彼が大統領になってからもう10年が経った
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彼が大統領になってからもう10年が経った。
彼が何を言っても少し媚びたようなものがニュースになり、彼が何を言っても首を縦にしか振らない信者が5人に1人位の割合で存在するようになった。
彼はカメラの前で良い事しか言わなかった。
こちらに媚びているような感じではなく、必要と不必要とがしっかり別れている感じがして、概ねこちらが必要なことを言っている感じがしなかった。
少しばつが悪いものは他の人間が発表し、非難の的を変えていた。
最初はあんなに小さく見えていた見慣れぬ人間が、今では全容がわからないほど大きくなり、大きくなるとともに攻撃されなくなり攻撃の避け方もうまくなり、皆がひれ伏し、発する言葉に皆が耳を傾け、良い方に解釈し、意味もなく好感を持たれた。
あぁ…人間というものは…
あぁ…人間というものは…
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周りに非難する者がいなくなり長らく経った。
非難する者がいないと全ての事がなんとも容易く進むことに驚いた。
そしてそれと同時に周りの人間は笑みを浮かべながら首を縦にしか振らなくなった。
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人間はどうしてそんなことも決められないんだろう…
その案件に私のどこが携わっているのか…
なぜ最終的に私が決めなくてはいけないんだ…
いつの間にやら全てのことに私が関わっていることになっている…
そして重要な物は私の許可がなくては先に行けなくなる…
莫大な資料に目を通し…時には口頭で言ってもらい…考えたふりをする…
私が見るのだからと懇切丁寧に難しい言葉ばかり使ってくることで余計に頭が混乱する…
要は(概ねのことは決まっておりこれを変えることはできません。速く署名を!)という声が文字から伝わってくる…
あぁ…腹が立つ…
人間というものは一人の人間に委ねすぎている…人間上の立場になったからと言って全ての事を掌握できるわけではない…一人の人間にバカみたいに権力を与えるから皆はバカみたいに媚を売り失脚させようと策を練る。
どうしてこうなるのか?
最終的に責任を負いたくない。
だったらどうすればいいのか…
考えよう…考えよう…
そうだ上の立場の人間に責任を取ってもらおう。
わかった!でも待ってくれ…
私の責任にもなるのは嫌だなぁ…だったらどうすればいいのか…
考えよう…考えよう…
そうだ!政府に責任を取ってもらおう!
わかりました!でも待ってください…
こちらの責任になってしまうと誰がどのようにして責任の取ればよいのでしょう?
考えよう…考えよう…
そうだ一番偉い人に責任を取ってもらおう!
「ははぁ…はぁ…はは…」
まぁ…そういうことだから…腹立たしいのであって…
だが…そうか…ぃゃ…どぅだ…ぃや…だめだ…
それらを自由にできたらば…
それらを…自由にできれば…
「ぅるさぃ…」
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それらを自由にできたならそれらを自由にできたなら…
この国は更なる発展を遂げるのではないか…
他国の目を気にせずに我が国だけが独立できるのではないか…
今の現状我が国は一番強い国ではない…
だから何か違反するようなことをしでかすと一番強い国に目を付けられそれ以上の違反を犯せなくなる。
決められた枠の中で行動しなければ…
「ふ」
まぁ決められた枠以外の行動が何なのかもよくわからんが
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もしも…
もしも…戦になったなら…我が国はどこまで通用するのだろう…
あの国に喧嘩を売られたならば我が国は彼らを倒せるのだろうか…
我が国は大きいが…大きいだけでスカスカな気がするのは自分だけだろうか…
どこからでも入って来られる気がするのは自分だけだろうか…
今我が国のどこかから戦闘機が入ってきたらどうしよう…
戦車が入ってきたらどうしよう…
私に照準を合わせミサイルを撃たれたらどうしよう…
どうしよう…
我が国の周りには小さな国がたくさんある…
その小さな国々はあの国と手を結び…襲われた時の正式な後ろ盾がある…
我が国はなぃ…
小さな国々がでかい国々を引き連れて理不尽を押し付けてきたらどうしよう…
強く見せているが強くないのではないか我が国は…
ぃゃ…やってみなければわからない
ぃゃ…やってみてはだめなのだ…
どうすればいぃ…どうすれば…
「あぁ…」
そぅか…
国を広げれば…いぃのかも…
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我が国も小さな国々と手を結び対抗できたなら
そのためにはどうすればいい?
「ぃゃ…待てよ…」
ぃゃ…ダメだ…
だめだ…やってはいけない




