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こんな試合だからこそ
あまりにも一方的な試合だった。
投手は打たれまくり、打者は凡退の山だ。
試合の序盤から大差をつけられ、味方の選手たちは完全に目が死んでいる。
応援しているチームのふがいなさに、球場に来ていたファンの多くが、試合の途中で席を立っていた。
この大敗北、かなり引きずることになるかもしれない。明日も同じチームと試合をするのに、これでは戦う前から結果が見えている。
そんな中、球場に残っていたファンの一人が、スケッチブックを高々と掲げた。
こんな試合でも、ファンにできることはある。こういう時こそ、選手たちを励ましたい。
そのスケッチブックには、こう書かれていた。
この試合はフィクションです。
次回は「お土産」のお話です。




