第十話の登場人物・語句説明
***用語***
《半裸闘争》
表現の自由の一つである、格好の自由を訴えた運動。元々は「全裸はダメなのは仕方ないが、大事なところを隠した半裸だったらいいじゃないか。それがダメというのは一方的な価値観の押し付けだ」という主張がメインでした。「『目に毒』とかいうならジロジロ見るな」というやつですね。「ミニスカートをはいているからって、階段を上っている時や座った時にスカートの奥をジロジロ見るな」というのと一緒だ、という主張もありました。「いや、それは違うだろう!」ですか? ええ、私も違うとは思いますが、そういう主張を展開する人たちがいたのです。
半裸が良いなら全裸も良いじゃないか! というブレ、というか半裸派にとっては乱入がありましたが、それを排除した後、「色んな恰好をする自由」へと運動は広がっていきます。本編の終了後、運動はロリ衣装から舞台風衣装、男装あるいは女装、ともうごった煮に状態に広がって、「毛皮反対!」と主張する欧州からの運動家たちも加わって、「お前たちもハダカじゃんか、こっち来んな!」とかもう混乱が生じます。まあ、混乱ばっかりの世界だから仕方ないですね。
最終的には――本編終了後のお話です――、夏祭りとハロウィーンの間に仮装行列をする、枚鴨市特有の行事として落ち着きます。最初は意味のある活動でもやがて形骸化するという流れには逆らえないのです。
***登場人物***
【半裸組】
《パンツイッチョマン》
本作のメインヒーロー。普通にパンツ祭りの行進に加わっていたのが意外だったという声がありました。本人としては「自由だデモだ」という主張なんか興味なくて、単に事件の臭いを感じたのでしょう。「俺が主人公だ! ヒーローだ! だから俺がいないとダメなんだ」とは思っていないようです。
自分が中心に世界は回っている、とは考えてないようですが、人の話を聞かずに自分の意見だけ押し通すところがあるので、そういうところは自己中と批判されてもしかたないのでしょう。なお、そう批判しても、やっぱりその声は聞こえていないぞ! 自己中って強いね。
《温泉パンツマン》
第十話で最初に出てきた、パンツイッチョマンの亜流。偽者と呼んでもいいのだが、パンツイッチョの姿をパンツイッチョマンが独占する根拠などないので、温泉パンツマンもまた本物である。……まあ、P1ファンの間ではやっぱり偽物扱いされるんですけど。
手足の長い細身の男性で、二十代ではないかと推測される。とにかく、パンツイッチョになった解放感が嬉しくて、周囲がバラ色に見えたようで、皆さんに明るい笑顔を振りまいていた。特に迷惑行為――半裸がそうならそれ以外の――をしておらず、清々しさの溢れる姿に、見かけた人の中には「まあ、楽しそうにしているからいいか」と微笑ましく見送った人も多かった。
トモちゃんが見過ごせなかったのは、それまでに「露出者が増えてきて迷惑している」というニュースを見聞きし、「パンチョさんの迷惑を掛けている人がいる!」とぷりぷり怒っていたからです。受け手の心境で、一つの事象が色んな見え方をするという例ですね。
なよなよした動きをしており、その印象から「トロくさそう」と関連付けられやすいが、実際はかなり足が速かった。この走力は、後の彼の――本人からすると、「彼でも彼女でもない! アタシはアタシ」と思っているかもしれないが、ま、ここでは彼で――身を救うことになる。
《ノーパンシャツ隠しマン》
ナレーターが一応こう名付けましたが、これはもう変質者の一形態です。後に、フツーに警察に捕まっています。若い子なんかは特に、いきなり局部を見せつけられるとビックリしちゃって行動が取れないものなんですが、枚鴨市の人々は半裸に慣れてしまって、普段見せつけられない局部に対しても免疫がいつの間にかついちゃってて、あっさり市民に通報されちゃったのでした。
枚鴨市は、パンツイッチョマンその人の存在を抜いても、半裸な人に出現率が高い都市になってしまうのですが、反面、性被害に対する耐性も極めて高い都市として成長します。これは、警察やそういう関連情報を研究する人たちにとって、意外な結果となります。
《韋駄天のイッパチ》
これまでは本名を記載して、通り名として「韋駄天のイッパチ」と紹介するのですが、もう今回登場人物多過ぎでいちいち考えるのが面倒臭いのです。特に書くこともないしなぁ。
半裸になっているが、嗜好からでなく策として使っているだけというのも、この分類の中では浮いていますよね。その割にパンツイッチョマンを堂々と騙るあたりも不遜です。
黒牛さんに捕まった後は警察に引き渡されましたが、前科者なのでしっかり処理されることになりました。以後登場しないでしょう。……と断言できないところが悲しいですね。私、作者のはずなのに。
《パンツマッチョマン》
ついに出てきた、ようやくパンツイッチョマンに近い偽者。その名前といいポージングといい、パンツイッチョマンを意識しているので、これは偽者扱いしてよいだろう。最初は半裸になった解放感からくる高揚のせいか、不法侵入の上、怪しいプレイを強要するという言動を起こしたが、その後は子供に優しかったり暴徒に立ち向かったりと意外に正義の人でもあった。
でも、やっぱ第一印象は大事ですよねぇ。それに未遂であったとはいえ、犯罪行為を働こうとしていたので、読者からの人気は低い、と思われる。少なくとも子供の模範にはなってほしくないですね。
《パンツイッショマン》
こちらは、マッチョマンと違い、パンツイッチョマンとは離れた格好の偽者。もうここまで来ると独自の立ち位置なので、偽者とも言えないでしょう。
みすぼらしい体型から想像できないほどのタフさを誇る。現時点で、あのイッチョマン・スラップを喰らって倒れなかった唯一の非異能者である。その強さは、やはり見かけから予想できるように肉体的なものではなく、根性という精神的な柱に支えられていた。
その強靭な精神を培ったのは、金銭的に恵まれない環境と母の愛情だった。
両手を肩の高さに上げて指を曲げるニャーの構えは、お子様にも人気のポーズだ! みんなも真似しよう!
シャーー!!
《椰子〈やし)の実パンツマン》
細く長い手足に、パーティー用仮装眼鏡。お尻に椰子の実が目立つブリーフをはいたナヨナヨしたこの姿、どこかで見た憶えがある……。
はい。ゴツゴウ・ユニバースの人ならそう思うかもしれませんが、皆さんには丸わかりですね。前に表記されている温泉パンツマンです。
わざわざ項目を分けなくても、「パンツ祭りでは椰子の実パンツで再登場する」と書けば済むのですが、本人的には「温泉パンツマンと言われるより椰子の実パンツマンと呼ばれたい」と思っているかもしれないので、とりあえずどっちも書いておきました。……うん、たぶん、次に登場する時には別のパンツはいているんでしょうね。なお、再登場の予定はありません。
パンツの乱の際には、するっとぬるっと包囲網を抜け、自慢の快足でスタコラッシュと逃げおおせた。半裸界の明るい未来を象徴するような存在であった。……えーと、半裸の人たちが集う業界、半裸界は今考えただけで稼働しているわけではありません。
【反半裸同盟】
半裸の者たちが図々しくのさばっているのを我慢できず、暴力によって排除してやろう、という連中の集合体。ハンが韻を踏んでいるから「同盟」部分もハン、あるいはハンに近い熟語で構成したかったが、語彙力の欠乏から安易に「同盟」に落ち着いた。
適した名称を思いついた人は、応募しよう! 採用されるかもしれないぞ♪
というわけで、現在はハンハン同盟。ハン2と書くと、音ではパンツに近くなるという、設立思想に対する皮肉な略称になる。……じゃあ、無理にハン3に変えなくていいかな、と今思った。
《翠丘大舎》
『第六話セキュリティーホール』に登場した、普段は目立たない公務員。裏の顔は完全犯罪主義者、というゴツゴウ・ユニバースにおけるモリアーティ教授のような存在。……あ、ちょっと言い過ぎたな。枚鴨市におけるモリモリ博士みたいな存在だ。……ん? なんか変化しすぎたかな?
初登場の時は、パンツイッチョマンの気合いのビンタで改心、というか、ビクついて悪癖を押さえ込むかと思ったんですが、そういうわけにはいかなかったんですね。
翠丘の存在は、童話の『閻魔さまと嘘つき五平』を思い出しますね。知らない方のためにざっと説明しますとーー
タイトルから昔話のように思いますが、意外に挿し絵は現代風の男の人が閻魔さまの前で申し開きをしているシーンでした。
閻魔「五平、お前は邪悪な男だ。故に地獄行きを申しつける」
五平「閻魔さまがお見通しのとおり、私は邪悪な男です。心の内を知られていれば、すぐに社会から抹殺されかねないほど邪悪な男です。ですが、そうだとわかっているからこそ、私はその本心をひた隠しに生きてきました。嫁や子供にすら私の素性を知られていないはずです。この不断の努力は誉められるべきで、それを地獄行きとは納得できません! 再考を願います!!」
閻魔「その必要はない。既に自分でも白状したではないか。お前は、肉親にすらずっと嘘をついてきた極悪人なのだから」
一般に「嘘はいけないこと」だけど、それを突き通せば赦されるんじゃないかな、と子供心にも響く内容でしたね。……え? やっぱり読んだことないですか? そりゃあそうですね。私が今、考えたお話ですから。もし似た話を読んだことがあれば、偶然の一致です。少なくとも私は、それを知りません。
考えてみたら、ショートショートのネタとして使えましたね。温存しておけばよかったかなぁ。――って、短いのは書くのが苦手だから、別に惜しいと思っていないんですけどねぇ。あ、既に、すぐに量が膨れ上がる文章作成力だってバレてました?
《偽・翠丘》
翠丘が、ネットの指示と殺傷力の低めの武器を用意しただけで、現場に出て来ませんでした。保身のためですね。
なお、ネット上では、翠丘は「フライドシュリンプ」と名乗っていました。
そこを突いて、さも自身が「指導者」という振りをした男がいました。その男がこの……えーと名前を考えるのが面倒で、考えていません。
じゃあ、ワガネコキャラなのか、と言えば……微妙ですねぇ。実は、パンツイッチョマンが暴れてから、敵わないとさっさと逃げたので、次回以降出てくる可能性ありますね。しかし、その時にもネームドキャラとして扱われるかは不明なので、やっぱりワガネコキャラではないです。
《その他やられ役大勢》
登場した分だけ個別に分けようと思いましたが、面倒なので止めました。区別するなら、付けているお面で呼び分けるのがいいのでしょうが、そうなるとお面が作られるほどの人気キャラに悪いイメージがつくのも良くないですね。
実写化する場合は、お面だけ替えれば別人として扱えるからエキストラの人数をぐんと減らすことができるぞ! やったね♪
【一般枠】
《養老 銀子》
本作の正ヒロインの地位を着々と狙う――というか、狙っているのは銀子先生のファンの方たちですが――保育士。珍しく、というか本作では初の職場での登場となりました。
先輩の保育士さんについては、今回の登場人物紹介はワッショイワッショイ祭り状態でお腹いっぱいなので、割愛します。
で、銀子先生ですが、ファンの皆さんにとっては喜ばしい事に、アクションシーンも初めてでした。初披露の割には、いきなりトップレベルの強さ(当作品比)を発揮していましたね。養老家の偉大さも垣間見えて、銀子ファンの皆さんには「神回」という声もあがったようですが、一般的には、今回の十話の印象は半裸の男たちの肌色に塗りつぶされてしまったようです。正ヒロインの玉座はまだ遠いぞ。
《黒牛猛雄》
第二話『桜吹雪とパンツイッチョマン』に登場した、悪役ホームレス。まさかの再登場。……まあ、尋問シーンもあったから再々登場かな。いずれにしても、また出てくるとは思わなかった、というか、むしろ「え! また出たの?」の存在だ。
なんだか色々あって、更正の道を歩んでいるようで良かったです。
《大棚 賢吾》
名前だけの登場。市民にはにこやかな笑顔なおじさんというイメージがついているが、その実なかなか執念深い性格をしている。パンツイッチョマンを締めあげようと、政治の力を振るったところ、逆に、まるで歯磨き粉チューブを強く握ったら中身がニュルっと出るように、半裸の男たちが社会に出てくる現象を引き起こした。
その後、仮装行列が枚鴨市の新たな名物として生まれるので、それも自分の市政時の成果として挙げるようになる。波乗りの上手い政治家である。
《展海 江舟》
枚鴨市の近隣の某市の議員。法曹界の出身。それ故に、枚鴨市のいわゆる「半裸禁止条例」が表現の自由に抵触しすぎるのではと感じ、SNSで懸念を表明したところ、騒動に発展した。
これで一応、知名度が上がったせいか、後に国政に打って出ることになる。本作、『文明の○○ パンツイッチョマン』の以後の展開にはおそらく関係しない。
《熊茸 源治》
故人。戦後日本から半世紀以上、闇社会で大きな影響力を振るった存在だ。大きすぎて表側にもその名は知られているが、慈善事業家として有名だった。
銀子先生が驚き、警戒していたのは、養老家が過去に衝突した相手だからである。衝突が本格化する前に回避されたか、一定の停戦条約が結ばれたのかは不明だが、養老家は熊茸財団を未だに危険視している。
作中語られたとおり、桜ちゃんとは関りがあった。そして、作中語られていないが、ゴツゴウ・ユニバースではそれなりに大きな事件だったとされている『ヒーロー病』――大門博士によると、世界の異能者の四分の一程度が失われた――事件に深く関わりのある人物だった。
はたして、こうした事情が語られる日が来るのだろうか……(遠い目)
【さくらんぼ組】
今回の登場人物は、半裸と反半裸とその他、で分けるつもりでしたが、「その他」を「一般枠」と表記しちゃったので、その中にフリップフロップチェリーを入れるのは違うよなぁ、と思い、急遽、「さくらんぼ組」を作りました。所属するのは二人とは言え、自身の派閥を作れるほど、さくらちゃん、成長したんですねえ。感慨深いです。
《フリップフロップチェリー》
潜在能力的には、パンツイッチョマンを超えるパワーを有していると目されている女傑。「有していると目されている」という、えらくまどろっこしい言い方をされているとおり、現時点では、地方のマイナーヒーローである。ゴツゴウ・ユニバースの人からすると「枚鴨市のご当地ヒーローでしょ」と小馬鹿にされるくらいである。
これは、フリップフロップチェリーが悪いのではなく、枚鴨市の立ち位置の問題だ。
枚鴨市が見下されている原因として、パンツイッチョマンの存在も影響していると考えられる。例の戸羽公園での花見の騒動、あれ一応全国区にモザイク掛けて流れちゃったからねえ。大棚市長がパンツイッチョマンに対して怒るのも無理はないのであった。
……あれ? フリップフロップチェリーの事でしたね。
自称、不思議結晶美少女ヒロインらしい。こういう情報はここに書き出しておかないと、次に使う時に「本編のどこだったかなあ」と探す羽目に陥るので――というか、本来はそういう用途を意図しての本コーナーであった。それがいつの間にか、関連情報を書いている間の脱線情報てんこもり――あ、今がそれ? はい、じゃあ、本線に戻します。
ともかく、フリップフロップチェリーは、そこらの男が棒切れを持って襲い掛かったり、束になって挑んだりしても敵わないほど強いのだ! ……棒切れを持った男たちが束になってやってきたら、ちょっと危ういけどね。ゴツゴウ・ユニバースのヒーローってその程度なんですよ、ええ。
じゃあ、パンツ祭りの最中、実は危なかったのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、早々に銀子先生に合流できたおかげで、棒切れを持った男たちが束になって掛かってくる事はなかったのであった。作中描かれていませんが、銀子先生、睨みだけでかなり追い返していますからね。
初のフリップフロップチェリーと銀子先生のコラボレーションは、なかなか相性が良かったのであった。
《友庫 史織》
銀子先生同様、『文明の○○ パンツイッチョマン』を代表する出世キャラ。初回から名前が与えられていた銀子先生と違い、こちらは当初の名前も与えられていなかった。「名前はまだない」のワガネコキャラですね! つまり、出世度でいえばトモちゃんの方が上かもしれない。
なんかもう、フリップフロップチェリーの相棒役にすっぽりしっぽり落ち着いています。……しっぽり、ではないか。
今回、銀子先生からライバルとしてロックオンされてしまった。怖いですね。しかし、持ち前の天然さと若さで、今のところ銀子先生からの圧力を物ともしていないぞ。
でも、この態度が銀子先生支持者からは癪に障るらしい。本人は普通に振舞っているだけなのにね。やっかみって怖いね。
***パンツイッチョマンの技***
《イッチョマン・スラップ》
パンツイッチョマン在るところにイッチョマン・スラップあり、と呼ばれるほどの代表技。今回は再び気付け効果のあるイッチョマン・スラップが使われた。
確か最初は、桜ちゃんが初登場の回にも使っていたのだが、その時には名称についての論争は生まれなかった。だが、今回の使用で、回転式イッチョマン・スラップあるいはイッチョマン・スラップ+(プラス)と同様に区別する名称を付けるべきでは、という運動がマニアの間で起きたのであった。
いつものとおり、パンツイッチョマン自身は呼び方を変えておらず、「イッチョマン・スラップ」と言っていたので、今回もマニアが実質命名の決定権を持っている。
いつものように、形態から名称を付ける派閥から「寸止め式イッチョマン・スラップ」という案が出される。というか、勝手に呼称し始める。
「寸止め」というと、一般の方には「当たらないで、直前で止める」と誤解されがちだが、少なくとも空手の世界では、「相手にめり込ませるほどの威力ではなく、表面で止める」という意味になる。だから、まあ、当たっているし、痛いっちゃあ痛いのだ。
確かに、パンツイッチョマンがこの技を出した時、振り抜かずに止めていたので、作者からすると「いやぁ、よく見ていましたね」なんですが、今回そうなっただけで、次回以降も同じとは限らないなあと思う。なんせ、あのパンツイッチョマンですからねえ。
形態命名派がいれば、機能命名派もおり、こちらは「イッチョマン・スラップ気付け型」と名付けた。うん、敢えて言わなくてもわかると思いますが、こちらも勝手にそう呼称し始めたのです。
一方、回転式イッチョマン・スラップの命名では最有力派閥だった、「イッチョマン・スラップ+(プラス)」派は、まずは「++(プラスプラス)」でいこうとするが、「いや、威力が上がっていないのに++(プラプラ)はおかしいだろう」と内部で反発を招いた。ノーパンじゃないんだし、プラプラは晒していない……あ、そういう話はなかったか。あったとしても記さなくていいよね。ともあれ、「じゃあ『‘(ダッシュ)』「いや、むしろ『-(マイナス)』」と票が割れた。……実際上は、党派なんか形成していないので、それぞれ勝手に呼称していただけです。
「それじゃあややこしいから、確認できた順に1,2,3……と呼ぼう」という一派が現れたが、数字の所を「A,B,C」とする派閥が現れ、「なんで英語なんだよ!」と怒る国粋主義者は「い、ろ、は」と…………。いや、さすがにイロハ派閥は出現しなかった。
こうして各々が勝手な主張をぶち上げ、全く収束する気配が見えなかったその時、ある人が突然「イッチョマン・スラップ タイプPだ!」と主張した。その理由として「PはペチンのPだ」と説明したところ、「おもしろいw」と受け、急速にこの呼称が広まりつつある。なお、この派閥によると「イッチョマン・スラップ タイプP! PはペチンのPだ」というところまで一括りらしい。
従来のイッチョマン・スラップの「パチン」とは確かに音が違ったのですが、パチンもペチンもローマ字表記すればPだろう、という問題点はスルーされている。そこを含めて「おもしろいw」らしい。
《イッチョマン・スラップ・タイフーン》
イッチョマン・ストンプと同等とみなされている、パンツイッチョマンにとっての大技。なお、同等とみなされているのは、周囲に与える迷惑度だ。威力ではない。
今回、実際、特に悪くもないのに被害者が出てしまった。しかし、パンツイッチョマンの支持者からは、「イッチョマン・スラップ・タイフーンが出ているのに近づくお前が悪い」と指摘されている。台風なのに特に用もなく外に出た人が悪い、みたいな言い方ですね。……って、パンツイッチョマンは災害扱いかよっ!
しかし、私もその場に居たら近づかないであろう。みんなも危険からは距離を取ろうね。
***パンツイッショマンの技***
《シャーの構え》
技というか構えなのだが、わざわざ切り取って書くにはそれなりの理由がある。実は、この構え、初回は「ニャーの構え」として紹介されていた。両手の指先を曲げて、肩の高さに上げていたら、まあ「ネコっぽいね」と思うから、ナレーターが「ニャーの構え」と命名したのは間違っているといえないのだが、その後パンツイッショマンの口から飛び出したのは「ニャー」ではなく「シャー」であった。
こちらもネコが威嚇している声としては間違っていないのだが、表現上「ニャー」と「シャー」の不一致が生じてしまった。その後、ナレーターは「ニャーの構え」として紹介しているが、ここでお断りがなかったことから、本人は「ニャー」から「シャー」に変わっている事には気付いていないようだ。最初から「シャーの構え」と言っていると思い込んでいる節がある。
それも放置しても構わない問題なのだが、読者の方の中には「不一致起きているじゃねえか、テキトーな小説だな!」とお怒りの方もいるかもしれない。なので、上記のとおりであって、作者が不一致に気が付いていないわけではない、とお伝えしておく。なお、不一致が他にも生じている可能性を否定するわけではなく、テキトーな小説というのはそのとおりだとお答えしておこう。
シャー!!




