今後のエルフとシーザー村についての話し合い
「昨日、今日はいろいろお疲れ様でした。」
そうダークに言った。さすがに酷使しすぎたらしく、だいぶ疲れていたみたいだ。ただ、
「疲れたが、親子丼なるもの美味しかったから良いが、少し手間を考えては欲しかったな。でも、あの苦労の甲斐はあったぞ。」と言ってくれたのでよかった。
なお、ギームはご飯のお代わりを要求してきたが、人数が増えたため、お代わりはあきらめさせた。ただし、美味しかったからまた食べたいと全員の意見を代表として言って来た。まぁ、うまいと言われるのは料理人として喜びになるからよしとしますがね。
「そういえば、今回のエルフの2名はどんな話をしてきたんですか?俺はそっちが非常に気になるんですが…。教えられそうな内容ですか?」と聞いた。
「まずはそこからだな。何から話そうかと思っていたが、彼らの目的からで良いか?」と言って来たので、うなずいた。そうすることで、俺は同意したとダークに意思表示をしたのだ。
「まず、彼らの正体は、はぐれエルフと言おうか?ラーラ殿と似たように村から出た者たちが、集まった集落といった感じだ。各々は非常に強い力を持つが故、如何なる他者との交流を拒絶していた者達だった。
しかし、偶然にも彼らの村の幼子が、ハーデスの転生術の被害にあい、彼らの村から出て行った。そして、今回、魔族の匂いのした俺らが現れた。そのため、彼らも警戒したと言っていた。」
なるほど、確かに彼らは俺らの事をだいぶ警戒していたな。こっちもハーデスの名前が出た瞬間に殺気を放っていたりしたから当たり前か。
「そして、ハーデスの敵であるわれらの話を事前に聞いていた彼らはサラダ様を直接みたいと思い、みんなにちょっかいを出したと言っていた。」
なるほど、だから助けてくれたのか。まぁ、納得だね。裏があると思ったが、その程度か。
「ちなみに、彼らは今後どうするんですか?」
と俺は聞いた。流石にこのままお疲れ様でしたと帰すのも勿体無いと思っているのだが、彼らの出方次第では抹殺も仕方ないか。
「彼らとは交流をもち、サラダ様の配下になり、ハーデスを倒すときの味方になると言っていた。だからシルヴァの手を血に染める事はないぞ。」
とこっちの考えを理解しているぞといわんばかりの返答だった。ある意味こういうのがあるからダークは楽だ。お互いの黒い部分を理解しているし、話も深い話をきちんとしているので、余計な質問を生まないし、先に一通り説明してくれるので、ある程度の質問の手間も無いのだ。
さて、そうなったら簡単だが、彼らとのやり取りをどうするのか?その辺の疑問も出てきたな。
「彼らはあのまま集落に戻るのでしょうか?」と聞いた。
「シャイン達は一度帰るが、集落自体を移動し、この村の近くに住むといっていたぞ。場所的にはシルヴァの訓練場所の近くの川岸の対岸と言っていたぞ。」
あそこなら交流もしやすいし、お互いの村を守れるな。なら安心だな。
「あそこなら確かにそこそこの魔物もいるから、食事も安心だし、村としても森の魔物を少しでも多く狩ってくれるから安心ですね。水場も近ければしっかり血抜きも出来ますからね。」
といった。
「そうだな。ちなみに相談なんだか、この辺で何が育てられると思うか?村が2個あると流石にそろそろきちんとしたものを自給したりしないといけないという事になり、こちらがそれを考える事になったのだが…。」と言ってきた。
農業は専門外だな。だが、生前の知識をフル活動した。
保存の利く主食は
小麦
蕎麦
米
だな。
これらを育ててみるのもありかな?それぞれ精米などしなければ日持ちもするし、秋に米の収穫と小麦の植え付け、春に蕎麦と米の植え付け、夏前に小麦の収穫、夏に蕎麦の収穫で、それぞれの収穫もでき、時期もずらして出来るから良いな。と思い、それを提案してみた。
ただし、植え付けに関しては、米、小麦をシーザー村サイド、蕎麦、小麦をエルフサイドで行う事を提案した。
もちろん、ダークは何でだと聞いてきた。
「理由としては、すべての食料をそれぞれの村で行う事が負担になるし、それぞれの人員が足りないと思います。それに、小麦はパンに使われるので、非常に多く使われます。そのため、両方の村でおこない、米と蕎麦は時期が近いため、片方づつ行い、ある程度の量を生産する事により、万が一の干ばつなどでの収穫が出来なかったときに対応するためです。
シーザー村には飢えを無くして、さらなる人材、種族を集めたいと思っています。これは俺の妄想です。だけど、目標でもあります。
魔族、人族、獣族、耳長族、炭鉱族など関係なしに村としてではなく、都市として生き、全員が結束して生きて生きたいと思っているから、争いなどはしないようにしたいからです。」
そう、飢えがあれば争いになるので、それらをなくさないといけないので、自給自足を考えないといけないと思っていた。だから、ある意味今回のチャンスを無駄にせず、しっかり自給自足の基礎を作りたかったのだ。
一通り理由を説明すると、ダークは納得してくれた。
もちろん、ダークはむやみに反対する魔族ではない。ただ、異種族が纏まると言うのは少し悩んでいたみたいだ。
だが、この村には差別など存在しない。もちろん偶然が重なり、この村にはそれぞれの種族がいるし、子供達はそれが当たり前になっているから差別などと考えないのだ。そんな村だからこそどんな種族でも受け入れてくれるのだ。
本来は人族も耳長族も仲間意識が強く、他族には排他的なっている部分もあると勉強したが、この村はそんなのは無縁だ。だからこそ魔族であるサラダも受け入れられたのだ。
そう考えるとこの村を中心にこの世界を整えるのも面白そうだな・・・。などと考えてしまった。
でも、それ以上は語らなかった。なぜなら、時間だからだ。
話し合いを終わらせ、寝るとした。
しかし、眠れなかった。それはある意味俺の今後を考えていたからだった。




