11話 空オーケパーティ
ワイはサーティーンアベニューのカラオケ店にスクールの仲間を引き連れて、パーティーを開催した。
ヒデさんはサポートに徹し、各国から来た生徒たちは思い思いで歌を歌おうとするが、そこには思わぬ落とし穴が!
この日のカラオケ店にはヒデさんがいた。ワイが先日の教会の話をすると、
「へぇ、シンジ君行ったんだ。俺も行ったことあるよ」
「そうなんですか?ヒデさんも」
「ああ。あいつらいい加減なんだよ。カフェインとSEXを禁止してるんだけど、当時コリアンの彼女と一緒にいて、あいつら俺に ”アナタハスバラシイオコナイヲサレテイマス。カナラズシアワセニナレルデショウ” と言いやがった。教会に行く前に彼女とさんざんヤってたのに。テキトーなこと抜かしてた」
「ええっ、そうなんですか」
「あとウェスタンの連中がほとんどなんだが、イングリッシュを教わりにきたイースタンの女の子が突然奴らと同じ格好して、巻き込まれてた。解脱する儀式で水張った大きな桶にしばらく頭を突っ込まれて、我慢するとかやってるらしいぜ。あぶないあぶない!」
「ええっ⁉ 怪しいですね」
「そう。騙されないようにしないといかんのだよ」
「はい」
ヒデさんはなんでも首を突っ込む人なんだなぁ。
「あの、ヒデさん。今後学校のクラスメイトを店に連れて来ようかと思うんですけど」
「いいんじゃない。女の子なら歓迎するけど」
「男女あわせて10人くらいくるかもしれません」
「おお、すごいねぇ。乱交かな」
「違います!歌うだけです」
「ゴメン、ゴメン。大丈夫。楽しめばいいさ。シンジ君もそういうコミュニケーションとれるのはいいじゃないか」
「ええ。まぁ」
ワイはスクールのクラスメイトと教師8名を連れてカラオケ店に入った。
「オオ イイネ〜」
「サケハノメルノカ?」
「プールハデキルノカナ?」
「さぁ、こっちの部屋だよ」
受付をヒデさんがしてくれた。
「おっ、可愛い子もいるじゃないか。あの背の高い子なんか特に。やるじゃないかシンジ君。後で紹介してよ」
「何言ってるんですか。頼みますよ」
ワイはシステムを説明した。中には初めてで何をするのかわからない人もいた。
「本に書いてある番号をリモコンで打ち込めばOKです」
するとジャパニーズのフミコが早速入力して送信した。しかしなかなか曲が始まらない。
「遅っ!なにこれ、信じられないわ」
「通信じゃなくてVCDを人がマシンに入れてかけるんだよ」
「はぁ?いつの時代のだよ」
曲が流れると、フミコは何事もなかったように気持ちよさそうに歌いだし、途中でノリノリで踊りだした。
続いてチャイニーズの女の子が選んだ曲が流れた。
「あれっ?聞いたことがある」
「なんだっけ?懐かしいね」
ジャパンで10年前に大流行した曲がチャイナでも人気歌手がチャイニーズ版としてリリースして、最近流行しているようだった。
「オカシイデス」
「どうしたの?」
「ポリッシュノキョクガアリマセン!」
「ああ、たしかに。イングリッシュの曲で有名なのとか選んでね」
「エエ、ハイ」
ポリッシュの女の子カロリーナは少し落ち込んでしまった。
そこで教師のメリッサがイングリッシュの曲を歌いだした。
カロリーナもマイクを手にとり途中から一緒に歌いだした。
さらに周りの連中も一緒に歌いだして、盛り上がった。その後は、我も我もとそれぞれ曲を流しだした。
ワイは受付に行き、忙しそうなヒデさんの手伝いをした。
「ヒデさんいろいろとすいません」
「いいよ。楽しそうにしてるし。後で女の子を紹介してもらえれば」
「それは無理です」
「なんだ、残念だな」
大変盛り上がったパーティーはこうして幕を閉じたのだった。
幸せは独り占めせずに、他の人にもシェアをすることが大事なのだ。




