39、トリミングしました
橘 信司は決心した。
今日は猫たちを綺麗にしようと。
ロイとやって来た、ボーガン達三匹はシャワーが苦手だった。
「怖くありませんよ、大丈夫」
信司は引っかかれながらも、ボーガン達に優しく語りかけながらシャワーを浴びさせた。
そして、今日は歯磨きと耳掃除もすることにした。
合計8匹のトリミングは大変だが、信司にとっては猫たちが綺麗になる至福の時間だった。
途中でロイがやって来た。
信司は、歯磨きと耳掃除のやり方をロイに教えた。
なんとか、午前中で終わった。
午後から、店を開いた。
すると、ラインとレインがやって来た。
「よう、信司、ロイ。また来たぜ」
「いらっしゃいませ」
「おお、なんか猫たちが綺麗だな」
ラインが言った。
「トリミングをしたばかりなんですよ」
ロイが笑顔で答える。
「今日は、ご注文は?」
信司が入店時間を書いた紙をライン達の首にかけながら聞いた。
「そうだな、紅茶とパンケーキにしよう」
「いつものセットですね。ありがとうございます」
ラインとレインは中央の席に着くと、にっこりと笑った。
「ここの店に来ると、安心するというか落ち着くな」
レインが言った。
「ありがとうございます」
信司が返事をした。
「2号店はどうなんだ? 進んでるのか?」
ラインが聞いた。
「もうそろそろ、ロイ君に任せようと思っています」
信司はそう答えると、ロイに微笑みかけた。
ロイは、ドキドキしながら台所に入り、紅茶とパンケーキを用意する。
「お、ソードが来た!」
レインは言った。
そして、猫じゃらしを手に、ソードと遊び始めた。
ソードは猫じゃらしに夢中だった。
「お待たせ致しました」
ロイはラインとレインに紅茶とパンケーキを出した。
パンケーキの似顔絵は、にゃーとにゃんただった。
「おお、信司とは違って、やはり写実的だな」
「えっと、ありがとうございます?」
ロイは戸惑いながら答えた。
「ロイは猫とも仲が良いし、2号店も安泰だろう」
ラインとレインは口を揃えていった。
「ありがとうございます」
ロイは照れて俯いた。
綺麗になった猫たちは、いつもより少し機嫌が良かったようだ。




