そこには狂った笑顔の私がいた。
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私は…私は間違っていたのだろうか?
「あなたのしたことはすべて間違いだ!」
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初め軍にいる人間の中で欲の深い人間…金で動く人間…ナルシスト気質な他人を蹴落とす事に何の疑念も抱かない人間を探した。そしてリストにし見ているとあることに気づいた。その中のほとんどの人間に妻子がいるか彼女がおり、世の女の見る目の無さに驚いた。
人の気持ちがわからぬ人間から強引に好意を示され怯み誤解し答えを返す。相手は自分の性格の無慈悲さをよく理解しておりそれを隠す。そして隠すと同時に偽りの優しさを開示する。相手が何を望んでいるかその言葉にはどの答えが最善かを瞬時に出し相手を溺れさせる。溺れ地に足がつかなくなった後で偽りを徐々に薄め本性を現す。
地に足がついていない相手は驚く。だがそれをも美徳と取ってしまう程大事な理性から遠ざかってしまっている為相手は己を責める。己を責めると正当化される。正当化されると少し楽になる。少しすると些細な事で責められる。すると傷付き涙を流す。涙を流しながら己を責める。己を責めると正当化され自分の無力さと向き合う。そして次第にそれは(私がダメだから)と正当化され目には力がなくなり空を見ず下を向いて歩き謝罪ばかりを口にするようになる。
男はそれを見て安心する。誰かの上に立つことで自分の価値を確認する。言えば従い愚弄すれば落ち込む。殴れば謝り物を壊せば片付ける。こちらの言動に常に最善手を考え頭を回転させる。そんな人間をそばに置くと落ち着く。
女は目が覚める。
だが目が覚めた時にはもう子供がおり金は握られ自分で考える能力が乏しくなってしまっている。助けてくれる相手を拒み傷付いた傷を庇うように相手を傷つけ活路を断ってしまった過去を思い出す。どこを見ても真っ暗で宇宙に放り出された様な気持ちになる。女はひざを抱え理解できないほどの涙を流しながら眠りにつくのだろう。
女はそのまま燃え盛る宇宙船に戻っていった。
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リストにいた男は平然とボタンを押した。
そして隣国の37人の人間が死んだ。
そうしてもう…後戻りができなくなった。
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37人のうち5人は10歳にも満たない子供だった…。
だからなんだ
37人はある日突然無差別に放たれたミサイルで死んだ…
だからなんだ
私の命令で本当に罪もない人間が死んだ…
ボタンを押したのはあの男だ
「ぁぁ…」
そうか
これから私は
理性を捨てなければ
生きていけないんだ。
「…」
鏡を見る。
そこには疲れ果てた顔の私が映っている。
「に」
笑顔を作る。
「…」
そこには頬が震えぎこちない笑顔の私が映っている。
「ちがぅ」
口角を限界まで上げる。
「…」
そこには狂った笑顔の私がいた。
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あれからたくさんの嘘をついた。何を言っているのか分からない言葉ばかりを述べ…
たくさんの人間が死んだ。
「短くて2週間…長引いても1か月で終わります」
軍の一番偉い人間が曇りなき眼でそう言った。
現在その一か月は終わりを迎えようとしていた。
「…」
そしてその中にいる単細胞な一つのグループが何の策を考えるでもなく力任せにその杭を打った。するとその杭は少し動いた。だがその瞬間とんでもない銃声ととんでもない数の人間が出てきた。
「…」
私達は単細胞な一つのグループであったことにこの一か月で気が付いた。
軍の私と話せるほどの偉い人間は皆己の能力を過信しすぎている無能たちの集まりであった。
「必ずうまくいきます!」
そう言ってうまくいかないのがほとんどであった。そしてそれと共に
「おかしいなぁ」
と眉間にしわを寄せる。それからそいつらは語尾がどんどん上がり
「何をやってるんだお前らは!」
と部下に八つ当たりをする。
「…」
「おかしいなぁ」の言葉の下で何百…何千という人間が死んでいるのか…
「…」
ここはこう攻めてここはこう攻めよう。
反撃はこう来るはずだから他の所から回り込んで相手を一網打尽にすればもう大丈夫です!
駒でそう説明された。
そんなに簡単にいくわけないだろう…と思ったがまぁそれは私の管轄外で口を出せることではなかった。
まぁ…口ではこう言ってるがきちんとした対策があるのだろう…
そう思っていたが…なかったようだ。
怒れば部下は従い…歯向かえばなだめられ…何年も駄々をこねあの手この手を使いこの権威まで上り詰めた。
軽薄な策を披露し相手の言葉をはねのけ3手先を読まず敵の抵抗を考えず…
そのままそれは実行された。
死んだ死んだ…たくさんの人間が…
民間人を殺すなと言っているのにミサイルを所かまわず撃ち…
子供を殺し老人を殺し女を殺し男たちは湯水の如く死んでいった。
もぅ…どうしたらいいか…わからなくなった…




