17、ポイントカードを作りました
橘 信司は思いついた。
「そうだ、ポイントカードを作ろう!」
この店<猫様が一番>には来店ポイントカードがなかった。
しかし、今はラインやレイン、アリサなどの常連客が出来ていた。
「いつも、礼儀正しくしてくれているお客様にもお礼がしたい」
信司はそう呟くと、早速カードを手作りした。
「意外と面倒ですね・・・・・・」
信司はそう言いながらもカードを20枚ほど作った。
表には名前と誕生日を書くようになっている。
裏は、線が引いてあって、来店日を書くようにした。
「カードは店に置いておいた方が良さそうですね」
信司はそう言って、カウンターの脇にカードを入れる小さな箱を置いた。
カードを作り終え、猫たちの食事とブラッシングをすると、信司は店を開いた。
しばらくは新規のお客さんばかりだった。
とはいえ、一応カードの案内はした。
「ポイントカードです。来店回数が10回で紅茶とパンケーキのセット、20回でオムライスをプレゼントします」
「へえ、名前と誕生日を書くのか」
「はい」
カードを作る客は半々くらいだった。
しばらくしてアリサが来た。
「ポイントカード?」
「はい、常連のお客様に何かお返しがしたいと思いまして」
アリサはちょっと迷ってから聞いた。
「誕生日って、年齢も書くの?」
「誕生日は月と日だけでかまいません」
信司はあっさりと答えた。
「じゃあ、作ってもらおうかな」
「かしこまりました」
アリサの所ににゃーが来て、アリサの足を踏み踏みし出した。
アリサはにゃーのことを見ないようにして、信司を見つめた。
相変わらず、無駄に綺麗な顔をしている。
「出来ました」
「へえ、手書きなんだね」
「はい。ポイントカードは無くさないように、お店で預かっております」
信司はそう言って、カウンター脇の箱にあいうえお順で、アリサのポイントカードをしまった。
猫たちは、いつも通りのんびりと過ごしている。
「ポイントカード、好評でしたね」
信司はにゃんにゃんを撫でながら、そう言った。




