↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/74

11、王宮に呼び出されました

橘 信司は戸惑っていた。


信司が店を開ける前に、兵隊がやって来て告げた。

「王宮へ来るように」

「え? 私は何もしていませんが・・・・・・」

「とにかく、王女様が呼ばれているのです。すぐに来て下さい」

信司は、少しだけ準備の時間をもらうと、猫たちに言った。


「今日は、一緒にいられません。猫様達のお食事はおいておきますね」

信司はそう言って、猫たちのおやつと食事を机の上に置いた。


「準備が出来ました」

「よし、ついてこい」

信司は兵についていくと、大きな王宮が見えてきた。

「ここが王宮・・・・・・。立派だな」

「たちどまらずについてくるように!」

「はい」


信司は兵の後をついていく。王宮の中に入り、大広間に通された。

大広間には玉座があり、一人の少女が座っていた。

人形のように長い髪をしていて、かなりの美少女だった。

「はじめまして、橘殿」

「はじめまして」


「私はこの国の王女、リリアです」

「王女様!? 私に何の用でしょうか?」

信司はリリアに質問すると、リリアは微笑んだ。

「猫カフェと言う怪しい店を開いていると聞きました」


「猫様を愛でる場所です!! 怪しくなど有りません!!」

信司は慌てて否定した。

リリアは言った。

「でしたら、私もそこへ連れて行って下さい」


「猫様達に悪さをしなければ良いですよ」

信司が真面目な顔でリリアに答えると兵が怒った。

「口を慎め!」

「猫様が一番だと俺はいつも言っている!」

信司の様子を見て、リリアは頷いた。


「噂通りですね」

「店に来るのですか?」

「はい」

信司は驚いた。

「それでは、今から行きましょう」


リリアは町民の格好に変装すると、兵が二人ついてきた。

信司は王女達三人を連れて、店に戻った。


店の中では猫たちが眠っていた。

信司は猫たちを起こさないように気をつけながら、台所に向かった。

「これが猫カフェですか? 猫たちは綺麗な毛並みですね」

「毎日ブラッシングをしていますから」


信司はそう言いながらパンケーキを焼き、ドーナツをあげ、紅茶を入れた。

「メニューはこれだけです。どうぞお召し上がり下さい」

「まあ、可愛らしい。頂きます」

リリアは猫たちを見ながら、パンケーキとドーナツをを一口ずつ食べた。

「どちらも美味しいです」


「ありがとうございます」

信司がそう言ったとき、にゃんたがリリアの膝の上に移動してきた。

「まあ、なんて可愛らしい猫」

「はい、にゃんたと言います」

リリアがにゃんたを撫でると、にゃんたはのびをした。


「そろそろ、お時間です」

兵達がリリアに言った。

「もう、ですか」

リリアはそう言うと、残っていたパンケーキとドーナツを食べ、紅茶を飲み干した。


「良いお店ですね」

「ありがとうございます」

「また来ても良いですか?」

「はい、お構いは出来ませんが」

信司はそう言いながら、猫たちの様子を観察していた。


リリア達は、お辞儀をして店を出た。


「ちょっと、今の王女様じゃないかい!?」

飲み屋の女将が、下から覗いてきた。

「はい、猫カフェを視察にいらっしゃいました」

「また猫に悪さをしたとか怒鳴ったりしてないかい?」

女将が心配して信司に聞いた。


「いいえ、リリア様は大人しく猫を愛でていらっしゃいました」

「へえ、アンタの店は客層が広くなってきたね」

信司の言葉に、女将は感心していた。


午後はいつも通り、店を開けた。

お客は新規の客ばかりだったが、猫に悪さや過度にかまうお客さんはおらず、信司は安心していた。


そして、店を閉めた。

「猫様達の可愛らしさは、噂が王宮まで届いてたのですね」

信司は猫たちをブラッシングしながら呟いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。