謝罪行脚と喫茶店③
ジロジロと封筒を見ながらカルネオさんが変なことを言うから、渡しとセドリック様が真っ赤になった。なんと行っていいのか分からない。ただキョロキョロとお互いに視線を動かしている。
「僕は!僕は忙しいのでこれで失礼する!あとはカルネオお前に任せる!!」
珍しく大声を指したかと思うと投げ捨てるようにカバンを置いて、慌てた様子でセドリック様が立ち去った。そのあしも大股で駆け抜けてていつもの気品ある動作がなかった。
「なにあいつ?
ってか任せたってことは、俺と一緒に行けってこと?
俺が護衛って意味?」
「そ、そうですね!!行きましょう!!」
「なんでアン嬢も赤いんだ?」
ポカンとしているカルネオさんを無視して、カバンに封筒を押し込んでグイグイと腕を引っ張った。あんな変なことを言い出して、行った本人がよくわかってないってどれだけ天然なんだと言うんだろう。もう頭が真っ赤で沸騰しそうだ。
「本は丁寧に。大声を出さない。走り回らない。だしたものは元の場所に片付ける。私物は持ち帰る」
私達が騒ぎながらでていこうとすると司書さんが言うが、無視した。今はなんと言うかこの場からでないといけない気持ちで胸がいっぱいだった。
それに前のおじいちゃんは「急いでるならそのままでいいよ。わしの仕事だからやっとくよ」と言ってくれてたし、いいんじゃないかとちょっと新しい司書さんにも甘えてみることにした。
「あとの片付けお願いします。忙しいので!」
「……本当に、ままならん」
ポツリと司書さんがいいながら、どんな顔をしていたのか私は知ることができなかったけど、ちょっとぐらいいいじゃんって思っていた。
カルネオさんと一緒に図書館をあとにしたあと、執事さんの場所へ行き、やめた使用人の住所を教えてもらった。どうしたのかと聞かれたので、王子様の紹介状を見せると少し涙を見せていた。
「役に立つといいのですが」
というその涙に私は絶対大丈夫だよと返して、私はカルネオさんと一緒に伯爵家の馬車に乗り込んだ。




