8_【第八話】え?不採用?待ったこれ見ろこの店長め!!
「……どーいうことかな?」
「……いえ」
「なんで? 二時間で魔石タブレット20枚作れる子がよ? 一週間で50枚しかできてねえんだよ?!」
「いやそれは、かくかくしかじか!!」
「かくかくしかじかって発音しても意味わかんねえに決まってんだろ!!」
「いやさ面目ない!!」
「謝らんでいい。いくら才能あっても使いもんにならねえ!! とっとと荷物持って帰りな!! 不採用だ!!」
なむーん!! マメ子おバカすぎたようーン!!
魔石タブレットのノルマの100枚を先に作ってからなら!! 遊びというか研究というか実験というか創作やっても!! 怒られなかったのに!! 50枚しかできてないのに、残りの五日の試用期間!! 全突っ込みで魔導ディクショナリィ読み漁って実験マンレディ!! おうっふ! われながら馬鹿極まるのですわス!!
「おゆるしくださってえええ!!」
「だめ!! 仕事ってそういうもんだ!! 仕事中に遊び惚けて本読んじゃうような馬鹿に!! 仕事任せられるかよ! いかに才能あってもだ!! 職務態度最悪じゃねえかアンタ!!」
「びわ~~~~~~~~~~~ん!! ごめなさぅ~~~~~いい!!」
「謝らんでいいよ。他人だしな。とっとと帰れこのクソがきぃ!!」
「そんなそんなそんなあああああああ!! 残金1000S$のトラウマに喰われちゃうう!!」
「しるかあ!! 荷物を道路にぶん投げてきてやる!! 労働者を舐めんじゃねえぞ!!」
「ぎゃぬ~~~~~~~~~~~~!!」
「ほらでていけ!! それとも何か言うことあるんかあ!!?」
「なしなしなしなしな……。わかりました、でていきます。ごはんとか栗饅頭おいしかったのです。お礼といっては粗末ですが、五日分の成果です。これどうぞ」
っていってのです。私はアギッツさんに渡しました。? あれですよあれを?
「……なんだこのかけた青ビー玉みてえの? わずかに冷える……? いやまて!! この色は確か!!」
「では帰りますさよさらしゅー」
ああ、わが夢尽きたりい!! もはや残金1000S$ワールドの住人として生きるよう!! バニラアイスが唯一の楽しみでいいやい!!
*ティアーム通り・高台
シティ・バルバラムの高台。整備された街道から夕陽見えます夕焼けです!! ああ翼があったらペリカンになって魚をいっぱい食べるのにぃ!! 私はマメ子、人間ゆえに、毎日大変、道を焼き芋屋が登ってくる。
「おっちゃん!! いもひとつ!!」
「へい毎度!! 一本800シードルでさあ!!」
「だまれ!! 貴様も金かあ!?!!」
「おわう?!」 アンタ大丈夫か当たり前だろう?」
「あ。そうだったごめんチャイ一文無しなんです私」
とか言ってさらば焼き芋しようとしてると!!
「おっちゃん。芋5本くれ。5000S$大赤銅貨一枚やる。釣りはいらんぞ」
「?! おやっぷ、アギッツの旦那? イモ食うなんて珍しい」
「俺じゃねえよ。今のその子に買ってるんだ」
「へえ? この青髪のお嬢さんって。アギッツの旦那の新しい女っすか?」
「へいへい。全然ちげえよ。この子はうちの新しい店員だ。マーメルクっていうんだぜ?」
「へえ。わかりましたよ。雑貨買いに行くときにあったらあいさつしますね。それじゃ、私は芋売らんとあかんから」
「ああ、じゃあな」
「へい」
*ティアーム通り公園
「いも。うまあああああああああい!!」
「はい、4本目いったぁあ!! げらげらげら!!」
「わらわないでよアギッツさん!! レディウィークの焼き芋なんてくれたくせに!」
「まあ喰いな。それから、だ。戻ってきてほしい。追い出した俺は浅はかだった」
「? のま?」
「いや、あんたわかっていてすっとぼけてるんだろ? 俺をあんまり見くびるなよ?」
「? まう?」
「? 本気で分かってねえの? じゃあいうけどよ? アンタが最後に俺に渡した石。とんでもねえ魔力属性変換精度をほこる、水の永久魔石だったんだぞ?」
えーと? いや待てマーメルク。そうか!! そういうことかあ!! クオリアって、ああいう風に作るんだね!! 初めて知ったよオンワイズ!!
「ってことはあれですかちょんまげ」
「そう、正式採用。お給料弾むぜ、天才美少女!!」
うっわあああああああ!! やったぜピンチ逆転ホームラーーーーーーン!!
8話 END




