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破壊者は絆を断ち切らない  作者: 唐紅 那智
『闇色の巫女』
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47/53

2-13 吹き渡る鎮めの風

 少し見ない間に、何とPV9000、ユニーク2000突破してました。

 読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!

 今回は、今後の予定とちょっとした募集のためにあとがきがあります。

 

 

 肩から離れたセフィの手がそっと差し出される。その手に自分の手を重ね、ティアはセフィに寄り添った。

「結界を解除したら、すぐに発動してくださいね」

「わかった」

 ふ、と、セフィが笑う気配がした。ティアは少し高い位置にあるセフィの顔を見上げる。

「何だ?」

「いえ。ティアさんがいてくれて、本当に良かったと…そう、思っただけです」

「あのなぁ…この非常時に」

「本当ですよ。きっと…」

 僅かに動いた口元。でも、そこから漏れたであろう声は、ティアに届く前に消えていく。

「…今、何か言ったか?」

 セフィは、微笑む。

「いいえ、何も」

 とても穏やかに…微笑む。


 そして。

 セフィが、すいっと杖を動かした。

 不意に風が変わったのを感じ、ティアも気を引き締める。

 一瞬、風が止まり、そして…結界が、砕け散る。


 手を握るその力が、どちらからともなく強まる。

「闇は我が思いを導く…」

 かつんと、杖が地を突く音。そして、広がる風。

「狂乱の子よ、揺籃に還れ」

 狂気を鎮める闇属性の術が、風に乗る。遠く遠く吹き渡る、柔らかな風に。

 濁った空気を染め替えるように、町中に吹き渡る風が、狂気の魔力を鎮めていって。風に触れた瞬間、魔元たちは次々と水に還る。

 そして、濡れた石畳だけが、最後の名残と残された。


「何をしたのか、聞かないんですか?」

 再び静寂に包まれた街を見つめて、セフィはぽつりと言った。

「聞いて欲しいのか?」

 ティアは、それを問いで返す。

 セフィは、一瞬虚を突かれたような顔をした後、柔らかく苦笑した。

「そうですね、聞いて欲しかったのかもしれません」


 ほんの少し、和んでしまったのだ。

 ひとつの事件が片付いたと思って。

 本当は…終わるどころか、始まりに過ぎなかったのだけれど。



 改めまして、唐紅 那智です。


 現段階において、現在更新中の第二部の最後まで書きあがっております。校正しながら載せていきますが、今週終わりには2部完結できると思います。

 その後、一話分使ってここまで出てきた登場人物紹介を行い、第三部に行く予定です。


 さて、第三部開始にあたって、一つ募集があります。

 実のところ、三部に登場するメインキャラクターのうち一人の名前が未だ決まっておらず、執筆が進まない状況にあります。

 と、いうことで、名前を募集したいと思います。いきなり人任せですみません。

 一応、(重大なネタバレにならない程度の)簡単なキャラクター紹介としましては


「20歳男性、肩につかない程度の長さの黒髪で、長めの前髪で左目を隠している。右目の色は赤。

 闇と火の属性を持っているが、魔術は全く使えない。自分から一定の距離以内での魔術使用を封じるという特異体質。

 自称・『囚われの牢番』 」


 といった感じです。

 応募お待ちしています!


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