表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/31

29 第六感

「おー、これでウチの城より低くなって、ちょっとスッキリした」


 宝来尊ほうらいみことが右手を目の上にかざしながら、消し飛んだ暗黒城をマジマジと眺める。


「き、貴様……今、何をした…?」


 その時バルザーが、わなわなと震えながら、必死に声を絞り出した。


「別に何も。ただパンチを素振りしただけ」


「そんなバカな……だが確かに、魔力は一切感じなかった…」


 宝来尊の間抜けな返答に、バルザーは震える右手で額を覆いながら顔を伏せる。


「この男、危険だ……何としても、ここで…」


「今度は、狙撃か?」


 アッケラカンとしたその声に、バルザーは思わず顔を上げて両目を見開いた。


「図星か…」


 宝来尊は薄く笑うと、痛いくらいに殺気の突き刺さる、左手方向へと顔を向ける。視線の先1キロメートル辺りには、小高い丘陵地帯に森林エリアが広がっていた。


「あの森の中だな。正確に俺の頭を狙ってる」


 視界上隅にあるカウントダウンは、既に五分からの表示に切り変わっている。


「バカな……この距離で気付くなど…」


「言っとくけど、撃つ瞬間も分かるからな。嘘だと思うならやってみな。ただし…」


 言いながら宝来尊は、ギュッと拳を握りしめた。


「今度はアンタんとこの魔王に、キッチリと報復を受けて貰う」


 そのひと言に先程の光景を思い出し、バルザーの首筋を冷たい汗が伝う。それから諦めたように、後方の部下に無言で指示を出した。


 その指示に併せて、宝来尊も殺気の緊張感から解放される。内心で、安堵の溜め息を盛大に吐いた。


「分かってくれて嬉しいよ。…て事で、綱引きの勝利報酬の話をしよう」


 そう言って宝来尊は、バルザーの肩をポンポンと叩いて嫌らしい笑みを浮かべた。


「そこのカゲノちゃんと、彼女のお母さんを貰う」


「ふ、巫山戯るなっ! 引き抜きは一人と昔から決まって…っ」


「その約定を最初に破ったのはどっちだよ? これで手打ちにするって言ってんだ。それともお互い、決着つくまで戦争するか?」


 バルザーは唇を噛み締めながら、凄い剣幕で宝来尊を睨み付ける。しかしやがて両目を閉じると、諦めたように「勝手にしろ」と呟いた。


 〜〜〜


 カゲノ

 職業 :影狼


 体力 :150千

 魔力 :100千

 攻撃力:300千

 敏捷性:500千


 カゲノの母親

 本人のたっての希望により、魔王城寮母に就任。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ