銀髪の少女
短め投稿になります!すみません!
前回のおさらい
日本屈指のクランに同時勧誘される。
応接室では勧誘合戦がさらに白熱する。
フェンリルは最高ランクの装備支援と専属教官を提示。
ヴァルハラは破格の契約金。
オリオンは自由な活動を保証。
白銀騎士団は国家直属の任務参加権を約束する。
どの条件も新人にはあり得ない待遇だった。
蓮は困惑しながら頭を下げる。
「ありがとうございます。でも……まだ何も知らないので、今は決められません。」
その一言で部屋が静かになる。
佐伯が笑う。
「正解だ。焦って決める必要はない。」
各クランは名刺だけを置き、「返事を待つ」と言い残して去っていく。
帰宅途中。
夕暮れの街。
蓮はようやく一息つく。
「今日は疲れたな……。」
その時。
「神代蓮君?」
後ろから鈴のような声。
振り向くと、そこには銀髪の少女が立っていた。
年齢は蓮と同じぐらいだろうか。
長い銀髪。
透き通るような白い肌。
そして紅い瞳。
思わず見惚れてしまうほど整った容姿だった。
少女は楽しそうに笑う。
「初めまして。私は一条 恵。」
「Bレート探索者だよ。」
「初めまして。神代 蓮です。なぜ僕の名前を?」
一条はくすりと笑う。
「君に興味があって名前を知ってただけ。」
蓮は警戒するが、一条は一歩近付く。
「蓮君は○○高校の生徒でブラックホーンウルフを一人で倒しちゃった人…だよね?」
蓮は驚く。
「その反応やっぱり……あ。安心して。秘密にしてあげる。」
「その代わり――」
彼女は蓮の耳元で小さく囁く。
「今度、一緒に第二ゲヘナへ行こう?」
蓮は息を呑む。
この少女は一体何者なのか……。
まったく分からない。
一条は手を振り、そのまま人混みへ消えていく。
残された蓮は呆然と立ち尽くしていた。
「……なんなんだ、あの人。」
一方その頃。
路地裏の屋上。
一条は携帯を取り出す。
「確認したよ。うん、間違いない。」
電話の向こうの人物が何かを尋ねる。
一条は嬉しそうに笑った。
「うん。」
「私が探していた人で間違いない。」
その言葉だけを残し、通信は切れる。
夜空には静かに月が浮かんでいた。
蓮の知らない場所で、新たな思惑が動き始める。
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