46、2号店が営業開始しました
「お客さん、来ないですね」
レイナがロイに言った。
「そうですね」
ロイは猫のトイレを片付けながら答えた。
レイナは台所を掃除していた。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ!」
女性の二人連れのお客様だ。
「えっと、<猫様が一番>の2号店って、こちらで大丈夫ですか? 」
「はい! ようこそ、いらっしゃいました! 」
ロイとレイナは生き生きと返事をした。
そしてお客様の首に入店時間を書いた紙をかけた。
「どちらでも、お好きな場所にお座り下さい」
レイナはそう言って、お客さんに席を案内した。
「じゃあ、ここにしようかな」
そう言って、お客さんは壁際の席に着いた。
「メニューです」
ロイがメニューをお客さんに渡した。
メニューには、紅茶、パンケーキ、ドーナツ、オムライスが並んでいた。
「あれ? この猫様おやつって何ですか? 」
お客さんの問いかけにレイナが答えた。
「猫ちゃんたちにおやつをあげられるんです」
ロイが補足をした。
「ちゃんと猫ちゃん向きに作られたおやつです」
「へー。じゃあ、猫ちゃんおやつ1つと、紅茶とパンケーキ2つずつお願いします」
「はい、承りました」
ロイが目でレイナに合図をすると、レイナは猫おやつを冷蔵庫から出した。
猫おやつは信司のお手製で、一日6個だけ用意されていた。
「はい、猫ちゃんのおやつです」
「あ、鶏ササミとかお野菜とか入ってるんですね」
「はい」
お客さんは猫おやつを足下に置いた。
すると、ソードがやって来た。
もぐもぐとおやつを食べ始める。
「可愛い」
「あ、猫ちゃんが食べてるときは手を出さないで下さいね」
ロイは笑顔で、さりげなく注意した。
「はい」
ロイはレイナと交代で台所に入った。
そしてパンケーキを焼いて、そこにチョコソースでソードとボーガンの似顔絵を描いた。
その間にレイナが紅茶を入れていた。
二人のチームワークはバッチリだった。
「お待たせ致しました。紅茶とパンケーキです」
「うわ、絵、上手!」
「ありがとうございます」
ロイが答えた。
その後も、お客さんがちらほら入ってきた。
ロイはお客さんに尋ねた。
「この店のことは、どちらで知ったのですか?」
一人のお客さんは答えた。
「通りかかったら、良い匂いがしてきたので」
三人組のお客さんは言った。
「1号店で教えてもらいました」
ロイとレイナは顔を見合わせた。
「信司さん、紹介してくれてるんですね」
レイナが言うと、ロイが頷いた。
「そうですね。どのように紹介されているのか、ちょっと不安ですが」
ロイは困ったように笑った。
この日、2号店には6名のお客様がやって来た。
夕方の6時になったので、ロイは店の看板をCloseにした。




