54、大理石のマットを置きました
橘 信司は決心した。
「猫様達のために、大理石のマットを敷こう」
アレスはそれを聞いて、驚いた。
「猫ちゃんのために、そんな大金を使うんですか?」
「猫様達は、暑いのが苦手です。すこしでもひんやりとした場所を確保したいのです」
そう言って、信司は5匹分の大理石のマットを道具屋で買ってきた。
マットを置くと、さっそくにゃーがその上でゴロゴロと転がっている。
「やはり、すこし暑かったのですね」
にゃんにゃんや、にゃーきち、にゃんじろう、にゃんたもマットの上で寝転がり始めた。
「可愛いですね」
アレスが言うと、信司は微笑んで答えた。
「はい。それはもう」
店をOpenにした。
今日もお客さんは新聞の効果で、大勢集まっていた。
「申し訳ありません。先着順で15名様までのにゅうじょうとなります」
アレスはそう言うと、お客さんの並び順で整理券を配った。
「よお、繁盛してるな」
「ラインさん、レインさん、おはようございます」
「お、猫達が何か新しいもので遊んでるな?」
ラインの言葉に信司が応える。
「はい。大理石のマットで涼をとっておられます」
「そうか、ぜいたくな猫だな」
レインはそう言って笑った。
「今日はオムライスを二つお願いしよう」
「かしこまりました」
「アレスさん、お願いします」
「はい? 僕ですか?」
アレスはドキドキしながら台所に向かった。
オムライスを作ると、にゃー達の似顔絵を描いた。
アレスは絵が下手だった。
「おまたせいたしました」
「おお、下手だ!」
ラインとレインは、大笑いした。
15名のお客さんが帰ったのは夕方になってからだった。
信司はアレスに言った。
「アレスさんは絵が苦手なのですね」
「はい、もうしわけありません」
「こちらこそ、急に頼んでしまって申し訳ありませんでした」
こうして、店をCloseにした。




