洞窟での出会い
一通り準備を終えて眠ったが、中々寝れなかった。もちろん寝ようと努力はしたが、寝てもすぐに起きてしまっていた。
興奮していたのだった。確かに久々の洞窟だし、一人は初めてだったからだろう。だけど、遠足前の子供ではないので違うと思いたかったが、うきうき気分なのは自分でもわかってしまった。
そんな遠足前の空気も当日になれば違っていた。もちろん、洞窟探索は命がけなので当たり前だが…。
宿を出る前に宿の亭主に冒険に出ることを伝え、宿を出た。万が一があると宿屋にも迷惑をかけるから仕方ないが…。そして、そのまま昨日行ったドワーフの剣に向かった。
相変わらず亭主が1人しか居ないが、挨拶をしに行った。もちろん亭主は驚いていたが、無理するなといわれた。そして、帰ってきたら必ず顔を出すように言われた。確かに亭主の情報が無いと行かなかっただろうが、でも、亭主が責任を負う必要はないと思っていたのだが…。
そして、ようやく旅に出た。
もちろん、今回も一人なので、愛馬に跨り、保存食を作りながら(主に燻製や干物)洞窟に向かった。洞窟までは愛馬の足でも2日はかかる距離なので、慌てず向かった。ただ、洞窟に向かうにつれて、獰猛性が増しているような感じがした。もちろん気のせいではない。それだけ洞窟には強い魔物がいるのだろうと思っていたのだ。
無事洞窟に着くと、入り口から中を覗き、見える範囲で魔物がいないのを確認して、一旦野営をした。道中の疲れもあり、すぐに眠ってしまった。やはり、1人の冒険もそろそろきついかなと思い始めていたのだった。
そして、翌日探索を開始した。
一応洞窟内でも野営はするつもりだった。もちろん、内部の状況では戻ってきての野営も考えていた。1人なので、その辺は臨機応変に対応できるのが強みだった。
事前に用意していたたいまつを使い、内部を探索すると、ありの巣みたいにいろんな道があり、部屋みたいな感じの場所も何箇所もあった。これは事前情報どおりだった。そして、探索をしていると、やはりといっていいくらい魔物が強かった。
ただ、魔物も強いとは言え、矢による攻撃から剣での切付けで勝負は決してしまうので、まだ余裕はあった。そして、4時間くらい探索し、洞窟内で野営をすることが出来ると判断したので、そのまま探索を続けた。洞窟内は見ると野営したと思われる焚き火のあとがいくつか残っていたので、他の冒険者たちも野営をしていたのだと思った。
そして、しばらくすると、野営の近くで魔物の叫び声と他の声が聞こえた。どうやら少しはなれたところで戦っているみたいだ。一応様子を見に行くことにした。
そこには2人のペアが居た。だが、彼らは今までの人たちと違う。どうやら、肌の一部には鱗があり、頭には角らしきものがある。たぶんだが、龍人かな?と思いつつ、彼らの動きを見ていた。
流れるような美しき剣技
これ以外に彼らの動きを説明する言葉が思い浮かばなかった。
防具も銀製と思われるくらいきれいになっており、返り血すら浴びず魔物を葬っている。すごく美しい動きだった。
彼らに見入っていたら、いつの間にか魔物を狩り終えていた。狩り終えたら、彼らは手を合わせて祈っていた。そして、それが終わったらこちらに向かってきていた。もちろん逃げたが、少し距離をとると
「逃げなくても良い。こちらはあなたの気配に気づいていますので、お話でもさせていただければと思い近づいています。」
と言ってくれた。ある意味安心したが、相当な実力の持ち主だと判断した。
そして、こちらも姿を見せた。向こうは俺が1人だとしり、驚愕していた。どうやらダンジョン等は1人で行くものではないとのことだった。もちろん怒られたが、心配されての怒りだったので、ある意味感謝した。
そして、彼らは俺の目的がここにある武器としってもついてきてくれることになった。彼らはやはり竜人種らしい。ただ、彼らは鍛え抜かれると龍人種に進化すると言っていた。
そして、彼らとともに探索した。そうして、最下層に近づき、部屋に入る前に強烈な殺気を感じた。
どうやらボスが居るらしい。他の2名もその気配を察知し、一旦距離をとった。
そして、打ち合わせをした。もちろん撤退は今現在考えない。敵の攻略だ。
俺は中距離での援護をメイン、余裕があれば魔法支援か剣の支援での行動となった。
背の高いほうの竜さんは近接なので、剣での攻撃を担ってくれた。もう1人の背の小さい竜さんは支援なので、後方からの魔法の攻撃やブレス攻撃、魔法支援や回復を担ってくれた。
そして、準備を整え、一回野営をして、ボスに向かっていったのだった。




