第三十六話「合流」
公安の城が近づいてきた。
久し振りの劉備軍の城だ。
旅行から帰ってきて
やっぱり我が家が一番よねと
言いたくなる気分だ。
しかし思っていたのとは違い
厳戒態勢の一触即発ムードだった。
城門の前には軍隊が並んでいた。
何かあったのだろうか。
まさか一足遅かったのか。
背中に冷や汗を感じながら
近づいていくと銀ネェが叫んだ。
「子龍様だわ!」
子龍という事は
趙雲子龍か!!
趙雲が騎馬で物凄いスピードで近づいてきた。
「阿斗様!ご無事でしたか」
凄い勢いで膝をつき、礼をする。
「大丈夫だよ。
子龍。
ありがとう。
どうしてここに?」
「ハッ!
王と軍師殿からの命で、
兵糧を江陵へ運びました。
その後、
私の独断で益州兵一万で
呉との国境沿いを
厳重警戒した所です」
おおお!
さすが孔明。
7月に送った手紙で兵糧増加
そして趙雲の独断も凄い。
本来ならば呉が裏切って
この公安が強襲されていた所だ。
趙雲一万がいたならば呂蒙陸遜も
簡単にここを突破できなかっただろう。
まさか趙雲を援軍に寄越してくれるとは。
こんなに頼もしい援軍はいない。
父と孔明の即断に感謝だ。
俺たちは公安の城に入って
それぞれ挨拶し、
再会を喜び合った。
信玄と打ち合わせて軍議を開いた。
参加メンバー
公安防衛 士仁将軍
謙信、簡雍、関銀屏、紹先、
信玄、孫尚香、林、山
趙雲、馬謖、陳到、張翼、向寵
信玄から助言を貰った。
新参者の軍師が発言しても
周りは疑念を抱くもの。
軍議は太子が指揮するべしと。
趙雲も阿斗ならば従う筈だと。
昔の徐庶を知らない家臣もいる。
13歳だけど太子だ。
ここは強気に断言して
進めるようにと言われた。
「士仁!兵站に必要な兵はいくつだ?」
「千です」
「では二千に増やして兵站を強化する」
「趙雲が連れてきた中で兵站の適任者はいるか?」
「軍規を厳守する張翼が適任です」
「よし!
張翼を士仁の補佐につける。
戦の要は兵站だ。
士仁、張翼、任せたぞ!」
「「ハハッ!!」」
「孫呉と不戦協定を結んだ。
それ以外は全軍、
樊城の援軍に向かう」
「何ですと!」「!!」「え!!」
一部の将軍達が動揺する
「太子様。
それはいくら何でも危険すぎます。
一万は残すべきかと」
馬謖が発言した。
「馬謖の意見は最もだ。
しかし今は大丈夫だ」
「恐れながら太子様、
同盟相手とはいえ万が一に..
「馬謖。
ありがとう。
自軍を思っての意見に感謝する。
しかし今の孫権は信頼できる。
命をかけた軍略がある」
俺は椅子から立ち、
更に声を大きく発した。
「皆の者よく聞け!
軍神関羽は我が父玄徳の義弟にて
一心同体。
関羽を守るは玄徳を守ると同義なり。
劉備軍は城よりも人を大事とする。
取られた城は取り返せば良い。
責任は太子のこの劉禅が取る。
関羽を全力で援護せよ!」
「ハハッ!仰せのままに」
趙雲が即答してくれた。
「「「ハハーッ」」」
他の将も趙雲に続いて従う。
やはり趙雲の存在が大きい。
この場の最年長にして再古参
最強の武将が援護してくれたんだ。
皆従う。
「趙雲!兵はいくつ出せる」
「二万です」
「士仁!兵糧は十分か?」
「はい!半年は持ちます」
「充分だ。
これより樊城へ向かう。
狙うは
徐晃、夏侯惇、張遼
そして曹操の首だ!
皆の者、
武功を立て
魏延、黄忠の如く昇進せよ!」
「「「「ハハッ!」」」」
「解散!」 趙雲が指揮ってくれた。
俺は解散する各将の中
2人に声をかけた。
「士仁将軍、張翼将軍」
「「ハッ」」
「兵站完遂こそが大手柄です。
戦が終わったら父に
ちゃんと評価してくれるよう
お願いします。
どうか2人の力をお貸しください」
「ハッ!必ずや完遂致します」
「お任せください。太子様」
2将も退席した。
台本通り、最低限はできたかな。
俺は別室に入った。
「ふーーーーーー」
あ〜疲れた〜。
めっちゃ汗かいた。
紹先が水を持ってきてくれた。
「ありがとう。紹先」
「はい!」
「信玄 大丈夫だった?アレで」
「若君。完璧でした。」
「カッコ良かったでぇ!謙信」
「お疲れ様。謙信」
いつものみんなが褒めてくれた。
良かったぁ〜。
次は江陵城に向かう事となった。
第三十七話「お礼」 つづく
三国志人物紹介
趙雲チョウウン 字は子龍シリュウ
52歳
冀州常山出身 生年不詳-229年没
蜀の五虎将軍の1人。趙統、趙広の父。
三国志演義では
はじめ袁紹、公孫瓚に仕えたのち、劉備の配下となる。長坂坡の戦いで単身、曹操軍に斬り込み甘氏と阿斗(劉禅)を救出。漢中攻防戦では一騎で曹操軍の進軍を止め、劉備に「子龍は一身これすべて胆なり」と称えられた。街亭の敗戦でも、趙雲の部隊だけは1兵も損なわず撤退に成功。他にも蜀攻略戦、南蛮平定戦など諸葛亮の遠征には常に同行し、劉備や諸葛亮から信頼された。
正史では博望の戦いで同郷の夏侯蘭を捕らえ、助命を嘆願。以後、自分からは夏侯蘭に接近せず慎重に身を処した。
統率91.武力96.知力76.政治65.魅力81
真・三国無双の主人公的存在。
「吾は常山の趙雲子龍なり」
単騎駆けで阿斗を救った事が
報われる物語にしたいです。




