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届かない背中3

次の瞬間。

 地面が揺れた。

 ——ドンッ!!

 衝撃。

 空気が弾ける。

「……!」

 レオンは思わず目を閉じた。

 土煙が上がる。

 木々が軋む。

 視界が、完全に遮られる。

「カーシュ!!」

 叫ぶ。

 返事はない。

「カーシュ!!!」

 もう一度叫ぶ。

 それでも——

 何も、返ってこない。

 煙がゆっくりと晴れていく。

 震える足で、一歩踏み出す。

 境界の向こう。

 そこには——

 何も、なかった。

 人の姿も。

 影の姿も。

 ただ、抉れた地面と、焼けた跡だけが残っていた。

「……は……?」

 理解できない。

 さっきまで、確かにいた。

 あそこに、いたはずなのに。

「……カーシュ?」

 声が、震える。

 もう一歩、踏み出す。

 さらに近づく。

 何もない。

 本当に、何も。

「……どこだよ」

 足がもつれる。

「……出てこいよ」

 視界が歪む。

「……ふざけんなよ」

 膝が落ちる。

 地面に手をつく。

 冷たい。

 現実だけが、そこにある。

「……カーシュ……」

 返事は、なかった。

 その背中には、最後まで——

 届かなかった。

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