事も、交際相手と旅行に行った事、プレゼントを交換した事、すべて作り話です。」
叶真「なぜそんな嘘をつく?」
実祈「今の話、どこまで信じました?」
叶真「答えになってないが…。まぁ全て信じたな。」
実祈「そんなよく凝った話、なんで作れたのか。」
叶真「…。」
実祈「自分、泥棒なんです。」
実祈「大体…今まで50件はやってますね。大体1年の間で。」
叶真「1年もか。」
実祈「初めてやった日、いつだと思います?」
叶真「1年前だから、去年の12月か?」
実祈「そうですね。さっきの話のなかで自分が告白した日がその日です。」
実祈「そして、自分が人を殺めた日もその日です。」
叶真「…。」
叶真「今度も嘘か?」
実祈「いいえ、紛れもなく本当です。」
実祈「ふと、何か思い立ってある人の家に泥棒に入りました。」
実祈「順調にモノは盗めていって、いざ帰ろうとした時、住人が帰ってきたんですね。」
住人「誰だお前、人の家でなにしてる。」
実祈「…。」
住人「警察呼ぶぞ。」
まずいとか言う感情より前に証拠隠滅をする必要があるなと考え、念の為に持ってきていたナイフをそいつの胸に刺した
住人「ゔぅぅ…」
うめき声と同時に手には砂袋をついたような感覚がある
玄関の鍵を閉め、玄関に転がっている死体と数分間見つめ合う
証拠隠滅をしようとそいつの持っていたカバンをひっくり返し、持ち物を探った
途中死体に手が触れた、グニャリとしていて非常に気味の悪い感触だった
鍵やスマホ、身分証明書を見つけ、自分の持ってきた袋にしまう
実祈「そしてその後死体を片付けて、その後も泥棒を繰り返していったわけです。」
叶真「話が見えないな。なぜ泥棒をしようと思った?どうやって死体を片付けた?」
実祈「その住人、誰だと思います?」
叶真「知り合いか?」
実祈「まったく知らない人です。」
実祈「でもあなたは知ってます。」
叶真「…。」
記憶を辿ると、去年の12月、12月16日にある来客が来た
来客「この人を殺してください。」
30代くらいの女性が40代くらいの男性の写真を渡し、そう言ってきた
来客「この人、いっつも私に付き纏ってきてウザいんです。いっその事殺してほしい。」
身勝手な理由だなとは思ったが、一応詳しく聞いた
叶真「具体的に何かされたりは?」
来客「特に何かされたってわけでもないですけど…。とにかくずっと付き纏ってきて気持ちワルイんです。」
叶真「…そうですか。どう殺してほしいとかはありますか?」
来客「んー…。刺殺かな。サクッとやっちゃってよ。」
叶真「…その人の名前、住所等はわかりますか?」
来客「ええ。」
叶真「ではこの紙に一通り書いてください。」
そう言った後、来客はその男について書いた
その男はとある株式会社の社員で、来客とは同僚、妻と二人の息子がいるらしい
叶真「では、詳しい殺害日など決めさせていただきます。」
-12月19日-
ドスッ
心臓目掛けてナイフを突き刺さす
男は自分に向かって倒れ込んでくる
死体となるとやはり重たいため、圧力が自分にかかるのがわかる
妻子のいる家でなどやれるはずがないためある路地裏で殺した
すぐに死体を運び、何事もなかったようにすべて片付けた
-翌日-
来客「ほんとうにありがとうございます!あーキモかった。」
来客「朝からニュースずっと見てたけど一回も取り上げられてないなんて、流石ですね!まだバレないし。」
そんなすぐ取り上げられるわけないだろと考えながらも
叶真「当然です。」
なんて、カッコつけて返した
来客「ほんとにありがとうございます。報酬もしっかりお支払いしましたし。さようなら。」
来客が帰ったあと、僕は携帯を取り出し電話をする
叶真「もしもし。そちらはどうですか。」
男「なにも変わりありませんよ。ありがとうございます。」
ニュースに取り上げられない、当然だろう、だって僕は殺してなんかいない
事前にその男には話をつけておいた
犯行当日、防弾チョッキを着させ、血糊を入れた袋をつけてもらっていた
男「いやぁ助かりましたよ。危うく殺されるとこだった。」




