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「そりゃ、あの水に触れてしまうと、どんな人でも死んでしまうからだよ。僕たちはただ運が良かったんだ。時間が経つと、わからないけれどね」
「え?! そんなわけあるかよ!」
「いやいやいや、本当なんだって、確かに不思議な力。異能の力には目覚めるようだけどね。水に長く当たっていると、たちまち死んでしまうんだ。僕の友人がそうだった……」
「お兄さん……見たところ、大学生だよね?」
「あ、ああ。自己紹介しようか。僕は木戸根 静雄だ。大学では天文学学位論文を書いている最中に大学が空から降ってきたカプセルで木っ端微塵さ。だから、もう大学生じゃないのかもな」
「別の大学も同じようなもんだろな。……ふーん。賢いんだな。あんた。俺は梶野 光太郎。同じ天文学の部活をしていたんだ」
光太郎はその宇宙のカプセルからきた透明な水を、破壊汚水と呼ばれていることを木戸根に伝えた。
そして、あの星降る神社の星宗さまがいなくなったこと。
光太郎の父が手紙で、その星宗さまを探せと書いていたこと。
静姉が死んでしまったこと。
天台学校は無事で、光太郎の他にも仲間や友達がいること。
全部話した。
この木戸根という大学生は、信用できると思ったんだ。




