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ep.2
色とりどりの瞳を持つ彼らが、嫌いだった。
「どうしたの?」
「んーん、なんでもないよ」
そう言って、私は笑った。
その一瞬だけ、彼女の瞳は虹色に輝いて見えた。
見間違えかと思い、目を擦る。
そうすると、彼女の瞳は昨日と同じ白色に戻った。
「そんなわけ、ないよね……ほら翠、起きて起きて」
「んぅ、あと5分……」
「それさっきも言ってた」
閉じたままでいたカーテンを開くと、途端に翠は目を開いた。
「あさ!おねえちゃん、おはよぉ!」
ばっと布団から出て、くるくると回りながらおはよう、おはようと繰り返す翠。
翠は、極彩色の持ち主なのかもしれない。
そうだったら、私は翠を愛せるのだろうか。
そんなことを思っていると、翠の声が聞こえた。
「おねえちゃん、どうかしたの……?」
「なんでもないよ。おはよう、翠」
嘘でも、そう言わなきゃいけない。
そう、思ってしまったから。
「今日、何の日だっけ」
「んーと、おんがくのひ!」
音楽……三の日。
今日と明日さえ頑張れば、礼拝の日。
ひとりに、なれる日。
「ありがと、翠」
「どういたしまして、おねえちゃん!」
ふわふわと、蝶が舞う。
その蝶は、何色にも染まらない。
きっと翠も、私と同じ。
白の瞳の、持ち主。
そうだよね?翠。
そうじゃないなんて、言わないでね。
また、騒々しい一日が始まる。
いつも通りの、一日が。




