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バトルヒロインは魔力ゼロ!!  作者: AnTa七里BOY
学院分校生活ー2

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27/34

右腕に華、左腕に血みどろ野郎

「マーキュリーさん。なんでここに!?」

「・・・・はて?私、名乗りましたか?」


しまった!!


「あー、いや、その、私一度見たことがあって・・・」


一度どころじゃなくて、お茶したこともあるんですけど・・・・


『おい!!』

「ッ!!」


ドスンドスンと、先ほどの揺れのインターバルが短い揺れ・・・というか――


私は今一度、巨人(デカブツ)の方に視線を移す。


――巨人(デカブツ)が動き出した!?

しかも、足の角度的に向かっている先は――


「マーキュリーさん!!」


私は、一瞬で踏み込み、蹴り、マーキュリーさんの元へと駆ける!!


「きゃっ!!」


そのまま、マーキュリーさんを右腕で抱えながら、駆ける!!

ごめんなさい。マーキュリーさん。

とにかくここを離れないといけないんです!!


駆ける!駆ける!!

それでも、あの巨人(デカブツ)は追ってくる!!

しかも、さっきよりも断然早い!!

クッソ!ちぎれない!!


『おい、この先って・・・』

「??・・・・・あっ!!」


忘れてた。この先には・・・・さっきの騎士がいるんだった!!


「大丈夫ですか!?重くないですか!?」

「いえ。マーキュリーさん、意外と軽いんですねっって!そんなことは今どうでもいいんですよ!!」


この鎧(イージス)の効果もあって妖精族は綿菓子並に軽いとかどうでもいいよ!!今は!!!

今は、あの騎士を回収、より安全なところにマーキュリーさん共々送って、あの巨人(デカブツ)を何とかしないといけない!!


・・・見つけた!!割と離れてた。


「おい・・・ちょまっ・・・」

「黙って!!今大変なの!!」


騎士野郎を左腕に抱えて、さらに駆ける!!


「・・・・すいません。・・・って、イブリス商会のマーキュリー支配人!?」

「・・・・ど、どーも・・・」

「二人とも、私の両腕で喋らないで」

「「・・・・すいません」」


クッソ、妖精族と違って騎士がめっちゃ重い!!

『妖精族=綿菓子』なら『騎士=冷蔵庫』ってくらい重い!!


「さっさと倒さないと、私の腕が持たない!!」

「アレ・・・・普通の人間が倒せるもんじゃねぇ!!」

「・・・同感です」

「そんなことない!!カイリキ君と一緒でどこかに水晶が――」

「水晶・・・・俺見たかも・・・」


今なんて!?


「本当!?」

「ああ・・・・多分な・・・・」

「多分は困る!!」

「・・・・覚えている限りじゃ・・・ある」


良し。確証を得た。これで勝てる!!


―――――



駆ける!駆ける!!駆ける!!!


私は駆ける!!

今からやることに比べれば、軽い!!

それに・・・・準備運動(ウォーミングアップ)にはちょうどいい!!


「ちょ、ちょ、ちょ!!」

「まぁ、まっってくだひゃい!!」


両脇の二人がなんか言っているけど、何も聞こえない!!


巨人(デカブツ)の速度はさっきとほぼ同じ。

おそらくここが限界点!!


離せるだけ、離す!!


そのまま二人を抱え込んだまま、私は路地裏に入る。

ここで、壁キック!!


「ウェ!?」

「えぇぇええ!?」


タタタタン――リズミカルに登る!!

パルクールやっててよかった!!


建造物の屋上に到着。

私はガラス細工のように丁寧に二人を下ろす。


「二人はここにいてね」

「うぇ!?」

「どうするんですか??」

「ぶっ飛ばしてくる!!」


私は親指を立て、建造物から飛び降りる。

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