2_【第二話】私はこれでクビになりましたあ!!
「あー、やっばやっば。ネムレムレディトレーニングSOベリーハード!! よ!!」
「うんーうんーうぬぬぬぬんぬ!!」
「何やってんのアンタ? マーメルク?」
「美容前屈! ゆ・び・さ・きが・床につかねええ~!!」
「身体固いの? 筋ストレッチやってる?」
「今やってんじゃん~~~~~~~!!」
「……急に効果出るわけないじゃんの?」
「うにゅがー!!」
さて、女子隊員のあほっぷりはまあかわいいものですがね。
もっと困った何ものかが、やっぱりいるのが組織の常というものです。
「んじゃ、マメ。あたし今日街でデートだし! わるいっちょ、お土産に瓶酒買ってくるから、今日はお部屋で魔導書でもよんでっち!!」
「ふぇーう。裏切者ペン!!」
「選り好みやめたら見つかるってばよー。マメッチくそかわいいんやしさ!」
「うっさーいい!! マウンティヌス!! アンタなんてイケメンエクスプロージョンに泣けー!! ぐすすん!!」
「あはは! んじゃいくねー!! アンタも早く汗をシャワーで流しなっつ!! じゃの!!」
あーあー。ミアめー!! 裏切りもの³!! いや、何が3乗かは感情の謎だけどね!
「のーんーのーのーるっ!! からだきれいきれーい!! シャボンもお肌もルックス様も! マーメルクさんはナイスです!!」
さてっと! シャワーを浴び終わってからだ拭いて!! 下着を着ましたマメ子さん!! でかい鏡に姿写して、ポーズを決めたら帰りましょ!! ちょっと寂しい夕焼け小焼け、カラスが鳴くから寮帰り、独女マメ子は無敵じゃい!! ……ぬはぁ……むなしい!!
「おい……!!」
「ハイ!! ってだれや!!?」
何でしょうかね? 巨体オブジェクト!! ムーブしてる何かの生物!! 高さ二メートル弱!!
「わたしだああああ!!!」
「ういおおおお?! イオシス魔導王国水の最高司祭かつアクアデュークであり水魔導師団長リューディオ=アートドラゴーーーーーーーーーーーン???!!! なぜここに?!」
「お前を迎えに来た!! マーメルク=ジャヴァ団員!!」
「T・P・O!! 団長何を言ってますかー!! ここ女子更衣室っ!!」
「しらん!! こい!!」
「あっ!!」
いきなり私の左手首を右手でふんずかまえた団長!! これはきもい!! かくなるうえは!!
「無詠唱にて発効せよ!! 氷結爆散!!」
「?! なぎゃはらぁっ?!」
さあ! 当然の結果です!! 当然の報いです!!
団長の右腕、肩まで凍って氷結爆散!! 腕一本チリになりました!! ふん!!
「き、き、き、きさまぁ!!」
「なにかぁ?! この変質者ぁ!!」
「法は犯しておらん!!」
「犯してるだろがあ!!」
「うぐっ!! それはそうだがとにかく黙れ!! この先のキャリアが粉砕されてもいいのかあ!!」
「だまれー!! もう一本腕行っとくかぁ!!」
「調子に乗るなよ小娘!? 靡かぬとならば私に貴様に手加減してやるいわれはないのだぞ?」
む! くる!! 五段水魔導術! フリーズ・キャノン!! 凍らせてどうにかしようっての? この大変な変態!!
「やめてくれないと!! わたし訴え出ますよ?! 育った孤児院の院長のつてを使って国王筋に!!」
「?! こら待てそれはまずい!!」
とか変態グルグルと私が言い争っていると!!
突然拍手が響く、更衣室前の廊下だったりして!!
「あーあー。なっさけない男!! アンタそれでも妾の旦那かいね? リューディオ!!!」
あ! ネムレム様だ!!
「ジャヴァさん。いや、マーメルクちゃんだったねえ。危なかったじゃないか? 良く粘った。女の身の守り方としてはアンタ相当やり手じゃないかい。いままでに男何人ぐらいこなしてきたんだい?」
「……ゼロ」
「え?」
「恋愛経験なんてナーイーノーデースー!! ぐはっ!!」
あああああああぅ!! わたしの羞恥カミングアウトに!! ぽかんとするネムレム様!! そしてすっごいびっくりした顔のリューディオ!! 生き恥じゃぁ!!!
「え? ええ? えっと? ゼロ?」
「がふっあ!!」
確認とらないでネムレムさまーん!! アナフィラキシーシャイで死んでまうー!!
「……おおおおおい!! 貴様リューディオ!! 頭そってこい!! もう許せん僧門に入れええええぇい!!!」
突然血相変えるネムレム様?! うっわー!! どうしたんだろ? ブッチコーン!! って激怒してるわー、わー、わああああ!!! なぜに?
「ま、まてえい!! 待つのだネムレム!! この娘のように! マーメルクのように見目麗しい娘が初めてもまだだなんてこの男の儂にわかるはずもなかろうに!!」
「そおんな言い訳聞きたくないわぁ!! やらかしおったなセックスゴリラ!! 普段見逃してやっておれば見境も失うか!! この変態グルグル!!」
うわあああああ!! ネムレム様、詠唱を開始!!
「われ名を唱うる!! わが名はネムレム! 水貴族のネムレム=アートドラゴンなり!! 水神ナードよ! われは請い求める!! 愚に制裁き下す痛みの霧を!! 代償に捧ぐはわが魔力!! 発効せよ!! 四段水魔導術! 痺痛電霧!!」
「ぐわっっ!! 待てそれはネムレム!! 痛いビリビリの霧の術!!」
「またーん!!」
「ならばトンズラー!!」
ありゃ?! あんなデブ巨体であるのにすばしっこいな-!!
団長は廊下から走り去って姿を消したよ!!
2話 END




