45、2号店が開店しました
橘 信司は思い立った。
「そろそろ、2号店を開きましょう」
今の店の広さでは、従業員4人と猫達8匹は多すぎる。
幸い、アレスもレイナも、物覚えが良く人柄も良かった。
なにより、猫達に歓迎されていた。
「それでは早速、ロイ君達が来たら2号店の掃除から始めましょう」
信司が待っていると、ロイとアレス、レイナが店にやって来た。
「おはようございます」
「おはようございます」
「皆さん、今日から2号店開店の準備をします」
信司がそう言うと、皆は顔を見合わせた。
「ちょっと、早くないですか?」
ロイが不安そうに信司に聞いた。
信司は首を振った。
「ロイ君達の仕事ぶりを見ていて、決めたことです。大丈夫ですよ」
「はい」
ロイは笑顔になった。
「あの、私はどちらの店になるんですか?」
アレスが信司に聞いた。
「アレスさんは私と1号店で働いてもらいます。家の近くが良いと聞いていたので」
「それじゃ、僕とレイナさんが2号店勤務ですか?」
ロイの問いかけに、信司は頷いた。
「はい、そうです」
「頑張ります!」
レイナがロイにお辞儀をした。
「ロイ君とレイナさんは、今日は2号店の掃除をして下さい」
「はい、わかりました」
「後で、私も見に行きます」
信司は言った。
ロイとレイナは2号店に着くと、掃除をした。
といっても、普段店が閉まった後に信司が少しずつ片付けていたようで、店は綺麗だった。「うわあ、綺麗になったなあ」
ロイは驚いた。
くさかった猫達のトイレもピカピカになっている。
「えっと、トイレの砂は少し残しといて、猫ちゃんのトイレは猫ちゃんの数+1になってるし、大丈夫そうだね」
「はい、ロイさん」
ロイとレイナは2号店をぞうきんがけした。
台所も綺麗になっていた。
そのとき、信司がやって来た。
ソード達三匹を連れてきている。
「猫様を連れてきました。これでまたロイ君のお店が開けます」
「ありがとうございます、信司さん」
「2号店はロイ君に任せます。料理や開店時間もです」
信司の言葉にロイが応えた。
「えっと、1号店と同じにしようと思ってます」
「それでも良いです。猫様達が快適な空間を守って下さい」
「はい、信司さん」
信司はそれだけ言うと、1号店に戻っていった。
ロイとレイナはメニュー表作りから始めた。
ロイは1号店と大体同じメニューにしたが、コーヒーはなかった。
「宣伝しなくても、お客さんは来るかな?」
レイナが不安そうにロイに聞くと、ロイは笑顔で答えた。
「1号店で宣伝してくれることになってるよ」
「やっと、猫ちゃん達が安心して住めるお店が開けるから嬉しいです」
ロイは、以前のソード達の姿と、今のくつろいだ猫たちの姿を比べて微笑んだ。
こうして<猫様が主役 2号店>が開店した。




