第36話 丼を食べる
〜131日目〜
昨日は結局飲めや歌えで一日中騒いでた。
人魚さんたちは子供からお年寄りまで歌や演奏がすごくうまくて、何度もアンコールしてしまった。
途中から参加してきた他の魚人たちもそれぞれ一芸を持っていて、笑いすぎて腹筋が痛くなるぐらいだった。
出された料理も新鮮な刺身(共食いじゃないのか?)も甘くて最高だし、海水を使って作ったお酒もなかなかのものだった。
おかげで飲み過ぎの二日酔いだ。
状態異常で無効にしてほしいものだ。
あ、そういえば寝る前にエーラが部屋に来た。
夜這いに来たわけじゃないぞ。
水中魔法の効果が1日で切れるから掛け直しに来てくれたんだ。
そのことをカブリラに教えると。
「なんで襲わなかったんですか? 必要じゃないときには大きくするくせに ⋯⋯ 」
み、見ないでください!
これは男の生理現象なんです!
「まあいいですけど。早くエーラさんをヒーヒー言わせてくださいね」
「俺は考えておくって言っただけでやるなん
「いいですね!」
「は、はい」
怒られた。
なんかきみ、隼丸に似てきてません?
『呼んだか、相棒?』
呼んでないっ!
〜132日目〜
昨日は二日酔いでほぼ一日ダウンしてたので、改めて今日村を案内してもらった。
海底にため石を積み上げたり加工したりした家が多い。
さすがに農作物はないけど、貝や魚を養殖して暮らしているとのこと。
本当に小さな村だ。
外に出ている男性や女性も合わせて総人口は80名。うち村に残っているには43名らしい。
『無事に伴侶を見つけられるのは、その半分ぐらいです。攫われたり、モンスターに殺されたりしますね』
光魔法を使っての文字会話。
「戦う力がないのか?」
『基本的にありません。王族には海王召喚というスキルもありますが、海限定でして』
なるほど。
だから逃げ出すことができなかったんだな。しかもガザドロフに盗られたし。
『あとは鮫種魚人などは高い戦闘能力を持っていましたが、今はどこに住んでいるのかわかっていないんです』
そこまで言って(書いて)、エーラは俺の腕の裾を引っ張った。
若干、顔が赤くなってるけどなんだろう?
『 ⋯⋯ あのとき、本当は起きてたんです』
あのとき?
『カブリラさんとの会話が聞こえてて ⋯⋯ 』
もしかして?
『豊月様との間にできた子供は本当に普通の子供よりも強く育つのですか?』
やっぱりそれか!
『もしも本当なら私はあなたの子供を産みたいです。この村を、みんなを守るためにも少しでも強い子が欲しいんです!』
真剣な表情。
『今夜、あなたの寝室にお邪魔します』
〜133日目〜
日が変わってもエーラが来る気配はない。
やめたのかな。
それはそれで構わない。
本来こういうことは村の為とかじゃなくて、好きな人とやるべきもんなんだ。
『格好つけやがって。本当は残念なくせによ』
そりゃエーラはかわいくておっぱいもでかいから ⋯⋯ って、うるさいぞ隼丸!
『かっかかか。正直でよろしい。そんな相棒に朗報だ。けっこう前から扉の前に誰か立ってるぜ』
え?
『迎えいれてやれよ』
言われるまでもない。
暗闇の中、記憶と手探りを頼りに部屋の扉を開けた。
顔までは見えないけど、確かにそこに誰かがいる。
「おいで」
優しく声をかけ、手を取ってベッドに招く。
まずはキス、を?
顔を手で隠しキスは嫌とばかりに首を振る。
恥ずかしいのかな。
キスはやめて豊満な胸に手を伸ばす。
かなり大きい。
揉み応えがある。
「!!!」
自分の手を噛んで声を我慢するエーラ。
もっといじめたくなる。
胸を中心に色々と弄る。
敏感な部分に触れるたびにビクン、ビクンと魚のように跳ねる。
そろそろかな。
下半身に手を滑らせてみた。
普段は隠れているお尻を触ることができた。
ということは自然的に前
バタン!
何の前触れもなく扉が勢いよく開けられ、次の瞬間には部屋中を照らす光魔法が放たれた。
眩しい!?
なんなんだいったい!
薄目ながら襲撃者の姿を確認する。
顔を怒りに染め、
肩を上下させるほどの荒い息遣い、
手には痛々しいまでのロープの痕がついた、
エーラだった。
じゃ、ベッドにいるのは?
ゆっくりと視線を向けると、
「あらら、もうバレちゃったの」
悪戯っ子のような顔をしたエーラの母親ピーレがそこにいた。
『お母様ひどい。どうしてこんなことを』
「エーラが大きくなって私の手から離れたでしょ。寂しくなっちゃって、つい」
『つい、で実の娘を縛って閉じ込めないで!』
「そうしないと邪魔したでしょ?」
エーラはもちろんとばかりに頷く。
『豊月様は私の旦那様だもん』
「まだ旦那様候補でしょ。だったら早い者勝ちよ」
ピーレの手が俺の首に伸びてきて、さっきは拒んだキスをしてきた。
豊満な胸が当たる。
敏感な俺はすぐに反応。
『だめ!』
反対側からエーラが抱きついてきた。
ピーレから強引に俺の首を奪い唇を重ねてくる。
こっちも胸が大きいよ!
巨乳のサンドイッチだ。
「やるわね。だったらこうよ」
ちょ、どこを触ってる!
『私だって!』
両方からさわさわ。
「先に掴んだのは私よ。離しなさい」
エーラは首を横に振る。
次第にさわさわからニギニギに移行していき、その力も徐々に強くなっていき、
「痛いわぁ!」
2人を押しのけた。
「俺はお前らのおもちゃじゃないんだよ! ったくもう。エーラ、光魔法を消せ!」
俺の剣幕に驚き、エーラはすぐさま部屋から光をなくした。
「そんなに俺がいいんなら2人同時に相手ししてやるよ!」
「あ、あの、私は優しいのがいいかなっていきなりあぁん! 激しいっ!!」
『お母様 ⋯⋯ すごんぅ。どこさわはらき』
「文字を書く余裕があると思うなよ」
「ああああああああああああああん!」
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
母娘揃って妊娠しました。
「 ⋯⋯ ようやく終わりね」
『死ぬかと思いました』
「なーに言ってんだよ。今日は1日付き合ってもらうからな」
「今日って、今日はまだ始まあうっ。ちょっと待って。どこ触ってるのよ。そこ違あああああ!」
「エーラにはこっちをやるよ」
『私はもう遠慮へいがちけし』
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
〜134日目〜
いやあ、太陽が眩しいな。
昨日は一日中ハッスルどころか今朝まで延長してしまったから、地上に戻ってくると太陽が眩しいのなんの。
「 ⋯⋯ やり過ぎです。声がうるさすぎて寝れなかったじゃないですか」
目にクマを作ってるカブリラが文句をぶつぶつと。
「お前がやれって言ったんだろうが」
「それはそうですけど ⋯⋯ あ、ここまで送ってくれた人魚さんが手を振ってますよ」
「ほんとだ。また来るから。ピーレとエーラに子供たちの面倒をよろしくって言っておいてくれ!」
名前はピーレの子にアインス、エーラの子にツヴァイとつけるよう言付けしといた。
生まれてくるのが楽しみだな。
そういやガザドロフの出産もそろそろ
『スキルを選択をしてください』
言ってるそばからきたか。
ガザドロフの子供には珍しいスキルをつけてやるか。
加護のゲームと相性いいのはやっぱこれだろ。
選んだのは特殊スキルの福運だった。
お母さんを助けてやってくれな、アレクセイ。もしくはイヴか。
「さて、今度こそ家に帰るぞ」
ガザドロフ&魚人族編完
余談だが。
ガザドロフの子アレクセイはある国の王の信念に深く共感し、モンスターとも分かり合える理想郷を目指した。人魚族の2人の姫もそんな彼を支え続けたという。
残念ながらアレクセイが生きているうちに理想郷は作れなかったが、その5代後に夢は叶う。
平和の礎を築き上げた功績から、
アレクセイ・チャイカは賢王と呼ばれるようになった。
明日は番外編。
ゴブリンくんが行くです。




