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食堂には、リオン様がいた。まだ伯爵夫妻は来てなかった。一瞬気まずいと思ったけど、私が来たことに気付いたリオン様が笑って声をかけて来てくれてほっとした。
「アオネリア嬢、体調は大丈夫かい。急なことだったから負担をかけたよね。」
優しい言葉に心が暖かくなった。リオン様は私の心が弱ってる時にいつも優しい言葉をくれて心が暖かくなる。
「はい。いや、えっと…いいえ。」
なんて返事していいか分からず、変な返答になってしまったわ。恥ずかしいわ。つい下を向いてしまう。
「でも無事に着いて良かった。ほっとしたよ。」
次のリオン様の言葉にびっくりして、リオン様を凝視してしまった。リオン様は笑ってる。嫌味かと思ったけど、表情からは違う。えっ、意味がわからない。どうしよう。
「リオン様、どういう意味で…」
「アオネリアに席を勧めてもないの、リオン。アオネリアは今日来たばかりで疲れてるのよ。」
ルディネ様と伯爵様がいつの間にか来ていた。