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セスランディア王国物語  作者: あきよし りん
第十八章/風の里
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予期せぬ来訪者①

とあるガーデラ兵が見たもの



ガーデラ砦の門前に――


いつの間にか、ひとりの人物が立っていた。



「止まれ!」


「何者だ!」


門番たちが、一斉に身構えた。


階段を上がってきた気配はない。


足音も、なかった。


何より、門は固く閉ざされている。



ただ突然――そこに現れた。



「……」


門番たちは、槍を握る手に力を込めた。



その人物はマントを頭から深くかぶり、顔を隠している。


何らかのちからを使ったのか。


応援を呼ぶべきか。


幸い、今夜はこの砦に、国でも屈指の騎士たちが集まっている。



「攻撃する気はない」


淡々とした声が、門前に響いた。



「そちらが何もしなければ、我々も手を出さない」


男の声だった。



「何者だっ!」


門番が、再び声を張り上げる。



「精霊の加護を持つ者と、話がしたい」


男はそう告げると、ゆっくりと頭を覆うマントを払った。


その顔が、露わになる。



銀の髪が、篝火の灯りを受けて揺れる。


その隙間から覗く、尖った耳。


血の気を感じさせないほど、真っ白な肌。


整った顔には、何の表情も浮かんでいなかった。



その背後――


何もなかったはずの場所に、四つの影が一斉に現れた。



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