表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『人事部長、空き時間でスポットワーク始めました』──英雄も聖女も評価対象です  作者: 月白ふゆ
第6章 第7管理区画・第0補助層

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/69

第2話 着任――救えなかった案件が積まれている

 入口をくぐった瞬間、誠二はまず匂いが違う気がした。


 実際に何かの匂いがするわけではない。

 神界は人間の職場みたいに紙も埃もコーヒーも汗も混ざった空気を持たない。

 それでも、空気の質感だけで“ここは処理が詰まっている場所だ”と分かる種類の重さがあった。


 光は白い。

 神界の上層でよく見る、柔らかくてどこか曖昧な、神々しさを演出する光ではない。

 無駄なく見えるための光。

 見たくないものまで均等に照らす光。

 その下で、結晶板の棚と、案件表示の帯と、短い指示の声が乾いたまま行き来していた。


 誠二は入口のすぐ内側で一度立ち止まった。

 前話の最後に口にした通りだ。

 これは、かなり安い。


「止まってる」


 横でリュシアが言う。


「止まりますよ、これは」


 誠二は素直に答えた。

 止まるしかない。

 神界の裏方といって想像していたものより、ずっと“職場”で、ずっと“嫌な職場”だった。


 正面に見えるのは、高さの違う棚が幾重にも並んだフロアだった。

 棚というより、結晶板の束を仮固定しておくためのスロット群に近い。

 一つひとつに色帯が走っていて、


 未整理

 危険度未判定

 保留

 再分類待ち

 再派遣待ち

 打ち切り確認待ち

 引継不能

 触るな指定

 要監督

 基準外発生


 そんな短いラベルが、必要最低限の文字数でぶら下がっている。

 だがその必要最低限のラベルに対して、中身は明らかに多すぎた。


 スロットからはみ出すように置かれた結晶板。

 色帯だけ付いて、まだ誰の手も入っていない半透明の案件ログ。

 一度引き抜かれて、途中で戻されたのだろう、中途半端に角度のずれた板。

 処理済みの棚より、処理しかけで止まっている棚の方が圧倒的に多い。


 通路も妙だった。

 狭いわけではない。

 だが歩きやすくもない。

 急ぎ足の管理官が時々、誰かと肩を避けることもなくすれ違っていく。

 動きは速いのに、流れは悪い。

 それが、この場所の本質をよく表していた。


「これ、忙しいんじゃなくて詰まってますね」


 誠二が言うと、リュシアは短く返した。


「うん」


「しかも、入口から」


「そう」


 彼女は先に歩き出す。

 誠二もその隣についた。

 案内というほど丁寧なものではない。

 けれど、今どこを見せるべきかは決めてあるらしい。

 まっすぐ奥へは行かず、あえて入口付近の棚から見せる。


「ここ、未整理」


 最初の棚を軽く指す。

 近づくと、色帯は灰色がかっていた。


 未整理案件。

 つまり、まだ危険度も、担当も、分類も確定していないもの。

 要は入口だ。

 本来なら、ここから各棚へ流れていくはずの案件が置かれる場所。


 だが、量が多すぎる。

 入口の仮置きにしては、もう仮では済んでいない。


「これは、新規案件だけですか」


 誠二が訊く。


「新規も、戻りも」


「戻り」


「再評価必要」

「振り直し」

「一次判定不備」


 つまり、一度どこかへ流したものが、処理しきれず、あるいは判定が甘くて、また入口へ戻ってきている。

 新規と戻りが同じ棚に積まれているのなら、入口の交通整理は最初から崩れているも同然だった。


「混ぜてるんですね」


「混ざってる」


「意図的に?」


「最初は違う」

「でも、間に合わなくなって、そのまま」


 その言い方で、誠二にはだいたい分かった。

 最初はきっと分けていたのだろう。

 だが、量が増え、処理が遅れ、仮置きが仮置きでなくなり、戻り案件を別に見る余裕も消えた。

 その結果、“とりあえずここへ置く”が制度化した。


 誠二は棚をざっと見回し、思わず息を吐いた。


「これ、整理されてないというより、整理の前段階が死んでますね」


 横でリュシアが頷く。


「うん」


 それから、いつもの短い切り方で付け足した。


「だから彼氏案件」


 重いのか、可笑しいのか、反応に少し困る返しだった。

 誠二は苦笑するしかない。


「そういうことを、ひどい棚の前で言いますか」


「分かりやすいから」


「たしかに分かりやすいですけど」


 会話は軽い。

 でも棚の重さは軽くならない。

 未整理の山は、そのまま入口を塞いでいた。


 次に見せられたのは、色帯が薄い青に変わった棚だった。


「保留」


 リュシアが言う。


 ここは、未整理棚よりもっと嫌だった。

 理由は単純で、こちらの方が一度“判断しようとした痕跡”があるからだ。

 判断しようとして、止まった。

 その失敗が棚の空気に残っている。


 結晶板の表面には短い注記が浮いている。


 追加確認待ち

 責任者再承認待ち

 外部判断待ち

 現地再報告待ち

 要経過観察

 即断保留

 取扱未定


 どれも、いかにも理由としてはもっともらしい。

 だが、そのもっともらしさが積み重なると、案件はそのまま腐る。


「ここが一番増える」


 リュシアが言う。


「分かります」


 誠二は即答した。

 保留は便利だ。

 決めなくていい。

 間違えた責任も一時的に先送りにできる。

 しかも、見た目だけは丁寧だ。

 “追加確認待ち”や“再承認待ち”という言葉は、放置に見えにくい。


「でも、これ、待ってるんじゃなくて置いてるだけですね」


「うん」


「誰が再起動するか決まってない」


「そこ」


 棚の奥へ目をやると、保留帯のまま長く滞留している板には微妙に色の濁りがあった。

 神界の技術的な仕様なのか、長期保留で管理注意がつくと、結晶の光り方が少し鈍るらしい。


「期間管理も粗い」


 誠二が言う。


「粗い」


「期限ありますよね、本来」


「ある」


「死んでる」


「死んでる」


 言い方が軽くても、内容はかなり重かった。


 さらに進むと、今度は黄色帯の棚へ着いた。


「再分類待ち」


 この言葉に、誠二は少しだけ顔を上げる。

 未整理や保留よりも、こちらの方が“仕事の匂い”はある。

 一度誰かが分類したものを、あとで見直す棚だ。

 つまり、少なくとも“分類し直す必要がある”という認識まではある。


 だが、棚の量を見た瞬間、その希望は少ししぼんだ。


「多いですね」


「うん」


「多すぎます」


「かなり」


 一度分類して、ズレて、戻って、でも誰も触り直せない。

 その流れを想像するだけで、管理側の息切れが見える。


「ここは何で増えるんですか」


 誠二が訊くと、リュシアは一つずつ指を折るみたいに短く言う。


「初動が雑」

「現地情報が足りない」

「管理官ごとに判断癖が違う」

「危険度だけ先に付けて中身見ない」

「あと、面倒なのを一回適当に置く」


 最後だけ、少しだけ嫌そうだった。

 つまり、構造的な不備だけでなく、人間的な逃げもあるということだ。


「後で触ればいいや、ですか」


「うん」


「触られないんですね」


「そう」


 それが第0補助層の嫌さだった。

 みんな悪意でやっているわけではない。

 忙しい。

 足りない。

 迷う。

 だから、とりあえず置く。

 その“とりあえず”が積もった結果、職場そのものが壊れる。


 誠二は歩きながら、徐々に構造を掴み始めていた。

 これは人手不足だけではない。

 棚の設計、分類基準、責任線、再起動条件、その全部が曖昧だから、忙しさが雑に変わっている。


 次は赤帯の棚だった。


「再派遣待ち」


 ここは、第0補助層が単なる後始末部署ではないことを最初に強く示す場所だった。

 誠二は棚を見て、すぐに理解する。


「ここ、終わった案件じゃないですね」


「終わってない」


「まだ戻せるかもしれない案件」


「うん」


 再派遣。

 つまり、一度人を入れたか、入れようとしたか、あるいは引き上げた案件に対して、もう一度誰かを入れるかどうかを決める場所。


「ここで止まると」


 誠二が言う。


「現地は待ちますね」


「待つ」


「でも補助層は他の棚も抱えてる」


「うん」


「最悪です」


「かなり」


 再派遣待ちの棚には、赤帯の中でも微妙に違う色味が混ざっていた。

 即再投入候補。

 再評価要。

 現地崩壊進行中。

 再派遣無効可能性。

 似たような言葉なのに、意味は全然違う。

 それが並列で積まれているのも最悪だった。


 少し歩いた先で、リュシアが立ち止まる。

 そこには、他より少し離れた形で、暗めの帯を持つ棚があった。


「打ち切り確認待ち」


 その言葉だけで、空気が一段冷たくなった気がした。

 誠二はすぐには近づかなかった。

 近づきたくないというほどではない。

 ただ、この棚の前では不用意な軽口が消える。


「確認待ち、なんですね」


「うん」


「打ち切り決定じゃない」


「決定しないから積まれる」


 短い説明だったが、それで十分だった。


 救えないかもしれない。

 でも誰も“切る”と言いたくない。

 言った瞬間に、何かが終わるから。

 だから確認待ち。

 その言葉のまま、棚に残る。


 誠二は、ようやくゆっくり近づいた。

 板の表面に薄く残る注記を追う。


 救済効果低下

 再派遣損耗過多

 延命判断継続中

 現地維持不能可能性

 打ち切り妥当性再確認


「再確認が好きですね」


 誠二が言うと、リュシアは小さく息を吐いた。


「好きじゃない」

「怖いだけ」


 その一言に、少しだけ本音が混じった。

 だから誠二もそれ以上茶化さなかった。


「ここにあるの、全部、切れてないんですね」


「切ってない」


「切れない、じゃなくて?」


 少しだけ間が空く。

 リュシアは目を逸らさずに答えた。


「両方」


 またその答えだ。

 でも、ここでもそれがいちばん正確なのだろう。


 補助層をさらに歩く。

 今度は個人別の処理スペースだった。

 管理官ごとに仮置きされている案件群。

 仕事机の延長みたいなものだが、見てすぐ分かる。

 偏っている。

 明らかに一部の場所へ重いものが寄っている。


「これ、担当偏ってません?」


「偏ってる」


「触れる人に寄ってますね」


「うん」


 ここで誠二は少しだけ眉を動かした。

 ただ案件が多いだけではない。

 処理できる人、逃げない人、雑に積まない人へ寄っている。

 つまり、有能さに過積載する構造だ。


 まだそこまでは言わない。

 今の段階で言えるのは、まず見取り図だ。

 けれど、頭の中ではすでにいくつかの線が結ばれ始めていた。


 さらに奥へ行くと、棚の一部に黒い封鎖帯が見えた。

 他の棚とは少し離れていて、簡易閲覧制限の光がかかっている。


「そこは?」


 誠二が訊くと、リュシアは一拍だけ置いた。


「今日はまだ触らない」


「見るだけも?」


「今日は見ない」


 その言い方で分かった。

 あそこがたぶん、この補助層のもっと深い底だ。

 未整理でも保留でも再分類でもない、もっと触りにくいものがある。

 でも今日はそこまで行かない。

 それも、たぶん正しい。


「全部見せる気はないんですね」


「今日は全体だけ」


「触らないのも、そのためですか」


「うん」


「先に構造を見る」


「そう」


 誠二は、そこで少しだけ安心した。

 初日から細部へ入ると、きっと現場の嫌さに飲まれる。

 まずは全体。

 どこが詰まり、どこで判断が腐り、どこへ重さが寄っているのか。

 それを見るだけでも今日は十分だ。


 補助層を一周する頃には、時間感覚が少しおかしくなっていた。

 神界では外の陽の動きがない分、余計にそうなる。

 ただ、身体ははっきり疲れている。

 歩き回ったからというより、棚の一つひとつが持つ“決めきれなさ”を見続けたせいだ。


「どう」


 少し人の少ない通路に出たところで、リュシアが訊いた。


 誠二はすぐには答えなかった。

 頭の中で、さっきまで見てきた棚をもう一度並べる。

 未整理。

 保留。

 再分類。

 再派遣。

 打ち切り確認待ち。

 個人別仮置き。

 封鎖帯。

 その全部が、独立して壊れているというより、入口から出口まで薄く死んでいる。


「かなりひどいです」


 ようやくそう言うと、リュシアは頷いた。


「うん」


「でも」


 誠二は少しだけ息を整えた。


「まだ、壊れ方は見えます」


 その言葉に、リュシアの目が少しだけ細くなる。


「見える?」


「はい」


「どこが」


「入口です」


 誠二は即答した。


「未整理と戻りを混ぜてる時点で、最初の交通整理が死んでる」

「保留棚は、待ちじゃなくて放置の別名になってる」

「再分類待ちは、初動基準が粗い」

「再派遣待ちは、判断の責任線が曖昧」

「打ち切り確認待ちは、止める工程が無い」


 言葉にしているうちに、自分の頭の中でも少しずつ整理が進む。


「かなりひどいですけど」


 誠二は続けた。


「逆に言えば、分類と棚の入口基準をやり直せば、まだ動く余地はあります」


 それは希望だった。

 大きすぎる希望ではない。

 全部を救えるとも思っていない。

 でも、構造が見えているなら、少なくとも改善の余地はある。

 誠二はまだ、そう思えていた。


 リュシアはしばらく黙ってから言った。


「まだ入口だけ」


「そうですね」


「奥はもっと嫌」


「その言い方、かなりやめてほしいです」


「正しい」


 それでも、その返しに少しだけ救われる。

 たぶんこの人は、いまの誠二が“まだ何とかなる”側へ気持ちを置いているのを見ている。

 見た上で、否定しない。

 ただ、全部はまだ見ていないとだけ言う。


「今日はもう終わりですか」


 誠二が訊くと、リュシアは頷いた。


「終わり」


「触らないまま」


「今日は回って終わる」


「ずいぶん丁寧ですね」


「最初に飲まれると困る」


 その言い方が、少しだけ効いた。

 雑に放り込むのではない。

 最初に全景を見せ、処理の流れより先に“職場の壊れ方”を身体へ入れさせる。

 その上で今日は切る。

 かなり管理官らしいし、かなりリュシアらしい。


 神界の仮眠室へ戻る頃には、疲れが思った以上に身体へ来ていた。

 判断していないのに疲れる。

 数字を積んでいないのに、頭の裏が少し熱い。

 そういう疲れ方だった。


 飲み物が軽く用意される。

 テーブルの前に座る。

 いつものようにリュシアが向かいではなく横へ来る。

 それも、もう自然になりつつある。


「どう」


 さっきと同じ問いだった。

 今度は、もう少し近い距離から。


 誠二は少し考えてから答えた。


「かなりひどいです」


「うん」


「でも、まだ希望あります」


 リュシアは何も言わない。

 否定も肯定も急がない。

 だから誠二はもう少し続けた。


「分類し直せば、入口は整えられる気がします」

「保留の意味も切り直せる」

「再分類待ちが多いのは、初動の粗さがあるからで」

「棚の基準と、誰がどこで止めるかを決めれば――」


 そこまで言ったところで、リュシアの手が伸びてきた。

 誠二の言葉を止めるように、肩へ軽く触れる。


「まだ考えてる」


「考えてます」


「知ってる」


 短いやり取り。

 それでも、止められた理由は分かる。

 頭がまだ回っている。

 しかも、ここから先は寝る前に削るには少し深い。


「でも、いま切ると忘れそうです」


 誠二が言うと、リュシアは小さく首を横に振った。


「忘れない」


「言い切りますね」


「誠二だから」


 その返しが少しだけ可笑しくて、少しだけ照れた。

 こういう時に彼氏だとか恋人だとかを露骨に持ち出さず、でもちゃんとそれを含ませる。

 この人はそういう言い方をする。


「今日はそこまで」


 リュシアが言う。


「整理は明日」

「今は切る」


 誠二はグラスを置いて、小さく息を吐いた。

 たしかに、今日は全体像だけを見た。

 まだ何も始めていない。

 だからこそ頭は、整理できるはずだという方向へ回り続ける。

 それをここで一度切らないと、たぶん眠りが浅くなる。


「分かりました」


「ほんとに?」


「努力します」


「努力じゃなくて切る」


「強いですね」


「必要」


 そのままリュシアが立ち上がる。

 仮眠室の方へ向かう。

 誠二も、それに従った。


 ベッドへ入る。

 抱き寄せられる。

 胸元へ顔が落ちる。

 もうここまで来ると、その動き自体はごく自然だ。

 今日の違いは、抱えられた瞬間に思考が少しだけ浮き続けようとすることだった。

 未整理棚。

 保留。

 再分類。

 打ち切り確認待ち。

 頭の中で言葉がまだ動いている。


「まだ考えてる」


 リュシアが言う。


「はい」


「知ってる」


 後頭部を支える手が、少しだけ深く髪へ入る。

 撫でる。

 急かさない。

 でも確実に、考える速度を落としに来る触れ方だ。


「今日はもう見ない」


「見てません」


「頭の中でも」


「……それは難しいです」


「だから切る」


 その言い方と一緒に、抱える腕にほんの少しだけ力が入る。

 強くではない。

 逃がさず、沈めるための近さだ。


「ひどい職場でした」


 誠二がぽつりと言う。


「うん」


「でも、まだ壊れ方は見える」


「うん」


「だから、何とかなる余地もある気がします」


 少しだけ間が空く。

 リュシアはすぐには否定しなかった。


「まだ入口だけ」


 それだけを返す。

 やはりそこへ戻る。

 誠二が今見たのは入口だけ。

 だからまだ希望を持てる。

 そのことを、リュシアは知っている。


「奥はもっと嫌、でしたっけ」


「かなり」


「その言い方、本当に嫌ですね」


「知ってる」


 それから、もう一度だけ髪を撫でる。

 短いキスが額に落ちる。

 今日はそれで十分だった。


「今は寝る」


 リュシアが言う。


「整理は明日」


「はい」


「誠二」


「ん」


「今日はそこで止める」


 その言い方が妙に強くて、誠二はようやく少しだけ諦めた。

 考えるのをやめるのではない。

 ただ、今日の分はここで区切る。

 そのために抱えられているのだと分かる。


 胸元へ顔を埋める。

 やわらかい。

 熱い。

 そして、近い。


 第0補助層はひどかった。

 入口から死んでいる。

 それでも、まだ壊れ方は見える。

 そう思ったところで、リュシアに深く抱えられ、誠二の思考はそこでいったん切られていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ