ラインさんとの旅
「よし、今日はこの辺で野営をしようか。」
とラインさんが言ってきた。
もちろん2人での旅なので異論はない。
「そういえば、ラインさんは転生したときどんな感じだったのですか?」
と疑問に思ったことを聞いてみた。ラインさんは戦国の世に名前をとどろかせた本田さんなので、疑問に思っていた。
「某がこちらに来たのは、関が原が終わったあとじゃった。あの時は調子が悪くて、寝込んでいたら、いつの間にかこの世界にやってきたのだ。」
と言われた。なるほどと思いながらも、さらに聞いてみた。
「ちなみに、槍などはどのように見つけたんですか?」
と聞いてみた。もちろん、この世には転生時にすぐに手元に来るものではないが、きになったのだ。
「某が生をこちらで受けたときにはすでにあったぞ。ちなみに、そこから、この相棒との付き合いだからかなり長いの。」
といわれた。意外だった。
「ちなみに、その影響かは知らんが、魔法とやらは一切使えないぞ。だから、当時の知恵で火を確保したりしていた。」
といわれた。確かに最近ラインさんといると、当たり前のように日常生活での魔法は俺が使っていた。
「だから、シルヴァ殿も魔法は日常生活に必要なもの以外は禁止じゃ。」
といわれた。確かに最近魔法に頼っていた。魔法が使えない状態を考えていなかったが、冷静になると魔法以上に武芸のほうが役立つかもしれないと思い、頷いた。
「よし、では寝るとしよう。明日もまた移動していくぞ。」
といわれた。
移動先には獣人族の村がある。なぜそこになったかというと、以前の街で道着があったからだ。そこで仕入れた情報で、この先にある獣人族の村にて販売されていたのだ。だから、誰が作ったのか?どんな相手なのかを確かめる必要があった。
そして、魔物を相手に鍛錬をしつつ移動して行った。もちろん、必要以上には狩らなかったが、オークやミニオーク、ビックフット、ゴブリン等は討伐依頼を受けているので、遠慮せずに狩った。
ちなみに、ラインさんは冒険者ランクがSランクだ。流石に上位だとは思っていた。でも、魔法が使えない状態でのSランクは流石と思った。
そして、後2日で獣人族の村に着くときだった。
「む。シルヴァ殿警戒せよ。先ほど鳴子の音が聞こえた故。」
と言われた。もちろん警戒せざるを得ない状況だ。
警戒しつつさらに向かうと、周りにて動き回る音が聞こえた。
「敵影最低5。殺さず捕縛にて対応するように。」
と言ったら、ラインさんは敵影に向かい走り出した。
そして、石突きで相手を突いていた。もちろん、石突きなら相手をミスして殺すことがない。
俺はラインさんと違い、槍さばきがまだなので、ここでは矢で射り、致命傷を与えないように仕留める事にした。
さすがに、気をつけていたが、相手もかなりすばやかった。
だけど、それでも、ある程度魔物を倒していたおかげで、先読みの知識があったので、ある程度予測はしながら射るようにしていた。
そして、ラインさんが3人、俺が2人捕まえて、無事全員捕縛した。
もちろん、相手は予測どおり全員獣人だ。
どうやら話し合いはできそうだが、人族の言葉が厳しそうだった。そのため、昔取った杵柄で、獣人語で声をかけた。
『みなさんをどうしようとは考えていません。僕の言葉が解ったら話し合いをしませんか?』
と聞いてみた。もちろん、理解できるとは思っているが、念のため、ラインさんには警戒をしてもらっている。
『一応解るが、君は我々の言葉どこで学んだのか教えてもらえないか?』
と獣人のリーダーと思わしき人がやはり疑問に思われたことを聞いてきた。
確かにそうだよな。多種族の言葉なんて中々勉強できないもんなぁ。
『僕の村には獣人の方が先生をしてくれて、教えてもらいました。』
と素直に答えた。
「シルヴァ殿。彼らの言葉理解できておるか?」
と聞かれたので頷いて
「昔勉強した通りなので大丈夫です。ただ、伏兵の存在の確認をしていませんので、念のため警戒はまだお願いいたします。」
と答えた。
『一応多少は君たちの言葉を理解できるが、伏兵などはいないから安心してくれ。君たちの話し合いに応じようではないか。』と答えてくれた。
「ラインさん、彼らは話し合いに応じてくれるみたいなので、警戒を緩めても大丈夫です。でも、野生の魔物などはいると思うので…。」
と答えると、みなまで言うなという感じでラインさんは警戒をしてくれた。
『一応、ここはまだ危険だから、俺たちの村に共に移動しないか?』
と聞いてきた。確かにここは危険だから、なるべく早めに移動したいと思っていたが、一応ラインさんに確認してみるか。
「ラインさん、ここは危険だから、村に移動しようといってきてます。どうしましょうか?」
と聞いてみた。
「それがよいと思う。例の服のこともあるしな。」
と返答してきた。
『僕たちが、一緒に村に行っても大丈夫なら、ぜひお願いします。』
と返答した。
すると、獣人の方々は、うなずきあい、俺たちを囲うようにして、全員で村に移動を始めたのだった。




