やっぱり魔術はクソくらえ
BGM 動物ビスケッツ×PPPさんの「ようこそジャパリパーク」
「やられた」
放課後寮の自室に帰り、修行服に着替え、イージスの箱片手に修行に向かい、終了後すぐに寮の自室に帰って、自室の惨状を見た、私が開口一番に発した。
いやひどい。
部屋の布という布がズタズタにされている。
やったのはどうせあの女子生徒だろう。
「まさか!?」
私はすぐにクローゼットを見た。
そこにはズタズタにされ、一部が燃やされた制服があった。
「よし、あのクソアマは鉄拳制裁確定」
私は首謀者の女子生徒への復讐を決意した。
「それにしてもこの服、どうしようか?」
一着ならまだしも、すべての制服がズタズタのボロボロにされている。
「どうしようもないよねぇ・・・」
私は現時点で可能な選択肢をすべて頭の中に浮かばせる。
そして、一つの選択が浮かぶ。
「例の財閥に任せればいい!!」
そうと決めた私はすぐに準備に取り掛かる。
『今から行ったら門限間に合わねぇぞ?』
「大丈夫。私に考えがある」
門限を無視しても大丈夫なやり方があるのだ。
「それじゃあ行ってくる!!」
私はズタズタのボロボロの制服を詰めたカバンを背負い、窓から目的に向かって飛ぶ。
☆
イブリース財閥。
最近、それもつい最近頭角を現した財閥。
そんな財閥の呉服部門と公爵さんが協力している。
養子の私は呉服関連限定の『半フリーパス』なる物を所持している。
それを片手に私は財閥のエルドラド支店に駆けこむ。
「ヴィナス公女様ですね。案内しますのでついてきてください」
「はい」
関係者用の入り口に近くにいたお姉さんにパスを見せると、営業微笑から営業スマイルに変わり、私を部屋に案内する。
前から思ってたけどこの財閥なかなかヤヴァイ。
部屋からしてヤバイ。
日本では小市民だった私にとってはどれもこれも高級品に思える。
「失礼します」
ガチャっと扉が開き、あいさつしながら入ってきたのは、淡い光を纏う二対の翅を持つ妖精族のお姉さん。
いつ見てもすごい美しい女性。同性の私でも「ほぅ」と息を吐いてしまうほどの神秘的な美しさを持つ人だ
このお姉さんこそ、この財閥の財閥の総帥マーキュリー・イブリス。
「お久しぶりです。マーキュリーさん。今日はこちらにいらしたんですね」
「こちらこそお久しぶりです。テミスさん。今日はこちらで商談があったもので」
マーキュリーさんは私の対面にある椅子に座り、私とあいさつを交わしてくれる。
「今日はなぜこちらにお越しくださったのですか?」
「・・・・ちょっと学校で困ったことがありまして・・・」
私はカバンからズタズタのボロボロの制服を見せた。
「まぁ、どうしたのですか?」
「ちょっといざこざがありまして・・・」
「なるほど・・・・」
目を細めるマーキュリーさん。
マーキュリーさんは私なんか比べ物にならないほど賢い人だ。この制服を見て大体のことを察してくれたようだ。
「それで、新しい制服が購入してここに来た次第なのですが・・・」
「それなら、修繕した方が少なく済みますよ?」
「時間がかかるのちょっと・・・」
「数分でできますよ?」
「え??」
呆ける私を無視してマーキュリーさんは私の制服をすべて持ち、部屋の外にでていってしまった。
その数十秒後、ガガガゴゴゴ!!とすごい音が部屋まで聞こえる。
「何!?何!?何事!?」
私の驚きを制する人も、すごい音の正体を教える人もここには居ない。
すごい音が止んだ数十秒後、マーキュリーさんは修繕された私の制服を持って部屋に入ってきた。
「今の音は何ですか?」
「とある機械を稼働させていました。そして、これがその機械による成果です」
私に差し出した制服には切り刻まれた後なく、燃えカス一つついていなかった。
「こんなことが可能だなんて・・・」
「我が財閥に秘されている特殊な魔術を使ったのです」
「なるほど」
ズルッ!!
そんな魔法があったら主婦の方々大歓喜するでしょ。
「それよりも、発売前の菓子があるのですが、試食しますか?」
「します」
その後、私はお茶をごちそうになったのだった。
主人公のパトロンが欲しい




