第二十九話「再会」
俺と信玄(徐庶)は孫権の部屋を出て、
廊下を歩きながら話した。
「もしも孫権が資料だけ貰って、
合肥攻めを断ってきたらどうする?」
「大丈夫です。
その時の策も用意してあります。
それにまだ見せてない資料は山程あります。
完全にこちらの味方になった時に
また一部の資料を開示します」
「さすがだ」
「軍師とは臆病な生き物ですから」
「あと信玄。
資料の写し
大変な作業だったろう。
寝ないでやったんじゃない?
感謝する」
「感謝するのはこちらの方です。
次々と策が浮かんで興奮しています。
そして何よりも
玄徳殿と孔明にまた会える」
「過労死しないでくれよ」
「その時は孔明に仕事を押し付けます」
「うわ!孔明以外にも
まだまだ人材が必要だな」
「その通りです。
漢中王軍は人材不足です」
「間違いない。
お!紹先だ」
紹先が近づいて来て
周りを警戒しながら小声で報告した。
「兄者、信玄先生。
急報です。
于禁将軍が降伏しました」
よし!その報告を待っていた。
大声を上げたい衝動を抑え
俺と紹先はグータッチした。
孫権軍がまだ知らないなら
隠しておいた方が良い。
「紹先。
この情報は
孫呉よりも速かったようです。
素晴らしい諜報部隊ですね」
「はい!ありがとうございます」
紹先は素直に返事する。
さすが紹先隊だ。
関羽軍に1人諜報役を張り付けておいた。
夷陵出身者が多いからか
荊州でのスピードが速いのだろう。
「若君。
于禁が降伏したならば、
麋商人と次の策を打ち合わせて来ます」
「嗚呼、頼んだ信玄。
麋商人に言って
魏方面の諜報できる人材をもっと増やそう。
やはり情報が大事だ」
「それは上策です。
承りました。
若君
そちらも "例の件"
お願いしますね」
「わかってる。最善を尽くす」
「はい。期待してます。
あと紹先もお借りしていきます」
信玄は次の策を色々
根回ししてるようだ。
紹先も信玄にくっついて学ばせてもらっている。
なんと頼もしい存在だ。
まだ加入して
10日しか経っていないのに
唯一無二の存在だ。
孔明は益州漢中に
今はかかりっきりだ。
それにかの天才は
政治方面が特に強い。
魏に詳しい信玄が
素晴らしい仕事してくれてる。
俺も信玄の期待に応えねば。
俺は銀ネェ(関銀屏)と合流して
孫尚香へ会いに行った。
……。
「香姉様!お久しぶりです」
「あら!銀!びっくりしたわ。
嬉しいわウチに会いに来てくれたん?」
2人は久し振りの再会に
喜びあって抱き合ってる。
身長も同じくらいで
姉妹のように見える。
仲良き事は美しき哉。
美人2人の抱擁は絵になるなぁ。
ずっと見ていたい。
「阿斗!大きくなったやないか」
「お義母様、おひさしぶっ」
うわっ!
俺も抱きしめられた。
しかも強い。
そして柔らかい。
う、埋もれる〜。
お胸様に埋もれる〜。
銀ネェは女子高生って感じだが、
孫尚香は完全に大人な女性だ。
うわぁ、
良い匂いがするなぁ。
「こら!謙信!
私の香姉様から離れなさいよっ。
デレデレしちゃって
阿呆阿斗!」
銀ネェのじゃねぇし。
タプタプタプ。
また銀ネェは顎タプしてくる。
タプんタプんタブン
横から香さんのお胸があらまぁ。
俺の顎よりも柔らかい
香さんの双丘。
「もう、2人ともきゃわいいんだから!」
2人まとめて香さんに抱きしめられた。
それからは
香さんがスキンシップしながら
3人で現状報告しながら盛り上がった。
まもなくして
銀ネェは修練場に行きたいと
香さんを誘った。
香さんもノリノリだ。
訓練が始まると、
やはり孫尚香は強かった。
槍や戟で撃ち合ってるのだが、
銀ネェはまだ一本も取れない。
俺も勿論コテンパンに打ちのめされた。
2対1でも敵わない。
次に銀ネェは弓で挑んだ。
さすが弓腰姫。
弓の実力は圧倒的だった。
素人でも解る。
費やしてきた鍛錬の時間が
圧倒的に違うのだろう。
弓も香さんの腕によく馴染んでいる。
弓の強さというよりも技術力だ。
コントロールがずば抜けている。
遠射や強弓ならば他にも猛者がいるだろう。
力自慢の弓使いは沢山いる。
北方の異民族には騎射の達人がいると聞く。
しかし弓道のような立った状態で
的当て競技ならば
孫尚香が優勝候補だろう。
…
…
…
と、勝手に
優勝候補と決めつけてみた俺だが、
他の武将の弓は見た事がない。
弓といえば黄忠もきっとすごいだろう。
しかし、弓どころか
戦闘も山賊に襲われた時だけだ。
やはり戦場での経験不足は致命的だ。
俺ももっと鍛えて
戦場を経験せねば。
銀ネェと香さんは
離れていた時間を取り戻すように
長い時を鍛錬場で過ごした。
パワフルな女性コンビだ。
2人は良い汗をかいたので
風呂に行ってしまった。
俺だけ1人男風呂で汗を流した。
いやぁ、
最高に贅沢な露天風呂だ。
こんな贅沢なお風呂は初めてだ。
景色は最高だし、良い香りもする。
広くて思わず泳いでしまう。
バシャバシャバシャ
…。
誰にも怒られない。
お風呂独占状態。
クロール、平泳ぎ、背泳ぎ
………
チャプチャプスーイスイ
「ほら、銀
大丈夫やって。
昔はみんなで
よく入ったやん」
「それは7年前の話でしょ」
「おーい。阿斗。
背中流してやるぞ〜」
ドボン!
「えええ〜!!」
俺はマスオさん並に
裏返った声が出た!
こ、ここは天国ですか。
桃源郷ですか。
桃尻教ですね。
香さんは前も隠さず
堂々と湯船に入って来た。
その背中に隠れるように
銀ネェもきた。
ぱふぱふだぁ。
「こら!見んな!」
銀ネェがプンスカしてる。
「なんだ阿斗
お風呂で泳いでたんか。
まだまだ子供やなぁ〜」
香さん男気ありすぎですよ。
堂々としてて
前を隠してるこっちが
照れるやないかーい!
香さんのお胸が湯船に浮いてる。
おっぱいがひとつ、
おっぱ痛いイタイイタイ
「こら!見過ぎだ阿呆阿斗!」
俺のほっぺたをツネってきたから
銀ネェも距離が近い。
可愛い銀ネェのお胸が
俺の肩先に当たる!
柔らか…イタイイタイイタイ
「相変わらず仲ええなぁ」
「そんなんじゃ無いんです。
謙信が鼻の下伸ばしちゃってもう」
今度は鼻を摘まれる。
イタイけど眼福眼福。
…。
アカン遺憾オカン。
"例の件"を忘れるな。
俺は信玄とのやりとりを思い出す。
俺は俺のやるべき事をやらねば
第三十話 「湯」 つづく




