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異世界子作り日記 〜知らぬ間に世界征服?〜  作者: ずんぺー
第ニ章 強引に諸国漫遊
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第44話 ゴブリンくんが行く 〜その6〜

ベリア「あ、ママ。僕らの番がきたよ!」

ルリル「 ⋯⋯ ⋯⋯ ふーんだ」

ベリア「なに拗ねてるの? アピールしないとさらに出番減っちゃうよ」

ルリル「もういいの! どうせぼくなんて作者にすら忘れられた存在だもん」

ベリア「昨日の後書きのときもママの名前忘れて急遽キャラ設定見直してたぐらいだもんね」

ルリル「しかも後々ガザドロフっていうボクっ子が出てくるし。ぼくのアイデンティティはいったいどこへ ⋯⋯ 」


我はオーガ。


今は訳あって優しき人間と行動を共にしているのだが ⋯⋯


後悔した。


すごくすごく後悔した。


エルフ集団に追いかけられたり。

お漏らししたところを見たら襲われたし。

犬か! と言いたくなるほど全身ベロベロと舐められて唾臭くなるし。

股間はまだヒリヒリしたままだし。


命は奪われなかったものの我は大事なものをなくした気がした。


しかしだ!


やられっぱなしは性に合わん。


次回は人間のように攻め返してみせる。


その為には鍛錬あるのみだ。


ワニーよ。

元に戻ったら我の相手を頼むぞ。


ん、人間が行こうとしている道。

そっちに進むとエルフに襲われたときと同じような状況になりそう気がする。


リベンジはまだ早い!


「そっちじゃない。こっちだ」


引き止めて違う道を示す。


長い一本道だった。


最初はどうもなかったのだが、しばらく行くうちに心臓が速くなりだしたのを自覚する。


一歩歩くたびに冷や汗が噴き出してくる。


──この先に恐ろしい存在がいる。


それを体がいち早く察知し、これ以上進ませまいとしているのだろう。


「どうした?」


突然足を止めた我に人間が問いかけてきた。


「 ⋯⋯ 我の感覚に間違いがなければ、この先に奴がいる」


「誰のことだ?」


「我が一族を滅ぼした人間。我が知っている中では最強の奴」


我は角を抜く。


我は成長しているのだろう。

初めて勇者に会ったときの絶対に縮まりそうにない差はもはや感じられない。


今なら勝てるやもしれん。


そう思ったのも当たり前だ。

なにしろ勇者じゃなかったのだから。


代わりにいたのは、レッドベアーのベアベアと戦っていた少女。


確かさくらと言ったか。


人間とさくらが向き合う。


「スキル隠密、気配」


スキルが発動するとともにさくらが消えた!

人間には見えているのか?

奴の斬撃を受け止めた音が響く。

人間がなにもない空間に刀を振るった。と思ったら後ろにジャンプ。


むぅ、なにをしているのかさっぱりわからん。


透明人間とでも戦っておるのか?

そもそもさくらはどこに行ったのだ?


ん、戦闘中に人間がこちらを振り向いたぞ。

なにをしておる?

集中し


「オーガ、逃げ

「ぎゃあああ!」


斬られた。

斬られた斬られた斬られた!


肩から腹にかけて刀傷が。

かなり深い傷だ。

血が噴き出る。


いかん。

血を止めなければ死んでしまう。


回復魔法を使おうとしたとき、人間がなぜかこっちに斬撃を飛ばしてきた。


く、貴様も敵であったか!


すまぬワニー。

我は守れなか


チッ。とすぐ近くで舌打ちが聞こえ、なにかの気配が遠ざかった。

そこに斬撃が通り抜けていく。


我は狙ったのではないのか?


「スキル魔法剣付与『雷』」


声とともにさくらが姿を現わす。


雷が宿った刀には我の青い血がべったりとついていた。


透明人間の正体は貴様だったのか!

姿を消して我を襲うとは卑劣なり。

その曲がった根性、直してくれよう。


傷を塞いでからな。


自分に回復魔法をかける。


人間が横目でチラリと見てきた。

心配してくれているのだな。

一瞬でも疑って悪かった。


お、決着がついた。

さくらがつけていた格好いい仮面が粉々になった。

勿体無い。

潰すなら我にくれればいいのに。


「父上!」


なんだ?

さくらが人間のことを父と呼び抱きついたぞ。


「会いたかった会いたかった会いたかった! 長い間どこに行ってたの! すっごく寂しかったんだよ」


まさか親子だったのか!


なんと羨ましい。

我も早く父に会いたいものだ。

名前もつけてほしいが、この2人を見ているとああいう抱擁もいいかなと思い始めた。


我は軟弱者であろ


何の前触れもなく我の膝が、歯がガチガチと震えだした。


人間も気づいている。

──扉の先に今度こそ勇者がいると。


「お前たちは俺の後ろにいろよ。絶対に前出てきちゃダメだからな」


「はーい!」

「承知した」


さくらとともに返事。

頼まれたって前に出るものか!


人間が斬撃を飛ばし扉を粉砕。


そこで待っていたのはやはり勇者。


本能的に我は後方に避難した。


あれは無理だ。

我がいくら進化しても勝てる気などせん。

自分が成長したなど驕ってたいへん申し訳ございませんでした。


見つからんようにできるだけ体を小さくしておく。


勇者を見る。


うむ、我に気付いている節はないな。

しかし、奴もまたさくらと同じ格好いい仮面をつけているではないか。


もしや流行りなのか!?


我も欲しい。


むむむ!

奥からワニーをこのような目に合わした張本人が出てきたぞ。


人間となにやら会話をすると、蛇神は引っ込んでいった。


勇者が刀を抜く。


次の瞬間、勇者がぶれた?


あまりの速さに残像が残ったのだとわかったときには、我はすでに勇者によって羽交い締めされていた。


「ひぃぃぃ!」


情けない声を出してしまった。


蛇神に元に連れて行かれる。


なにをするつ──仮面?

くれるのか!

意外といい奴かもしれん。


仮面をつけてもらう。


『精神異常を検知。正常に戻します』


またもや人間の魔法使いが落としていったアイテムの声が脳裏に響いた。

これはいったいなんなのだ?


いや、今はそれどころではない。


この仮面、似合ってるであろうか?


「あたし ⋯⋯ ⋯⋯ ⋯⋯ 」


蛇神が喋った。


すまん、聞こえなかった。


なんて言ったのだ?


あたしの目を使いなさい、か?


なるほど。

鏡代わりにしろいうことだな。


「──御意」


蛇神の目に映った仮面をつけた我を見る。


よく似合ってるではないか。


うむ、満足だ。

とりあえず外すか。


⋯⋯ ⋯⋯ ⋯⋯ 外れん。


角の先っぽを使ってテコの原理で ⋯⋯ 無理だ。


どうなっておる?


おい、勇者。

これを外してくれんか?

って、どこへ行く!


あ、さくらにも仮面をつけてやるのか。


おおお!

3人並ぶと余計に格好いいではないか。


しかし、我は一回外してほしいのだ。

実を言うと鼻の頭が痒くなってきてな。


って我の話を聞けーい!


勇者は我を無視して人間と対峙する。


人間が刀を担いだ。

勇者が腰の刀に手を伸ばす。


なんという緊張感。

そして、なんという痒さ!


掻きたい掻きむしりたい。


おい、さくら。

仮面を取ってくれ!


「 ⋯⋯ ⋯⋯ ⋯⋯ 」


貴様も無視か?


人間が地を蹴った。


くぅ、痒い!


もう我慢できん。


勇者よ、この仮面を外し──え?


さくらの足に引っかかった。


転ける。

そう思った瞬間、目の前にいる勇者の腰に手が伸ばす。


くしくも後ろからタックルした感じになった。


勇者が体勢を崩して前のめりに倒れていく。


そこに人間の膝蹴りが!


顔面直撃。

仮面が潰れた。




えっと、その ⋯⋯


決してわざとではないのだ。


許してください。

明日更新予定の45話はハッスルタイムありです。


お相手は ⋯⋯

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