異常事態発生
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翌朝起きると、そこには美味しそうな匂いが…。
そう、それは白米の匂いだった。
みると、日本にあるような飯盒があった。4個あり、それでご飯を炊いていたのだ。思わず俺はもう一度見て、幻でないことを確認した。
すると、調理していたアルスが
「よく眠れたか?今ご飯を用意しているので、もう少し待っててくれ。」
といってきた。久々に他人が炊くご飯だ。よだれが出そうなくらい期待してしまう。
「美味しそうなご飯の匂いですね。米はどこで仕入れたんですか?」
思わず聞いてしまった。そう、その一言が運命を変えるとはしらずに…。
アルスがこちらの発言に対してこちらを睨み付けるかのように言ってきた。
「これをなぜご飯だと知っている?これを知っているのは、わが部族ぐらいのはずだ。」
う、それはかなりミスった。でも、シーザー村だからだというか?
「以前シーザー村にてこれと同じような匂いを嗅いで、その時白米というものを食べました。それをご飯と言っていたからです。」
俺は下手に嘘を言うより、本当のことを言うほうがいいと思った。だからあえて村で食べたと言った。
「なるほど。それにしても、あの時は精米していないため、良くても玄米で食べるしかなかったはずだが…。」
アルス疑い深すぎ…。でも、玄米まで知っているのか…。
「それは、ダーク様が取りに行った後、たまたま食べようとしたとき、皮が外れて、白いのが見えたので…。」
ここは嘘をついてしまった。下手に言うとこっちが食べ方知っていると思われるだろう。
「御主嘘を付くな。何者だ?」
そう言われた。
どうする?転生者だと言ったほうが良いか?悩んでいると、
「とりあえず、ご飯が炊けたから食べようぜ。難しい話しているときに悪いけどさ。」
とジークが言ってきた。ジークさん助かったぜ。
とりあえずご飯を食べた。美味しい炊き加減でほっぺが落ちそうなくらいだったが、先ほどの会話もあり、気まずい空気だ。
しかし、そんな時にアルスは俺に言ってきた。
『御主は転生者か?』
そう、日本語で語りかけてきた。他の3人は頭上に?が出来ていた。そのため、転生者ではないのだろう。でも、それでも、アルスは続けた。
『彼等は転生者ではないと思う。だが、他人の情報を鵜呑みにしないほうがいい。痛い目にみるぞ。』
そう言った。
『私も転生者です。日本という国のとある地方出身です。貴方はハーデスの手先でしょうか?』
俺も素直に聞いた。とりあえず、手先なら戦うことも考えないといけないからだ。勿論、話し合いで俺を見逃してくれるなら別だけど…。と考えていたら、アルスはこちらを見て
『ハーデスに転送されたが、奴は信の置けぬと思う。そのため、奴に付くことは無いだろう。それに、3人を放置しておくわけには行かぬゆえ、暫く御主の力をお借りしたい。』
そう言って来た。
どうやら、彼は生きていた時代が違うのか?気になるが、
「今日はどのあたりまで戻る予定ですか?進む時間を考えたいのですが?」
と人間語で話を再開した。勿論人間語で話すことで、一緒に行くと判らせるためだ。
「俺はだいぶ戻ったが、ロックはどうだ?」
ロックにギータが語りかけた。
「俺もだいぶ回復した。無茶しなければ問題ない。」
そう言っていた。そのため、街に戻る時間を早められそうだ。
そして、今から残り1/3位まで進み、そこで野営をして、街に行く事になった。だが、そこまで進めるのか疑問に思っていたら、ロックとギータが魔法で全員の足の強化をした。
足が軽くなるのを感じて、進んだ。もちろん、強化されたおかげでかなり進められた。だが、そんな状況でもアルスは俺の隣に居た。
そして、気になったのだが、街に向かうにつれて、魔物が多くなっているのだ。
「魔物多くないですか?」
俺は思わず聞いた。もちろん、魔物の狩りは冒険者たちによってもされているだろうが、それにしても多いのだ。
「うむ、確かに多い。この状況だと何らかの異常が生じているだろう。早めに街に戻りたいのだが、移動強化はまだ使えるか?」とアルスが言ってきた。もちろん可能なので、重ね掛けをしてあげた。
移動スピードがかなり上がり、予定以上の速さで野営予定地点を通り過ぎた。
もちろん、魔物は狩っている。だが、必要以上に狩っていないので、街へ進む。そう、明らかに異常を感じて、会話すら無くなっていた。時には休憩もするが、水分や軽食のみで、魔法の重ね掛けも移動しながらだ。
そのため、昼過ぎには街についた。
だが、予想通りの異常事態だ。
「街が魔物に囲まれている…」そうアルスが言った。
もちろん、その光景が見えて、俺たちは唖然としそうになっていた。だが、アルスの言葉で全員が我に返った。
「門はまだ陥落していない。我々は街の救出作戦を行うぞ!我々の大切な街を魔物どもに蹂躙させるな!!シルバリオンも協力してくれ。頼む。」と言われた。
「もちろん協力させてもらう。どうすればいい?」
そういうと5人で街救出大作戦が決行されたのだった。




