↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生領主とその周辺  作者: しから
旅立ち編
PR
44/108

強襲?

「お前達、海を見ろ!

 大漁だぞ? 掬いとれ!」

「ここは我らが引き受ける。今は気にするな!」


 フック船長が声を上げて魚を掬い上げるように指示を出し、レオン卿がそれに続く。

 気を失ったフォルを抱えている私には見えないが、船の周囲には沢山の魚が浮いているらしい。


『今の出来事は俺の中から消える。これで貸し借りは無しだ』


 そう言って消えた『あの方』の重圧は海の中にまで及んだようだ。

 当然、船の上の者は等しく感じ取り、私の所へ来るだろう。


「儂らは伯爵家に仕えるただの水夫じゃ、判断はレオンに任すぞ?」


 フック船長はレオン卿にそう言って離れる。水揚げの指揮と必要以上にこちらへ人が近付かないように見張りをしてくれるらしい。


「叔父様、さっきの何?」

「父様?」


 リムとアイシャ。この2人は知っていてもらうべきだ。


「兄貴、俺達もフックさんと周囲の警戒をする頼むぞ?」


 バートンと『硬い剣』のメンバーは護衛に専念すると…。


「クライム、ラミーが倒れたから私達はそちらの介抱をします」

「クライムさん。後で言える範囲で説明してほしいっす」


 ジーヌとアグルはラミーに付く。

 ラミーが倒れたと言うのは気になる、堕天使族は他の種族より遥かに頑健なはずだけど、神族に近いから影響が大きいのか?


「アゼル、アントン家の令嬢方を頼む」

「はい」


 同船しているアントン家の令嬢はアゼル卿を向かわせて、こちらへ近付けないらしい。

 偶々乗り合わせた少女達を巻き込まないのは正しい判断か。


「ひとまず、船室に移ろ……」


 そう言って移動を促しそうとしたところで目の前に強烈な光が唐突に沸き上がる。

 太陽を直視したような光だが、目を焼くような痛みは感じない。攻撃魔術の破壊の意思のようなものも感じないが、使用されている魔力の量は私の全魔力の3割に届くほど、これほど馬鹿げた消費を必要とする魔術など聞いたこともないが。


「だびをじゃっででゅんでぢゅが!

 グライブどのぉぉ!」


 光が収まった所にいた男が凄い顔で詰め寄ってくる。フォルを抱えているからだろうレオン卿が間に入ろうとしてすり抜けられる。

 その様子に集まってきていた従士達も唖然としてしまった。

 端正な顔立ちの男が真っ黒な隈を目の下に拵え号泣しながら、優秀な騎士であるレオン卿の妨害をすり抜けるのだから驚きだろう。

 知り合いなのだし、現状を打開できるのは私だけか?


「ジード殿、ひとまず落ち着いてですね?」

「これぇがぁ!

 落ち着いていられますかぁ!」


 そう言って詰め寄ってきたジード殿は、


「ひぃぃぃ!」


 一瞬開いたフォルと目が合って、凄い勢いで後退り。

 ……ドボン!

 と音をたてて海へ墜ちた。


「………何か凄い人だけど、叔父様の知り合い?」


 リムの言葉も今だけは非常に否定したいが、……駄目だろうな。


「レオン卿。弟を私達の部屋にお願いできます?

 フック船長。彼を引き上げてほしいのですが?」

「はい。では後程」


 レオン卿はすんなりフォルを引き取り離れていくが、フック船長は…。


「本当に引き上げてよろしいのですか?

 凄い剣幕でしたが?」

「ええ、彼も私の知り合いで、これからの説明にうってつけの人物でありますから……」

「ですか。では、おい今墜ちた奴を引き上げるぞ!

 網持ってこい!」


 彼も着替えが必要でしょうし、仕切り直しが必要ですね。

 ……彼が神様だと言って信じてくれる人はいますかね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。